(トヨタ2000GT)
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なんだか、「なんじゃぁ、ここ、ホンマに宗教ブログかぇー?」みたいな演題ですみません。(^^;
まったくもってここ最近、私の個人的趣味日記になりかけているんですけど(爆笑)、実はここの自動車記事、結構ご好評いただいておりまして、気を良くしている管理人でございます(笑)。
ここの自動車記事は、「社会科頭脳で自動車好きの人間から見たら、日本や世界はこう見える」みたいなシリーズでございましょうか?
はい、私は世の中を、こういう視点で見ている、ちょっと変わったオッサンなんです。(爆笑)
でも、「ばくちゃん、面白いよ!」と言ってくださる地元信者さんに、女性の方が多いのが意外ですねぇ。
「興味のない方には、まったく興味がないだろうなぁ。」と、私的には、かぁなぁりぃ、肩の力が抜けているんですけれども(笑)、ご支援いただいてて、管理人はとても喜んでおります。
で・・・本日取り上げる自動車ネタは、日本の、名車中の名車と言われる、トヨタ2000GTです。
実は高知県香南市には、四国自動車博物館というものがございまして、ここにトヨタ2000GTは展示されちょります。
このトヨタ2000GTからは、「日本人が何を美としているか。」が伺い知れると思うんですけど、実はそこには、日本自動車社会最大のミステリーのヒントも垣間見れるんですね。
それは、「なぜトヨタ2000GTは、もっと大きなエンジンを積まなかったか?」という謎です。
四国自動車博物館 https://www.attaka.or.jp/kanko/dtl.php?ID=1087
しかし上画像のトヨタ2000GT、ねぇ、きれいでしょう?かっこいいでっしょう?(^O^)
これが、今から約50年も前、1967年から3年間、日本で生産されていました。驚きですよねぇ。
トヨタとヤマハの、共同プロジェクトでした。
このトヨタ2000GTに関して、トヨタとヤマハ両社の因縁やエピソードは、生産終了から47年経とうとしている今でも、車好きには話題となります。
「トヨタ2000GTは、ヤマハ2000GTという方が正しい。」とか、「トヨタは、資金と販売を受け持っていたに過ぎない。」とか。。。。
しかし、この作品の偉大なところは、この作品が、”純国産の技術”で作られたことだと私は思うのです。
このトヨタ200GT、シャーシ(自動車の骨格などの、基本部分)は、イギリスの、ロータス エランを参考にしていることは間違いありません。
両者を見比べてみれば、一目瞭然です。(ちょっと、わかりにくいかも・・・です。笑)
(ロータス エランの透視図)
(トヨタ 200GT透視図)
また、2000GTのデザインは、同じくイギリスの、ジャガーEタイプを基にしている・・・と言われています。
(私は、あんまり似ていないと思いますが。)
(ジャガー Eタイプ)
ジャガーEタイプは、どちらかというと、日産フェアレディーZ(初代)の方が、似ていると私は思うのですが・・・。
(初代フェアレディZ)
おそらく、トヨタ200GTを開発するに当たり、トヨタとヤマハは、ロータスエランやジャガーEタイプを購入し、バラして研究したはずです。ですから、この両車の影響は、相当受けたとは推測します。
しかし、トヨタ200GTの作品としての価値は、そういうことでは下がらなかったのです。なぜなら、お手本としたロータス・エランを性能面で凌ぎ、デザインでジャガーEタイプを超えたからです。
2000GTは発売前に、1500~2000㏄クラスで、13の速度世界記録を達成しています。
これらは、一瞬の最高速度記録ではなく、実用性を伴った耐久速度記録であり、当時トヨタ2000GTは、実質公道最速の性能を持っていたのです。
この日本メーカーが達成した、偉大な記録に焦ったのが、ドイツの大御所ポルシェです。ポルシェの自負は、いつの世も「公道最速」だからです。ポルシェは、基幹車種の911を、レーシングカーなみにチューンした、ポルシェ911Rで、トヨタ2000GTの記録を超えています。
これは、市販者を対象としたカテゴリーには禁じ手ですが、公道最速にこだわるポルシェは、なりふりかまわずでした。
この911Rはその後、ポルシェ911カレラRSという車の原型となりました。
(ポルシェ911 2.7カレラRS)
ポルシェ911カレラRSは大好評となり、今でもポルシェは、911を改良して販売しています。
トヨタ2000GTなくば、今のポルシェはなかったかも知れません。
そして秀越なのは、やはりデザインです。
このデザインは、トヨタの社内デザイナー、故野崎喩(のざき さとる)氏の手掛けたものです。
この2000GTは、3年間でたったの337台を生産して、カタログから消えました。
新車販売価格が、当時238万円と高額だったのが災いしたのでしょう。その金額は、クラウンの2倍、カローラの6倍という金額でした。
しかもこの製品は、生産コストがかかり過ぎて、1台販売あたり、60万円の赤字だったそうです。しかし2000GTの、本当の真価は、生産終了後に現れます。
今なお世界中で、人気の落ちないこの工芸作品は、新車時の販売価格の、13倍以上の値段で取引されているのです。
実は自動車製品の中で、世界一値段の跳ね上がったのが、トヨタ2000GTなのですね。
性能の上がった現代から見れば、高々150馬力くらいの性能で、これだけの価格に見合う価値があろうはずもありません。
デザインもさることながら、それはやはり、志・・・ではないでしょうか?
純国産にこだわり、当時の持てるすべてをつぎ込んで、世界に日本の技術を示そうとした、トヨタとヤマハの技術者魂。
「もっと大きなボディで、もっと大きなエンジンが積めていたなら。」と、トヨタ2000GTに、今でも世界の自動車好きが、妄想を書き立てられずにいられないのは、そういう根源なるスピリットが、あるからではないでしょうか?
それはそうでしょう。
トヨタは2000cc直列6気筒エンジンをヤマハがチューンして、トヨタ2000GTとして発表しましたが、当時トヨタには、3000ccのV型8気筒エンジンを市販していたからです。
V8 3000ccエンジン搭載車 トヨタクラウンエイト
しかし当時の日本には、大パワーを受け止められるほどの、信頼ある駆動系技術がありませんでした。
もっと強いパワーを受け止めるには、外国産の部品を使わざるを得なかったはずです。
トヨタ&ヤマハは、純国産にこだわりました。
トヨタ2000GTは、当時の日本の美と、技術を示すための作品だからです。
外国産の変速機などの部品を使えば、V83000ccをチューンしたエンジンを搭載でき、当時世界最高速度も夢ではなかったかも知れません。
それはフェラーリなど、海外のスポーツメーカーでは、変速機専用メーカーのものを使ったりすることは、至極一般的な方法でしたので、トヨタだってやろうと思えばできたはずです。
しかしそれでは、意味がなかったのですね。純国産の技術で勝負するのに意義があったわけです。
ですからトヨタ&ヤマハは、世界最高速ではなく、実質公道最速を実証することで、世界に挑んだのだと思います。
その美しきボディーに、「これが日本の、美と技術だ。」という、崇高な精神をまとわせて。
持てる力の、粋(すい)を尽くす。そして、今現在の、最善を尽くす。
この日本人の美意識、そして潔さが、トヨタ2000GTという作品に、国境や時代を越えた、普遍性と永遠性をもたらせていると私は思います。
そしてトヨタ2000GTを見る限り、それはもはや、工業製品というよりは、芸術作品と呼べるほどの域に達していると思います。
今から50年も前にこの作品をつくり、世に出した技術者の精神は、芸術家や、真の宗教家に通じるものがあると思います。
そして、「あの、トヨタ2000GTを作った技術者たち。」ということで、トヨタやヤマハも企業として、永遠性と普遍性も持ちえたと思うのです。
何事も、それがいかなる分野であっても、本物は、時代や国境を越えます。
釈尊やイエス、孔子やソクラテスなど、本物は国や文化が違っても、良いものは良いと理解できます。
ゴッホやモネ、そして日本の浮世絵など、本物の絵画は、いつ誰が見ても、心を打たれます。
それは人は皆、心の奥底で、真・善・美を知っているからです。
なぜなら人は、神の子であるからです。
神の子は、親である神(仏)の属性である、真・善・美を、心で知っているのです。
だから人は、”感動”できるのです。
志は、高くありたいものです。
そして本物を見い出し、世に出せる、私たちでありたいものです。
(ばく)
出た~!トヨタ2000GT
トヨタ 2000GT(後編)
真実の人となれ ―大川隆法総裁 心の指針132―