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漫画家・村田順子の
美食と薔薇 華麗なものが
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香港の美食<レトロ編

2012年07月15日 | 美食
皆様は香港の高名な杭州料理店『天香楼』をご存知ですか?
何が有名って、尖東(下町)の路地裏にたたずむ、ごく普通の(どちらかと言われれば汚い)
食堂なのに、名物を数点頼んだだけで10万越えで有名なお店です。

私が初めてこの店に行ったのは、10数年前、小倉エージさんとジャッキー・チェンの通訳
で有名な辻村さんに連れて行ってもらったのですが、ここのスペシャリテ「エビのロンジン
茶炒め」と「青菜の炒め物」そして、行ったらこれを食べなくては!な「上海蟹と蟹味噌の
麺」と、あといくつか頼んだような気がしますが、1人たしか3万円ずつ請求されてドギモ
を抜かれた覚えがあります。

一応覚悟はして行ったものの、あまりの高額にびっくり
それでも味がとびきりだったら不満はもらしませんが、「これが最高の味か??」と、私に
はさっぱりわかりませんでした。

その後も、相変わらずテレビの香港特集などには、名店として取り上げられてるし、「死ぬ
前に食べるとしたら何が食べたい?」なんて話が出ると、「天香楼!」という知人もいて、
「・・・??」
そうか、私が悪いのか?? でも、もう一生行かなくてもいいや。

と思っていました。

しかし、昨年レオン・ファミリーのスタッフみんなで久々香港を訪れた際、誰かが「一度行
ってみたい」と言い出したのです。
「いいけど、高いよ!」 「うん、蟹味噌の麺だけ食べられればいいから」…というので、
スタッフ4人で出かけました。

いくらなんでも、麺だけ食べて帰るのは憚られたので、「ロンジン茶炒め」とか「東波肉」な
どの名物を避けて、なるべく安そうなものを前菜にチョイス。

食べたのは「豆苗(青菜)の炒めもの」=べちゃ~っとして、ぜんぜん切れ味のない凡庸な味。
「鶏半羽のロースト」=鶏がとびきり新鮮で美味しい!!と言った印象もなく、ただの唐揚げ。
味付けも化学調味料が強くて、途中で箸止まる。
「炒飯」=これも普通!あまりにもふつうでコメントすべき言葉が見つからない。
そして!「蟹味噌麺」=一口食べて、みんな無言。
麺はべちゃべちゃしてて、蟹味噌の餡はぬるくて、うすら甘い。蟹味噌の香りとか濃厚な味が
うんぬんの前に、洗練という部分がかけらも見当たらない!

これが美味しいと言う人、正気か??

そんな質素なオーダーで、総額32,000円でした
はい、1人8,000円です。思ってたより安かったです(笑)。

わかっちゃいたけど
美味しかったら、それでも良いのに。「二度と行かない」と涙目でつぶやきながら、帰ったら
絶対ブログに書いてやる!!と誓ったのでした。

半年も経ってしまったけど、想いが遂げられて本望です。


 これが、「上海蟹と蟹味噌の麺」だっ。 コレ美味しそうですか?

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