そして、今回の楽器フェアの中で、ギターでは注目度No.1だったかも知れない、
SAITOギターズの主力機種、S-622モデルです。
以前からWeb等では評判が高かったので、今回是非試奏したいと思っていたところ、
メーカー「齋藤楽器工房」のブースは人気が高過ぎて、全然試奏できるような状況では
なかったので、僕は山野楽器(ROCK INN)のブースで弾かせていただきました。
ロックイン新宿では、SAITOに、かなり力を入れているみたいですね。
で、試奏してみて、自分なりに感じたのは「これは、素晴らしい道具である」、ということです。
ギターには、音楽を奏でる「道具」としての側面と、見て楽しむ「美術工芸品」的な側面と
両方あると思うのですが、SAITOは、もっぱら「道具」としての側面に特化・重視している
という印象でした。
そもそもボディ材がアルダーかアッシュの2択で、ルーターで切り出しただけみたいな
無骨なボディですし、カラーリングパターンこそ沢山あるものの、
SuhrやTom Andersonのようなハイエンドメーカーみたいに
トップ材にフレイムやキルト材なんて貼らず、アルダーなりアッシュのボディ地に
そのままスプレー塗装しただけ、みたいな感じですから、
バック材とトップ材の違い(マホガニーバック&メイプルトップとか)による音色の多様性とか、
見た目のゴージャスさ、みたいな点は、あまり重要視していないんだな、と。
でも、弾いてみると、齋藤楽器オリジナルのピックアップのせいもあるのか、
音の立ち上がりはシャープで輪郭もハッキリしているし、何より音に元気がある!
ネックを握った感じもとてもスムーズで、弾いてて全くストレスがありませんでした。
僕はもうオッサンなんで、ゴージャスなギターを眺めてニヤニヤする・・・みたいな、
美術工芸品的な要素も求めてしまうので(爆)、今の自分がSAITOを買うかというと
買わないですが、でも、もしこれが学生時代で、見た目とかよりも、とにかくガシガシ使えて
弾き易くて音も良い、値段もそこそこなレベルのギターが欲しい!と思っていたら、
当然、選択肢に入るよな、と思いました。
20万円前後であれぐらいのクオリティがあれば十分だな、と。
「道具」と言いましたが、カラーリングのパターンはいろいろあるから、
ルックス的にも、ある程度は自分の好みにはできるでしょうから、
「眺めてニヤニヤする」ことができないとは言いませんので、一応念のため。
あまり適切な例えではないかもしれませんが、UNIQLOの服、みたいな印象ですかね。
ハイセンスでエッジの立ったルックスかというとそうではないが、決してダサイわけではない。
機能的には下手なブランドものよりも上で、品質も良いので、コストパフォーマンス的には
素晴らしい、みたいな。
だから、人気が出るのも頷ける、というところですね。
(まぁ、UNIQLOほど気軽に買える値段ではありませんが・・・)
いやホント、出て来る音は凄く気持ち良いし、弾き易いし、ずっと弾いていたいギターでした。
(というか、居座って結構長々と弾いてしまいました・・・ゴメンなさい。)
うーん、買わないって言ったばかりだけど、やっぱり欲しくなってきたゾ・・・むむ・・・