怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

近隣国でもお互いの事情をよく知らないので誤解を生む

2019年07月09日 | アジア事情
近隣在住台湾人の一人と彼女の姓について話していた。ドイツ生活では、姓を使うことが極端に少ないので、長いことお互いのフルネームを知らないこともしばしばだ。
これは伝統的なものではなく、戦後の流行りだそう。80過ぎのドイツ人知人に言わせると姓でその人の家庭などの背景を知ることができたのだそう。つまり、地元では個人情報筒抜けってことだったのだろうな。それを嫌がって、戦後の人々は日常生活では姓を使わなくなってきたのだろうか。

在独台湾人も日本人も、その流れにいやおうなく流れている・・・・
さて、長い間気にならなかった彼女の姓を改めて漢字で書こうとしていると、彼女は「日本ではそうじゃあなくて、こう書くんでしょう」と以下の文字を示した。

おい。これは中国大陸の簡体字だっ
日本より更に複雑な昔ながらの文字を使っている台湾人にとって、日本で使われている漢字はすでに簡体字ににたものなのだろう。また、中国の簡体字にさして興味のない人も多いのだろう。
「私は日本について詳しいです」
と自慢する台湾人も多く、彼女も多少その気があるんだ。
簡体字を日本語と言われるだけで、ちょいとむかつく日本人、りす。
普段は近隣在住中国人とは仲良くしているが、文化などを一緒にされると多少気分が悪くなってしまう軟弱者の私だ。

別の台湾人にはこのように尋ねられた。
「最近の日本は日焼けが流行っているのでしょう」
う?
去年までは資生堂のあの高級日焼け止めが日本はもちろん、中国大陸でも大人気と聞いていたし、手に入れて欲しいと頼まれていたことさえあった。
今年の状況は知らないので、もしかしたらそうなのかもしれない、と首をかしげて答えてみたが、世界的に皮膚がんが太陽光線によって引き起こされるという認識が高いのが続いているのに、今年から急に「小麦色の肌」がもてはやされるとはあまり考えられにくい。
なんでも台湾では日焼けが流行っているらしい。台湾で流行しているものは日本でももてはやされている、と考えている台湾人がときどきいる。
彼女の台湾日焼け流行説ってのもちょいと奇妙だ。
健康に非常に気遣う国民とコメントにもいただいた。わざわざ皮膚がんを誘発するような行為が台湾で流行るのだろうか。
この説を説く彼女は、ネット環境が一切ない暮らしをしている。携帯電話もガラケーで連絡取りづらいことこの上ない。台湾への里帰りもほとんどしていない様子だ。
ときどき電話する台湾の親族から「日焼け流行」の情報を仕入れたのだろうか。
ともかく、台湾と日本をすぐ一緒にしないでくれ、と思う私。
私の接してきた台湾人のほとんどが、日本人とはかけ離れた性格をしている。まあ、彼女らが嫌いではないけれど!


日本生活での経験を思い出した。
実家近所のタイ人女性と特許について話題になった。23歳のとき日本人男性との結婚のため日本に住んで約10年だったか。
彼女の日本語力は素晴らしく、タイ人特有の聞き取りづらい母語アクセントはほとんどなかった。かなり難しい漢字熟語も知っていた。彼女の文字読み書き能力がどの程度かは知らない。
その彼女が、弁理士について話題になると「それは便利屋ですか」と尋ねてきた。
弁理士についてすぐに認識する日本人は当時も数少なかったのでこうした質問は不思議ではないが、彼女の語彙力に再び驚いたものだ。
便利屋って言葉、テレビで覚えたのだろうな。今もあるのだろうか、便利屋。

だが、多少、弁理士を便利屋と間違えたことにもむかつくのも確かだった。
冷静に考えれば、彼女の日本語力は素晴らしいので、こうした会話でさえ凄いと思わなければならないのに、ね。



1 コメント

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風情 (ひひひ)
2019-07-09 18:24:02
りすさん!弁理士→便利屋の確認でむかついちゃだめですよ!笑
素晴らしい日本語力と推理力じゃないですか。
しかし読ませていただいていると、いつもりすさんの交友関係の面白さに魅了されます。
どこが引きこもりなんでしょうか。
高齢のドイツ人やお金持ちドイツ人、難民、音楽家、日本含めアジア人等々。。。
一般的なドイツ人の交友関係と比べてもなんと味のある関係を築いていらっしゃることか。
。。。そして内心、めんどくせー、行きたくねー。。。などと思いながら付き合っていらっしゃるりすさんを思うと、さらに風情があるというものです。
りすさんの暮らしの一部を垣間見せていただき、ありがとうございます!
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