怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

耐用年数

2010年02月27日 | ここの品々
こちらにも日本の公民館に相当するような施設があり、
自治体が主催する催し物や住民が自主的に行う行事があったりする。


これは街中にあるそうした施設の中にあるピアノである。
老人の合唱団体の活動に使われたりしている。
日本での私の経験から、こうした公共の物資は個人で所有されているものより
消耗が激しいのが特徴である。
このピアノも、外観から40年くらい使われているもののように想像できた。


写真にすると、その古めかしさが表れないのが残念。
鍵盤は古くなると、木部が痩せて、鍵盤と鍵盤の間の隙が大きくなるのだ。


修繕しながら、長く使われている様子が伺われる。


上から覗くと、ところどころ部品が交換されている。
もう、ぎりぎりって感じかな~

弾いてみると、どうにか音程を保つことができるようで、
おそらく正確に調律するのは不可能なピアノであることがわかる。

実家周辺の公立学校を含む公共施設のピアノは、この10年くらいで
次々と新しいものに買い換えられている。
単純に比較すると、こちらは買い換える余裕がないのかなぁ~
って思ってしまう。
もしかしたら、買い換える必要はない、と考えているのかもしれないし。
個人で所有しているピアノも、日本の標準から比べると、
ひどく古いものばかりである。

日本でも、ピアノは一生に一度の買い物、などと言っていたものだ。
ところが、ここ15年くらいで日本の感覚はすっかり変わり、
二台目、三台目のピアノを買う人も多いし、
全く必要ないので売り払ってしまう人も多い。

自動車の耐用年数も、日本とドイツではかなり違うものだろう。
もちろん、日本のほうが短い。

どんどん買い換えることができる日本の消費の力は凄いと思う。

日本の家庭にあったピアノが世界に売られている。
日本のゴミが世界に回る~

もう少し、耐用年数を延ばしてもいいのではないかな~
ってここで私、訴えてみたりして。





8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
古いものが好き~ (上野ぱんだ)
2010-02-28 14:28:29
歳を取ったせいか、私、ほんとに古いもの好きです~建物でも何でも、味があっていいわあ~
特にローマの壁が好み♡
でも、どちらかというとドイツ人は、古い使わないもの(アンティーク)には、ちっとも執着しない人達だと思います。この国には、合理的精神が育っているので、そこそこの値段でそこそこの品物を庶民が買うことができ、ハイスタンダードな生活を保っていると思います。英国人やフランス人の古いもの好きっていうのは、新品が馬鹿高くて、アンダーグラウンドマーケット(盗人市)が大きく育っているせいだと思うのですが・・・ドイツのアンティークマーケットで掘り出しものって出会ったことがありません。
ピアノも全部直したりするより買った方が安いのかなあ・・・?でも、古いピアノはエレガントだと思いますが。
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上野ぱんださま、 (どいつりす)
2010-02-28 15:15:26
「新品が馬鹿高くて、アンダーグラウンドマーケット(盗人市)が大きく育っているせいだ」
これ、面白い話ですね~
フランスやイギリスに行ってみたくなります。
アンティークマーケットかあ・・・
わたし、ここに二年もいて、ほんとにどこにも行かず、何も見ていないです・・・
とほほ・・・

近所のポーランド人の家には、なんと鍵盤のないピアノがあります。
古い品で、外装の美しさを楽しむために置いてあるものです。
私から言わせれば、鍵盤もピアノの美しさの一部なんだけど、
まあ、弾かない人にとってはどうでもいいのかな~

日本も欧州も人件費が高いので、ピアノに関しては修理して使うより、
買ったほうが安いですね。
がんがん弾く人にはピアノは消耗品だし。
日本の中古ピアノ、修理しないで人件費の安い諸外国に輸出され、
現地で直して売られています。

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私も古い物が好き~ (Kuchen)
2010-02-28 22:29:33
古いもの大すきです♪
イギリス、フランスは本当に古いものを大事に使っていますね。
ドイツは掘り出し物が少なく、アンティークとガラクタを一緒のものと考えている人が多くて困ります。
ピアノの寿命は人間と同じ位というのを
聞いたことがありますが、
結構早いものなんですね。
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なんともいえない魅力 (まりんか)
2010-03-01 17:48:54
自分が納得できる品を買って
長く使うというのは、理想的ですね。
日本に住んでいると、ちょっと着なくなった洋服も
簡単に捨てて、新しいのを買ったりしますが、
私は捨てるとき、チクリと心が痛みます。
聞くところによると、
日本人は「新発売」という言葉にめっぽう弱い、
新しい物好きなんだそうですよ。

数年前、家を新築して家具を買いそろえたのですが、
わざわざアンティーク風な色合いやデザインのものを選びました。
アンティークな雰囲気は落ち着くので、大好きです。
ただし本当のアンティーク家具は、前の持ち主の歴史の重みを感じて、
なかなか手が出せないですね~。
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kuchenさま、 (りす)
2010-03-02 16:34:49
あら~♡
イギリス・フランスアンティーク評価が二度目。
ふむ、本当に見に行きたいものです。
しばらく無理かな、旅行なんて・・・

こちらの粗大ゴミ回収日に見る、
各家々の前に出された品々の貧しさを見ると、
ドイツはだめなのかなって、想像できます。

ピアノは外装は持ちますよ。
でもね、中身は消耗品ですから~
弾かずに置いておくだけなら何百年も持つのでは??
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まりんかさま、 (りす)
2010-03-02 16:42:59
「前の持ち主の歴史の重み」
これって、結構聞く話ですよね~
自分の家に代々伝わるものならともかく、
知らない人のものだと、ね。

日本の衣類は一般的に非常に上質ですよ。
なかなか古くなってくれないのが難点です。
義母など、洗濯のたびにわたしの日本から持ってきた衣類の質のよさに感心していますよ。

こちらへのご旅行時に、衣類の店を見て回ってください。

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新品は売れないよ (なごやのとも)
2010-04-28 14:44:39
昨年ヤマハ№1の50年前のピアノに出会いました。何も手を入れてありません。大曲を弾かれてきたピアノじゃないからかもしれません。置かれている場所もいいのでしょう。でも日本製もこのころのものがいいような気もします。このピアノが新品だった時に出会いたかったですね。
私のいってるピアノ屋さんで今ヤマハの二本ペダルのGPのオーバーホールにとりかかっています。色はサペリ。持ち主がリュウマチでうまく弾けないということで、鍵盤に鉛をつけてわず
かな力でひけるように細工をしています。できあがったらさわってみたいです。
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なごやのともさま、おひさしぶり~ (りす)
2010-04-28 15:19:21
そうですか、3年位前まではまだ新品のようなグランドピアノを下取り価格が高いまま新品に買い替え、という話を良く聞きました。
3年前か~、景気、悪くなかったのだろうなぁ~

年中冷蔵庫の中のようなここの気候、
ピアノにとっても絶対、こちらのほうがいいです。
でも、ピアノ自体の質は日本のほうがいいです。
他の在住日本人同業者にも意見を聞いてみたいのですが、チャンス無しです。
50年前のヤマハなんて、世界で一番上質だったのではないか、って予想しています。
(まあ、多少は国粋主義的なひいき目もあるが~、ご愛嬌~)
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