怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

散歩

2008年01月20日 | 風景
ドイツ人と散歩は有名な話である。
我が家も例外なく、一日一度の散歩を欠かさない。

家のすぐ向こうにはかなり大きな森があって、散歩どころかちょっとしたピクニックも可能である。わたしなど、一人で森に入ったら、無事に帰ってくることができるか少々不安になるくらいだ。

私はドイツ、あるいはヨーロッパがあまり好きではない。
日本人を含めた東洋人はどうも、無条件に西洋のものを良いものと決めてかかるが、そういった東洋人の西洋に対する態度も、あまり好きではない。

だが、森を散歩するとき、私のこのちょっとひねくれた考えも、ふっとなくなることがある。
きれいなのだ!

昨日などは、朝から曇っていたのが、散歩を始めた夕方から太陽が出てきた。

なだらかな丘陵にになっている森のほうから、ふと、集落のあるほうを振り返ると
夕日にかすかに赤く染まった家々が、教会が、まばらに立つ木々が、なんでもない光景なのに、ものすごくきれいなのだ!

こういった気分のとき、「ドイツくんだりに来てしまった」という私の根底にある否定的な意識はまったくなくなり、ただ、そこにいることに、嬉しくなっているのを発見する。

でも、この気分を、夫に伝えることができず、なぜなら、ここにいて幸福な気分でいるのはなんだか西洋に屈服しているようで、あるいはちょっと恥ずかしく感じていたからだ。

素直に、「凄い!ここの風景は感動もの!」などと周囲に言えるようになったら、私のこれからは幸運だらけ、というのを知っているはずなのだけど!