真ん中は私のズボン。
かなり幅が広いのは10年ほど前の品だから。在独日本人仲間からのお下がりだ。彼女が太って穿けなくなってしまったから私に回ってきた。
ジーンズ姿ではちょいと不都合な場所に着て行く。ドイツではそんな機会はめったにない。
なので、あまり使わないのだがある雨天のとき、これで砂利道を歩いた。
雨に濡れたのと、砂が跳ね上がってかなり汚れたんだ。
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義母によると、そんな汚れは乾いてからブラシをかければいい、ということになる。
頻繁な洗濯は生地を痛め、衣類の寿命を短くするという一般的な論理を私は日本在住時にはほとんど無視していた。
ここでは義母の目があるのでなかなか無視できない。
義母はこれを洗わないことを散々私に勧めたんだ。それを押し切って、洗濯機に入れてもらった。
ああ、洗濯一つでもいまだに義母を説得しなくてはならない。
洗濯機のない時代のここの洗濯は非常に大変だったらしい。
コンロにお湯を沸かして煮洗いが基本だったので、それはそれは大仕事だったのだろう。それを経験している義母なので、なるべく衣類は洗濯しないよう日頃から気をつけている様子だ。
だが、今のこの世の中、彼女の感覚はもう凄まじい時代遅れぶり。
ドイツ語で「洗濯頻度」と検索したら、驚愕した。
「Tシャツは一度着たら洗濯」という意見がゾロゾロ出てきた。下着はもちろん毎日交換。
義母に言わせれば無駄なエネルギーを使っていることになるだろう。
わたしも毎日下着は交換したいと思っていたのだが、洗濯手伝い時に私以外の家族のパンツ(下着の)の数が異様に少ないのでいまだに悩んでいる。
私はパンツを交換しすぎなのではないか、と。
努力して2,3日続けてはけるようになったのだが、それでも彼らの洗濯に出ている少なさにはかなわない。
一枚を4,5日着用するのがいいのだろうか。ウチは平均的ドイツ人から逸脱しているのかもしれない。
パンツ毎日交換、は贅沢な生活、と定義しているわたし。
その日の朝「うちに来ませんか」と招かれた近所の台湾人+ドイツ人夫婦家庭。
ドイツ人旦那さんによるチョコとバニラカスタードクリーム。
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台湾出張時に買ってきた紫芋の粉を使って大判焼き作りを一緒にした。
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ドイツ人旦那さんはこの芋の味が合わないようで、一口食べて残していた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/11/a6ebae6e7e711b72ad09343678d61d5b.jpg)
「何か台湾で必要なものはないか」と尋ねられ、買ってきてもらった折り紙。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/b5/ed817df232591feb186b20f3e1eacb37.jpg)
ここでも手に入るが、高いので、安いと予想した台湾で買ってきてもらった。
両面色印刷がされている高級品。100枚入り約150円。
彼らはこの家に引っ越してきて約1年。
いまだに中古で購入したこの家の方々を直しながらの暮らしらしい。到着して、テーブルに付いて10分もすると暑くなってきた。
セーターを脱いだ。木綿のタートルネックシャツ、その下には肌着を二枚重ね着している私。
自宅ではとてもセーター無しでは過ごせない。いったい、室温を何度に設定しているのだろう、と尋ねた。
「うーん、よくわからないけれど25度だと思う」
ええええええ!25度!
それは贅沢が過ぎるぞ。
私は、義母の話をちょいと聞かせた。義母が子供の頃は暖房は台所にしかなくて、寝室などは非常に寒かったこと、石の壁にはびっしりと氷が張り付いていたこと。
ドイツ人だんなさん30歳台は「ああ、知っている」と言ったが、経験はしていないだろう。
ウチの暖房は外気温が0度にならないと機能しないように設定されている。また、ある程度以上には室温が上がらない。もっと暖かくしたい、とスイッチを上げても切れてしまうんだ。
「お義父さんに相談したら」
と台湾人夫人が私に言ったが、そんなこと、恐ろしくて義父に言えないぞっ
これを書いている今も、中綿がたっぷり入っている外出用上着を着ている。
何となく寒くて、暖房機を触ってみたら、冷たい。えええー、どうして切れている?
室温を見ると20度。
ああ、22度くらいあると快適なんだけれどな・・・
義父に言ったところで「もっと着込みなさい」と返事が来るのは確実だ。
我慢、我慢。義両親たちも家の中でブクブクに着込んでいるものね。
寒さも我慢の同居生活。