林 住 記

寝言 うわごと のようなもの

徒然オジイは見た

2009-02-16 | 床屋放談

 

太郎クンにはもう笑うしかない。
漫画しか見ず、正しい日本語を知らないので、何を言われたって「叱咤激励」と明るく受け止められてしまう。ま、彼はヒトではなく屁の河童族ですね。

河童と同類の河馬元総理がTVナマ出演した。もう、いやはやでした。

ジミン党幹事長は、官房長官時代に較べると大化け。あそこまで入れ込まれると、もう三流漫画の世界。このセンセは大麻を吸ってるんじゃないか。

このたび派閥内で格下げされた元幹事長。常識人元総理に尻を押されて、またぞろ蠢きだした模様。
一方、晋ちゃん元総理は元気溌剌、盛り上がってる。どっちも恥ずかしいねぇ。

ところが肝心のオザワ党は、引退目前の親馬鹿常識元総理の帰国まで模様眺め、とか。

★衝撃的映像だ。中川財務金融相だ。どう見たって支離滅裂酔眼朦朧だった。既に外国の報道からはからかわれているらしい。流石の河馬さんも呆れてた。
この醜態はあの絆創膏大臣よりも罪深い。何が政局より景気回復だっ。帰国後、太郎クンは河童語であの酔っ払いを庇うんだろうか。

議事堂近くの契約を切られたハケンの方々、山手線内の高貴高嶺者の方々、健康な妊産婦の方々よ、議事堂を取り囲んでくれ。
政治的空白を避けるといっても、いままでずーっと政治的空白だったんじゃないか。
最早、王子王女や政治記者全員が集まるベルサイユ宮殿に、巨大隕石の落下を祈るしかなくなった。

  

朝日朝刊連載小説「徒然王子」が終わった。
始めの内は凄いアテコスリで、やんごとない方面から抗議があったのだろうか、話が冥界転生に飛んでしまった。占いスナックママの見立てたとおり、王子には現世で波乱万丈を体験して欲しかった。

王制は辛うじて維持され、何事にも受身だった老王は元気回復。外国資本の手先を名指しで非難し、この国の真の独立を国民に訴えた。
小説の締めくくりに作者の印象的な文章がある。

  この国はどこへ向かうのか?
  それはこれから生まれてくる者が決めることだが、
  歴史をないがしろにした者は歴史に復讐されるだろう。

絵はいずれもルネ・マグリット。買いたい方は「オールポスターズ」さんへ。


一病息災

2009-02-16 | 先輩のお言葉

 

「難航・十字語判断」にハラが立ち、サライを買うのは止めていたが、2月19日号の「盆栽入門」が面白そうで久し振りに買った。盆栽以外にも面白い記事があった。

  心の医者の定年後の楽しみ方「老い先案内人」

である。筆者は中沢正夫さんという精神科医で、私より1歳年長の同じ年男である。
以下、かいつまんで先輩のお言葉を書きます。

◎◎◎

8年前、心筋梗塞をおこした。しかし欠陥がある血管の担当流域が狭く、代わりの動脈が発達していた。
当時は代わりの動脈が発達しているし、手術に大した効果は無いので、手術はせず、
代わりの動脈がもっと発達するように、運動療法で1ヶ月後には日常勤務が出来るようになった。

昨年9月に担当医に経過を調べて貰ったら、2泊3日、20分の検査で、結果は8年前と同じだった。
しかし血液はやはり潤滑に流れるべきだ、と言われ、10月にまた2泊3日で欠陥のある血管を手術をした。

これ、いわゆるカテーテル治療で、私がやったのと同じです。

手術後の変化は目覚しかった。

  ・早足になった。
  ・立ち通しの通勤が疲れない。
  ・途中で投げ出していた難しい本が読めるし、同時に何冊も併読出来る。
  ・アイデアが浮かび、新企画を口にするようになった。
  ・薄墨色の静止画の夢が色付きで能動的なものになった。
  ・しかし記憶力は改善しない。

ふ~む、最後の記憶力以外は私と違う。あと3ヶ月でそうなるのならいいが、あのクソ弁護士の難解な「ご通知」にイラつくのは.............。不安だ。
だがヤツを懲らしめる企画はぞろぞろ浮かぶぞ。

主治医は体調面だけではなく意欲や感性の変化が嬉しい、と言うが、脳へ血液を送る心臓が良くなったのだからそうなったのだろう。
こんな話を隣席の老内科医にしたら、

  「かくてあなたは早死にする、老人は老人、若くなったのではない。」

と断言された。一病があっても無理をしない人の方が生活寿命が長いらしい。

年寄りの冷や水、ともいいますね。

◎◎◎

なお、老人には盆栽がラクだと思う人。マチガイです。
盆栽婿入り」を読んで下さいね。  

▲挿絵は中川学さん。同誌「老い先案内人」から。


気体液体固体

2009-02-13 | うわごと

朝のTVで、山手線の運転が出来なくなるかも、と言っていた。
JRの水力発電所が取水出来ず、電車に電気が供給出来なくなる恐れがあるそうだ。

タイヘンだ。朝日新聞で確めたら、大きな活字で、

   JR取水権 没収

と出ていた。信濃川にあるJR発電所で不正がバレ、国交省がバツを食らわせる、とも。

JR東日本は信濃川にある宮中ダムで年間14億キロワット時を発電し、JR東日本の使用電力量の23%を賄っている。
ここで使う信濃川の取水量にウソがあり、10年間で報告よりも1億8千万トン多く取水していたのがバレた。そして珍しく国交省が大企業を叱った。

ふむふむ.........。

だが待てよ、年間14億キロワット時の「時」は何だ?
時なら「年間」は要らず、「毎時」なのじゃないか? 
毎時なら末尾の時は要らない。年間なら時は要らないんじゃないか?

更に水力発電はタービンを水で回し発電する、と小学校以来覚えていた。
だから余分に取水しても、タービンを回した水はまた信濃川に戻るんじゃないか?
まさか水という液体を電気という気体に変えて、水が無くなってしまうワケじゃあるまい。

確かにウソツキはドロボーの始まりでバツは東電、いや当然だが、信濃川が発電所に寄り道しただけだろう。国交省は何でそんなに怒って電車を止めるのか?
大阪や新潟県知事が、公共工事の負担金増を拒否したので、JRに八ツ場ダムしたのではないか? ムダな騒動は止めるといい、と思うよ。

    

それはさておき、電気を「気体」と書いたが、電気は気体だろうか。
「気」の字があるから気体にしたが、電気は個体液体気体のどれに分類されるのか。
正しいコタイをキキタイ。


血圧上昇

2009-02-13 | 林住期

                
入院以来正常だった血圧が急上昇している。
原因は、2年前に亡くなった叔母の遺産相続で、兄が雇った弁護士の所為である。
オウム真理教事件以来、ヘンな弁護士を数多く見てきたが、まさか私が怪しい弁護士に悩まされ、激怒させられ続けるとは思ってもみなかった。

兄はその弁護士に未だに全幅の信頼を置いている。
ところが、他のきょうだいやいとこたちは、「途中経過のご報告」という通知を受け取り始めた1年前からその弁護士に不信感を抱き始めていた。しかし、兄に遠慮して黙っていたのが失敗だった。
血縁関係の無いいとこが立てた敵方の弁護士ではなく、味方のはずの弁護士と争うことになってしまった。

 ×××

昨年私が心筋梗塞で倒れる前に、遺産分割協議書に捺印することになった際も、きょうだいやいとこたちと共に、無礼で難解な「書類送付のお知らせ」に大いに怒り、不満を並べたのだが、弁護士は一向に説明をしなかった。
署名捺印を拒んでいたら、その後何度も遺産の内訳に関する訂正文書が届き、更に株式電子化問題で脅し、辞任をほのめかしてきた。

私は、「日本東京法律事務所」(仮称)という御大層な名前だが殺風景で誰もいない事務所に出向き、不誠実な対応を指摘し、事情を問い質した。
尊大な回答に納得出来なかったが、他の困窮しているらしい相続人の状況を考え、止むを得ず妥協し、署名捺印した。

ところが、1月末にまた弁護士は難解な「ご通知」を寄越したのである。
概要は、叔母の遺産の内、某社株式の数量を間違えた、「1」が落ちていたので、訂正したい。ついては同封の「補充書」に署名と実印を捺し返送すれば、暫定的な分配金を振り込む、と知らせて来たのだ。

この弁護士の手口はいつもこうである。
今度は反対給付をちらつかせて、自分の間違いや手落ちを誤魔化すのだ。
彼は「1」が落ちていたと書くが、220株が221株だったのではなく、1220株だったのだ。
補充書による遺産対象の証券や預金の訂正は、年末の妥協捺印以来3回目である。

叔母が亡くなって大分経ったが、暫定分配金の振込みを要求したことは無い。だいいち遺産総額がまだ確定していないのだ。
どうもこの弁護士、兄から引き継いだ預金通帳や証券類を横領しているのではないか、との疑念がきょうだいの間に芽生えている。

暫定分配金の前提になる、暫定遺産総額の算出は乱雑極まり、財務経理の実務を体験した私には理解出来ないし、兄を除くきょうだいには到底判読できない。
分配金の算出については、私だけの計算を文章で示すが、不可解な計算があり、計算順序は不適切である。また分配方法を途中で明らかに変えている。
全相続人の計算式や分配金額を示さないのも怪しい。

それでも、きょうだいや知人に相談した結果、とりあえずカネは受け取ってしまおう、放っておくとそれさえ無くなる恐れがあるから、と妥協し補充書に署名捺印して返送した。

その際、疑問点の指摘と、弁護士が提示した暫定遺産総額を基に私なりの相続人全員の計算式と分配金を一覧表にして同封した。
数日置いて、弁護士の算出した金額が私の口座に振り込まれた。
しかし、私の質問や疑問に答えないどころか、電話1本寄越さないのである。
また補充書返送の際、年末に弁護士に手渡した署名捺印済み遺産分割協議書の返却を要求したが、無視されっぱなしである。

そもそも遺産分割協議書は普通1冊で纏め連名で署名捺印するのに、彼のやり方では、相続人の数だけあり、個々に署名捺印することになっている。
相続人が遠隔地に住んでいる場合、法律的には認められるそうだが、一番遠い相続人でも、首都圏北の県庁所在地である。
家庭裁判所に全相続人を集めるか、弁護士自身が相続人の居住地に行けばいいのだ。

弁護士料の他に経費としてタクシー代などを挙げているが、どうせ近隣各市の役所に行き、戸籍謄本を貰っているだけだろう。
ゼロックス代なども経費に入れているが、本来こういうものは事務所経費として弁護士料の中に含まれるべきではないか。敵方の弁護士との間で膨大なファックスの遣り取りがあったらしいが、ファックス代は流石に含んではいない。

×××

いま、この弁護士をどう懲らしめるかを考えている。効果的な方法は見えた。
この欲張りメ、ときょうだいたちに威張り散らす兄との距離を、どうとるかを考えている。兄には相続人を代表する気概も能力もない。しかし弁護士に全てを丸投げし、反省の色は無いのだ。

一方、多分最終的に受け取れる金額の9割程度は糞弁から振り込まれた。
私の算出方法では受取金額が減り、何のトクも無い。こんな後ろ向きな作業に残っている時間を使うのは如何なものか、とも考えている。

そいう事を考え始めると、眠れなくなり血圧が上がってしまう。
だがこの記事を書いたら、血圧が少し下がった。ふぅ..........。

▲絵は和田誠画「若山富三郎」(美術出版社刊PEOPLEより)。


パンデミック

2009-02-12 | うわごと

 

「パンデミック」とかいう洒落た流感が流行りそうで、対策や予防法がかしましい。

流感がマスクやうがいや手洗いで防げると言うが、ウソですね。
ウィルスのような細かいものを、マスクなんぞで防げるワケが無い。これはマスク業者と厚労省役人とが癒着している証拠です。

ただ、あまりにもマスコミが話題にするので、スーパーでマスクをしている客がいると、流感をうつされないように避けて通ることにしている。
しかし、マスクをしいるレジさんは避けられない。仕方ないので息を止めて会計を待つことにしている。パンデミックに罹る前に、苦しくて倒れそうである。

あのレジさんは、既に流感に罹ってるのだろうか。
もしそうなら、店長は休暇を取らせなければならない。でなけりゃ、毒入り河豚を売ってるのと同じだ。

もし流感を予防するためにマスクをしているなら、レジさんばかりでなく全店員にマスクを着けさせるべきです。あれじゅあ紛らわしくてしょうがない。
客足が減ってるのは不景気だけではなく、レジさんのマスクの所為でもある。

いま、百貨店スーパーは絶不調だそうな。
それならそれで、製薬会社を広告主にして、マスクに「アンチ・パンデミック」という格好いい絵柄を入れて、レジさん全員に着用させてくれ。

▲上のステキな女性のマスクを買いたい方は、こちらにどうぞ→「レアトクストア」。
マスクをするとどんな女性でも、美人に見えますね。

なお、日本製マスクを手土産に欧米に持って行くと、凄く歓迎されるそうです。


腋▼女優

2009-02-11 | あらら!

今は昔、横浜国立大卒で腋▼自慢の悩殺女優がいた、と思う。
黒川、黒田.........、名前を思い出せないけど、最早こう成り果てたのではなかろうか▲

花の色はうつろひにけりな~

れれっ!いい香りがする。.........真鍋かをりさんか、と思ったら......。
近くで、蝋梅が盛りだった。
ココだけではなかった。

写真は「高麗山・聖天院」境内。


ギリ・チョコ

2009-02-10 | 高麗便り

その床屋には20年も通っている。
ご主人夫妻の腕は確かだし、地元の誰彼と知り合いになれるし、町の政局や故事来歴にも詳しくなる。

と、ここまではタテマエ。ホンネは美人姉妹がいるからである。
二人とも全盛期の京マチ子さんと司葉子さんに似ている。
鏡に映るお姿を眺めるシアワセがあり、東急ハンズにあるようなオモシログッズを店内に飾るので、社会のお勉強にもなる。

          ■■■

散髪が済み、お茶(これも普通のお茶ではない)が出て、なんと「チ・ヨ・コ・レ・エ・ト」を下さるではないか!捨てる神あれば、拾って下さる美神もいた

バレンタインより節分を、と書いた数日前の記事は取り消します。
やっぱり、セントバレンタインは素晴らしい。やはり、きょう日はキリストさまだぃね。

それから姉妹と、腹を見せるメスのお犬ちゃんを交え、喋々喃々至福の時間

          ■■■

隣の席で散髪をしていた会長がやっと出来上がった。髪が少ないのに注文が多いので、時間がかかっていたのだ。
鄙には稀な老紳士は有名会社の元幹部だったそうだ。お迎えの夫人を交えて、勿論、仲良く盛り上がりましたよ。

.......と、ここまでは良かった。

          ■■■

大分時間が経って、お二人とも帰りかけると、会長は呼び止められた。
そして森生と同じチョコを貰ってるではないか..............

ギ・ギ・ギーッ、ギリ・チョコかいな

   

▲上の写真は姉妹から頂いたギリ・チョコ。どうだアカチパラチさん、羨ましいだろ


初午昼食会

2009-02-09 | 高麗便り



30分も遅刻してしまい、定刻に来ていた古物先輩がムッとしていた。

朝、暦を見たが、そもそも今日が何日かを間違えていたのだ。
手土産を買いに行こうとした時、ふと朝刊を見たら、初午は今日だったのだ。

その辺の困惑をルル述べているうちに、先輩もついこの前、親類の法事の集合時間を間違え、随分キマリが悪かったそうで、だんだんそうなるよな、と赦してくれた。

 

お稲荷さんを改築して以来、書家先生は毎年初午に招待して下さる。
奥方手作りのけんちん汁と白和えは、絶品である。先生もそれが自慢らしく、

  「どう?お代わりは。.....ウチのかみさん、料理得意なんだ」。

すると、先輩がドキリとするご発言。

  「そうだぃね、誰にだって一つくらい得意なものあら~な」。

森生は、ヤバイ、と思い声を潜めて、

  「先輩、そういう言い方はマズイっすよ、奥方が聞いたら気ぃ悪くしますよ」。

ところが先生も先輩も、この土地じゃこういう言い方普通だ、と。
それで、話題はこの土地の「普通の言い方」になった。

例えば、奥方の名前である。先輩の奥方が、

  「菓子屋のアン子ちゃんがねぇ......」

と話かけてきたので、先輩は、

  「によ、菓子屋んちの嫁はアン子っていうのけぇ?へ~」。

  「そうだぃね 今まで知らなかったのかぃ?へ~」。

高麗の里の男どもは、同じ小中学校を出てるのに、友だちの奥方の名前を知らず、どこんちのヨメ、というそうだ。

 

古物先輩は、これまで、百姓、金魚屋、古物商、植木職人など随分色々経験してきたので、大変な物識りである。

今では奥方が某組織地元支部の要職を勤めている上に、土地っ子だから別収入がある(らしい)。広い菜園の手入れや、鎮守の祭礼の世話や、旦那寺の法要の手伝いなどで、悠々自適天衣無縫の暮らしぶりである。

 

初めて会った時やたらに、

  「カア子さんが カア子さんが......」

とカア子さんを連発するので、カア子さんて、どこの人?、と聞いたら、

  「ウチのヨメさんだぃね」。

先輩のヨメは名前で呼ばないと、差障りがあるそうだ。

  「それで、カア子さんの名前ばい、この地の男どもに知れ渡ってる」

と先生が補足してくれる初午の午後でした。
ごちそうさま。ふんっ。

注・高麗の里では「なにぬねの」を「にぬねの」と発音します。
ばい」は「ばっかり」とか「だけ」とかいう意味です。

     

     写真は旧高麗村梅原にある「満蔵寺」の界隈と、高麗の入口西武高麗駅。


仙人

2009-02-06 | 林住期

 

古くからの友人の奥さんから電話があった。
友人が亡くなっていた。

年末年始、私は入院していたので、年賀状が出せなかった。
退院してから、今年は年賀状をくれた人にだけ、お礼と遅れた理由とお詫びをしたためて、2週間遅れの年賀状を出した。

多くの人が電話や葉書でお見舞を下さったが、筆まめな彼からは何の音沙汰も無く、また外国の砂漠にでも出かけたのか、と思っていた。

ところが、奥さんによると、心筋梗塞で急逝し、年賀状が届いた日には葬儀は終わっていたのである。
直ぐ電話を、と考えたそうだが、私のことを慮って知らせることを控えていたそうだ。

彼からの年賀状には、今年は是非来い、と添え書きがあった。
心臓を患っていることを以前から聞いていたので、暖かくなったら是非寄らせて欲しい、と私の年賀状には添え書きをしておいたのに.......。

彼の家は、車で1時間半の荒川沿いの河川段丘上にある。
屋敷内だけでも、サボテン栽培用のビニールハウスが3棟もある。
彼は県サボテン界の重鎮だった。

     ***

私と同い年だが、彼の入社は1年遅れだった。
有名大学を卒業して、知識は広く深く、到底敵わなかった。
普通の会社なら、順調に栄進したのだろうが、進歩的文化人を装う独裁者が君臨していたわが社では、拙速とケレンが尊ばれた。彼のような教養人は敬遠された。

彼は出世競争からは超然としていて、私は「白雲斎」とからかったものである。
同じ職場で働いたことは無かったが、いつの間にか親しくなり、会話は楽しかった。そしてサボテンに熱中しているのを知った。

研究熱心と温厚な人格でいつしか県のサボテン界の顔になっていた。
激しい競争に疲れた上役たちも、羨む生き方をしていた。

過酷な出世競争を勝ち抜いて、子会社を大企業に育てたかっての上司が、引退後大勢の元部下を伴い、友人の圃場を訪ねた。晩年の生き方を学ぶために。

      ***

亡くなったのは、去る12日、東京大学構内のレストランで行なわれた「日本多肉植物の会」の新年会会場だった。
来賓として上々の挨拶を終えて、演壇を下りた直後倒れ、心肺が停止した。
付近に最新の医療施設がありながら、なす術も無く、帰らぬ人となった。
死因は心筋梗塞だった。

夫人によると、死に顔は穏やかで、微笑んでいるようだった、という。
居合わせた方々も、見事な一生だった、と羨んでいたそうだ。

何事も終わりがある。
会社では恵まれなかったかも知れないが、好きな道を究め、多くの人に慕われた。終わりが良ければ全て良し、として諦めるしかあるまい。

     *** 

サボテンのことを仙人掌とも言い、サボテン愛好者の世界を「仙界」というようだ。
きっと白雲斎は、仙界でサボテンに囲まれて、痛いトゲトゲをものともせず愛でているのではなかろうか。

合掌。

 白雲斎が愛した「大竜冠」。


お役人の谷渡り

2009-02-05 | 床屋放談

 

太郎くんの「天下りもう認めない」発言は胡散臭い、どころか狙いは歴然。
「朝ズバッ」に生出演した人事院谷総裁の鳴声は聴き応えがあった。

谷総裁自身にも嚇々たる渡りの実績があるようだが、昨今の役人ばらや天下り連中の不都合な行為については認めていた。
そして不祥事連発を詫びた上で、公務員制度改革の必要性は認めていた。

だがこの方、国会議員のセンセたちをまるで信用していないようで、公務員の中立性を担保するために、百万人と言えども我ゆかん、だった。まぁ、それは止むを得まい。

事前に質問事項を知らされていたのだろうが、番組出演者の突っ込みに対し、丁々発止の渡り合いで、奥の院で鼻糞穿ってる並の渡り鳥とは格が違うようだった。

両方に、ヨッ、待ってました、と声をかけたくなった。
とはいえ、やはり総裁は既得権益を死守するつもりで、決死の覚悟で番組出演をしたではないか、と疑っている。

ここは一つ、あっそう余り大臣の豹変に対し、谷総裁なりの公務員制度改革案を発表して頂きたいものだ。秀才然とした谷総裁の最後の奮闘を祈る。

司会のみろもんた氏はやはり軽く、谷総裁に言い負かされそうだったが、穏やかな話し方のカワトさんとかいうご婦人や、同席した政治部現役記者はよく勉強しているらしく、鋭い質問を浴びせていた。チョビ髭部長は、話術をもっと磨いて欲しい。

こういう内容なら何度も、もっと時間をかけてやって頂きたい。

 

実は「「林住記」はこういうマジメな話になると、からきしダメです。
詳しくは、以前から注目しているブログ、「永田町異聞」をご覧下さいね。

それから、話はぐっとイナカになるけれど、わが町日高の硬派なブログを発見しました。名前は「野良のかぜ 街のかぜ」です。(風邪じゃありませんよ)。
日高町の消息についてキチンと知りたい方は、「林住記」なんか見てないで、こちらをご覧下さい。

「鶯の谷渡り」とは。
鶯が枝から枝をアチコチ飛び渡ること。また、その時の鳴き声。
噂ですが、ケキョケキョと鳴くのは、ヤなヤツが来た、気をつけろ、という信号の由。
谷総裁も、なにやらケキョケキョと........。

 


ポイ捨て

2009-02-05 | 重箱の隅

密室ならともかく、歩行喫煙中の全員に不快感を露にする保谷偏屈さんほど偏狭な嫌煙主義者ではないつもりだ。

健康に悪いと知りながら煙草を吸いたいなら、どうぞご勝手に、と思っている。
せいぜい太郎クンの言うように、健康保険税に差を付ければいい、と考える程度だ。
ただ毎朝、わが猫額亭門前にポイ捨てしていくヤツには腹が立つ。

自分の家の中でも、床にポイ捨てして、スリッパで踏み消しているのか?
そういう犬猫にも劣るヤツは火事で死んで貰うしかない。

ポイ捨ては習慣になっている。喫煙者ごとに同じ場所、同じ銘柄、同じ長さで捨ててある。
犯人を見つけ、爺だったら厳しく注意してやろう。アンチャンだったら、.......殺されるかもしれないので見て見ぬ振りをしよう。

 

病気ばら撒き会社JTはポイ捨てに無関心だ。
賑々しく煙草を並べている自販機でも、携帯用灰皿は棚の隅に置いてある。値段は400円もする。始めから普及させるつもりは無い。

もっとも、この町の喫煙者はタダで貰っても、吸殻で一杯に膨らませた携帯用灰皿を道端の叢に捨ててゆくだろう。

要するに、ポイ捨てする喫煙者は人間の屑なのだ。


リストラコストカット

2009-02-04 | 床屋放談

世界的な不景気で、会社は「コストカット」に熱中しているらしい。
TVの報道では、日本を代表する大企業でも、古い封筒を裏返してまた使ったり、廊下の電灯を消したり、と社員にチマチマした節約を求めているようだ。

▲▲▲

昔、勤めていた元大会社も同じだった。

ボールペンは、芯しか支給せず、ゼロックスは部長の許可印が必要だった。
そのくせ、何事にも大量の書類が必要だった。
残業時間には冷暖房を消されて往生したものである。当然時間外手当は無かった。

ところが、独裁会長以下、ヒラメ族の社長副社長専務常務平取締役は、別にどうってことなく、社内を背泳ぎで遊弋していたのである。

そして会社はダメになり、私はここにこうしている。    

経営者は会社の業績が悪化すると、「リストラ」の美名の下で、首切りや経費削減を従業員に迫る。ニッポン語の「リストラ」とは「首切り」と言う意味だけですからね。

しかし、業績悪化の責任は経営者にあり、従業員には無い。
労働組合は目を覚まさなければならない。

キャノン、トヨタ、ソニー等の著名な経営者達は、従業員、特に派遣社員に犠牲を強い、自らの処遇に就いては、何の切り下げもしていないのではないだろうか。やってるなら、公表しろ。

会社の損失は、ボールペンや封筒や電気のムダ使いより、経営陣のモタモタや判断ミスにより発生し、損害は巨大である。
何のために、特別室や、秘書や、社用車や、交際費が付いてるのか、考えてみろ。
公職は辞退しろ。

▲▲▲

最近、オバマ大統領が、世界に災いをもたらした金融機関経営者たちの高額ボーナスに、激怒したそうだ。.......エライねぇ。
太郎クンも猿真似チェンジして、御首洗会長を一喝したらどうか?

そうすれば支持率、少しは上がるかもよ。
と石頭の私は思う。

最近の組合連合の幹部連中。見た目には、経営者連中より高齢で、いいネクタイしたりして....。

▲写真、上は高麗神社に立つ「天下大将軍」標。下は「地下女将軍」標です。
同神社は「出世開運」が売りですからね。


鱈のホイル煮

2009-02-04 | 知ったかぶり

「まつけん鍋」を作るときに買った鱈は3切れあった。
「キムチ鍋」にも使ったけれど、完成品写真は見た目が混沌としていて、風水害の惨状である。味はいいが絵として汚らしい。

それで3切れめは「鱈のホイル煮」にしました。ご覧のように綺麗でしょ。

料理の工程では焼いたのだが、完成品は「焼いた」より、「煮えた」なので、名前は「ホイル煮」としました。

材料......

  ・鱈の切り身一切れ(黒い皮付きのまま。鱈ってなんであんなにグニャなのか)。
  ・小麦粉のような面倒なものは要らない。ムニエルじゃないんだから。
  ・玉葱(薄く切ったもの)半分。
  ・ピーマン1個(細切りにしておく)。
  ・人参(細切りにしたもの)少々。
  ・舞茸少々。(根の部分は捨ててるが、如何なものか?どなたかご教示下さい)。

調味料は.......

  ・オリーブ油(本当はバターがいいが、定額給付金受給後買います)3滴。
  ・塩少々(バターがあれば要らないかも)。
  ・スリ下ろし大蒜(チューブ入り)少々。

料理方法は......

  ・アルミホイルで船型を作り、上記の野菜を敷き詰める。
  ・鱈を乗せ、野菜を周りにも散らす(これ、鱈チャンんとの最期の別れみたい)。
  ・オリーブ油を鱈に垂らす。
  ・塩を鱈に振り掛ける。アルミホイル船にアルミホイルの蓋をする。
  ・IHクッキングヒーターのグリルに入れ、両面焼きで、約15分焼く。

......と、ハイッ、よく煮えてました。

アルミホイルの中には、鱈や野菜から出た美味しいスープがたっぷりあるので、こぼさないようにしましょう。

焼きあがった(=煮えた)鱈は、皮離れも良く、白身の肉をほぐして、野菜と一緒に食せば、栄養満点鼻血ブーです。

なお、アルミホイルから出来上がったものは、お皿に移さず、そのままお皿に乗せて食せば、アラスカのオーロラを想起でき、野趣がある。食後はホイルで包んでポイッだ。
手も皿も汚れない殿様料理として、楽しめますよ。


節分会

2009-02-03 | うわごと

                   
今宵は「節分会」だそうな。
昼間から騒ぐのは、お寺の客寄せのためで、本当は薄暗くなってから、鬼は外、福はウチ、と各家庭で豆を播く、「ソイビーンズ・イヴ」の日だったはずである。

最近では、もう直ぐ来る「バレンタイン・デー」の方が盛んなようだ。
国粋主義者の森生は口惜しい。
......というか、義理チョコさえ来ないので、バレンタインは不愉快だ。

大豆がカカオ豆に押されてるのは、名前が拙いんじゃないだろうか。
いっそのこと「節分会」を「接吻会」、と読み替え、「キッス・パーティ」にしてバカ騒ぎすれば、人気は回復するかも。
商売熱心な成田サンは、民放TV局とコラボし、伝統的イベント復興にガンバッテ欲しい。

    
  
わが町の百貨店へ行った。
バーゲンセールの真っ最中だ。.....お客なんかいないけど。

おばさん店員が矢鱈に、いらっしゃいませー、を撒き散らしているけど、どうせ森生の顔なんか見てはいない。ふんっ。

立春とはいえ、まだ寒い日がある。
安売り中の防寒股引と防寒長袖シャツを買った。遠赤外線が入ってるとかいうモノ凄いアンダーウェアである。
光線と木綿糸を一緒に編めるはずはない。要するに厚ぼったいだけでる。

ついこの間までは薄着の方が好きだったが、姉から無理矢理差し入れられた防寒股引は、なるほど暖かくっていい。
寄る年波に、厚着をしなければならない身体になったカラダ。

ついでに白い運動靴も買った。例の柄がゴテゴテしてない方である。

受け取ったレシートを見たら、

 紳士シーズンボトムス666円・紳士トップス666円・スポーツアダルト1900円

となっていた。
イナカ町の百貨店さえ、これである。

▲暦は氏原忠夫。二つに切れてるのはスキャナーに入りきらなかったからです。
どうしても上手く繋がりませんでした。
周りの灰色も、原画は鶯色を含んだ灰色です。
経団連が悪いんですからね。