林住期は何もかも下り坂だけれど、時間があれば坂道を登っている。
ご先祖様が伝えてくれた優秀な遺伝子。粗末な食事でも、数日家でうだうだしていたら大台を超えてしまった。
家康のように、重荷を背負って坂道を登り続けなかった。天下は取らなかった。だからスポーツジムなんぞにゃ通わないよ、だ。
それで、飽きもせずまた多峰主山に登るのである。
急げば家から30分で山頂に着く。
背中には荷物は無い。腹にお荷物があるからね。
腹に一物があっても.....、一物は胸だったかな、股間だったかな?...。ま、どこでもよろし。
山に登ると、恨み辛みを忘れるのである。
誰もが登る道は避けて、わざわざ急坂を選んで登るのである。
林住期とは、ご苦労なことである。
今日は急な夏。急な坂道は辛い。
山は大笑いして、山躑躅の赤い花を見せてくれた。