林 住 記

寝言 うわごと のようなもの

こてこて雅叙園へ

2015-06-26 | 風に吹かれて

目黒の雅叙園へ行った。
自慢の百段階段で「神の手・ニッポン展」が開催されている。

展覧会は立体切り紙細工、ビーズ織り、ミニチュアハウス、昔風俗ジオラマほか。
だがこういうチマチマしたものには関心はない。
観たいものは百段階段だった。

百段階段と豪華絢爛な数々の宴会場は3~40年前に、一度見物している。
ただ、あの時はど肝を抜かれたが、連れがいたのでざっと見ただけ。
謎が残り、その後、謎は膨らんだままだった。

今回、百段階段を上り、全ての宴会場の贅を凝らした過剰な装飾群をじっくり眺めた。
説明看板をいちいち全部読み、長年の疑問は氷解した。

欲を言えば、雨戸を開け放した室内や、外部からも、建築群を観察したかった。

絢爛豪華な宴会場は、映画「千と千尋の神隠し」のモデルになったそうだ。
あの映画は絵だけど、こちらは立体的な実物である。

日光東照宮並のこてこてな装飾は、悪趣味である。
しかしこれを超える建築群の建設は、金銭的にも技術的にも、既に不可能だろう。

それにしては雅叙園の維持管理はちょっと雑なようで、不安ですね。

展覧会「神の手・ニッポン展」は、ばばじじが押し掛け、大変な混雑。
昔懐かしいミニチュアハウスやジオラマに興奮していた。

こちらも超絶技巧を極めたの作品ではあるが、なんせ小さ過ぎ。
会場毎に展開する大スケールの絵画彫刻工芸品群に圧倒されて、いささか惨め。
ドサ回りの見世物みたいだった。
精巧極まりないミニチュアハウスに少し心ひかれたが、
まぁご苦労さん、でした。

巨大な結婚式場ビル(2社が株主総会開催中)雅叙園の内部も拝見した。
内装外構とも日本調を演出している。こちらもあまり趣味が良くないね。
成金趣味というか、外人客用スーベニール店風だ。
カネを掛けてることは充分認めます。

百段階段を上ったり下りたりし、更に雅叙園の結構を見て歩き、くたくたに草臥れた。

目黒駅から雅叙園に行く途中の行人坂は、わが買物難民団地の急坂より急である。
行きは前につんのめりそうで、帰りは心臓が喉から飛び出しそうだった。

雅叙園から目黒駅まで、耐え難い蒸し暑さになった。
街のどこかでゼイタクランチを、と予定していた。
けれども北口の松屋に倒れ込み、豚バラ肉生姜焼き定食590円也で満足。
冷水をコップに3杯も飲んだ。

真夏の東京は敵わない。
何処にも寄らず、冷房が効いた電車に乗り、一目散に飯能へ帰って来た。
飯能駅前は夕方の風が吹いていた。
ああ、夏はイナカがいいねぇ。


実は一か所だけ寄りました。行人坂途中の大圓寺です▲
このお寺、狭いけれど木立に包まれ、小さな石像が多く、楽しめる。

雅叙園内部は当然撮影禁止。雅叙園百段階段の写真集はこちらをどうぞ
始めの写真は百段階段の中でいちばん豪勢な「漁樵の間」です。

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