希望屋 ~ren_ka ci=set~

twitterは @renka76139925 です。

ニンジャスレイヤー ネオサイタマ炎上 1

2012年10月13日 20時34分40秒 | └ニンジャスレイヤー

にわか雨と日差しが交互に空から降ってくる札幌から、ren.です。
韓国GP予選、ここにきてPPはウェバー。
可夢偉は13番手で苦しい立ち上がりか。

それにしても、毎度のことながら韓国GPのマーシャルは心配だ。
リチャルドがウォールに寄せて車を停めたのを、棒立ちで見送っているものなぁ。
どうも、マーシャルの小隊リーダーしか、英語が話せないような素振りも見えましたが。

● 「ニンジャスレイヤー ネオサイタマ炎上 1」 エンターブレイン
https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/15/b4d40c3209d2f24b1f38e93f46c11c3b.jpg?random=b9d672599c11b22a0e6adcd720606319
ロゴは箔押し。

2年ほど前から、twitterで話題になった作品の書籍化。
個人的に、モニターで大量の長文を追うのは途中で諦めたので、書籍化は待望でした。

作者はブラッドレー・ボンドとフィリップ・N・モーゼスなる、2人のアメリカ人。
彼らが複数の雑誌等媒体に発表した一連の作品を、日本の翻訳チームが邦訳して、twitterに連載発表したことから人気に火がつきました。
事実である、疑問を感じてはいけない。

https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/21/879b372fc2fdb3222019b52b065d4067.jpg?random=61d2c3b575cdfab74fe7a006ab5b8965

そのため、表紙カバーをはずすと、アメリカのペーパーバック書籍風のデザインになっています。
これがなかなかかっこいい。
紙質の荒さも、それの雰囲気を増していますね(w

物語のあらましなどは、あまりに各所で紹介されているので割愛します。
簡単に言えば、サイバーパンクな日本を舞台にした、超人=ニンジャのアクション小説です。
知っている人は、「ゲイシャガール・ウィズ・カタナ」のゲーム世界を思い浮かべてください(w

読んでいてやはり、一番インパクトがあるのは「忍殺語」。
"国辱的"なカタカナ日本語(カタカナ英語のように、勘違いされた日本語)は、つい真似したくなること請け合いです。
事実、各所で忍殺語を目にした事のある方も多いかと。

しかし、この忍殺語は、つい、その馬鹿馬鹿しさにギャグと思いがちです。
一応、"原文"のオリエンタルファンタジーの雰囲気を壊さないという目的もあります(事実である、疑問を感じてはいけない)が、本当の目的が別にあることは明らかです。
まず、twitter発表という短文形式の投稿に合わせたというのは間違いないでしょう。

そして、もっとも優れているのはテンポ感です。
特に戦闘シーンに繰り返される「イヤーッ!」「グワーッ!」の2つの単語は、今までのアクション小説の概念を崩すほどです。
「イヤーッ!」は攻撃、回避、反撃というポジティブアクション、「グワーッ!」(女性の場合「ンアーッ!」という色っぽさ)はダメージを受けたネガティブアクションを表し、それが繰り返されるだけで、その高速戦闘の光景がありありと見えるのです。

これは、忍者漫画の大家である白戸三平さんの作品に通じるものだと思います。
彼の漫画の戦闘シーンも、台詞はほとんど無く、「ザザーッ」「シューッ」「ドーッ」という擬音だけで、壮絶な死闘を感じさせますよね。
また、石森(石ノ森)章太郎さんの得意とした、映画のフィルムのようなコマ落としの表現も思い浮かべます。
あと、ヒットとダメージを表す2つの単語で戦闘を表すという形式では、格闘ゲームを彷彿とする人もいるかもしれませんね。

また、クローンヤクザの集団などとの雑魚戦闘では、1回の「イヤーッ!」で、「グワーッ!」が大量に書き足されていくことがあります。
それだけで、一瞬の殺陣でばたばたと敵が倒れるさまを思い浮かべられるのですから、すごい(忍殺語ではなく、本当に)。
いわゆる無双系ゲームの快感を覚えさせます。

ここまでは文章についての雑感ですが、ストーリーも面白い。
いわゆる異能力バトルモノが好きな人ならば、すぐに引き込まれるはずです。
復讐と人間性の狭間で揺れ動くニンジャスレイヤーの姿は、ダークヒーロー好きの琴線にも触れるはずです。

基本的にはニンジャスレイヤーと敵ニンジャの戦いが主なセンテンスですが、それに加えて、その戦いに隣り合わせてしまったがために、自分の人生観を変えてしまう一般人の姿が特に魅力的です。
塾通いの自分に嫌気がさしていた少年、社会からも夢からもドロップアウトしてしまった男、ひょんな事故でニンジャソウルを得てしまったことから日常が崩れていく少女。
彼らにとって、ニンジャスレイヤーとの邂逅は、悲劇であり希望なのです。

 

今後、ほぼ1カ月おきに書籍化されていくようなので、今後も楽しみです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする