長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

キャー、コゴロ~!!  名探偵・明智小五郎の事件簿そうざらえメモ

2012年07月27日 22時57分25秒 | ミステリーまわり
 みなさん、どうもこんちくわ!! そうだいでございます~。 

 いやはや、いろいろといそがしい。
 最近こればっかりしか言っていないような気がするんですが、いよいよほんとに忙しくなってきてまいりました!

 それなのに、こんな企画に手を出してしまうおのれの愚かしさよ……でも、これくらいしか息抜きになるものがないんですもの~。

 ところが、これから始まる一連の企画は、そんな息抜き程度でやれるサイズのものではまるでなかったのでありまする……明智先生、金田一先生にくらべたらそんなに作品数も多くないから大丈夫だろう、とナメてかかってしまってすみませんでした!!

 と、いうことで! これから数回は月をまたぎまして、名探偵・金田一耕助の1世代先輩にあたられるスーパー名探偵こと、明智小五郎神先生のいろいろをとりまとめてみたいと思っちゃいました!!

 ご存知の方も多いかとは思いますが、現在も絶大な人気をたもち続けておられる明智先生は、金田一先生に勝るとも劣らない数で多くの研究サイトがすでに林立しております。

 それなのに、なんでまたこの『長岡京エイリアン』でやっちゃうのかしら!?

 好きだからさ!! それ以外の何者でもないんですなぁ……やってしまえい!

 まず今回は、言わずと知れた原作者こと、偉大なる江戸川乱歩の筆によってつづられた「原典の中の明智小五郎」の事件簿をとりまとめてみたいと思います。前回の金田一先生の「原作版」事件簿と同じ趣向でございますね。 

 んじゃあいっきましょうかぁ~、スッタートぉ~い。



これにてアルティメット!? 名探偵・明智小五郎の事件簿


1、短編『D坂の殺人事件』(1924年9月 コゴロー24歳?)
 1925年1月掲載

2、短編『心理試験』(1925年2月 25歳)
 1925年2月掲載

3、短編『黒手組』(1925年3月 25歳)
 1925年3月掲載

4、短編『幽霊』(1925年5月 25歳)
 1925年5月掲載

5、短編『屋根裏の散歩者』(1925年8月 25歳)
 1925年8月掲載

ex.1、短編『お勢登場』(1926年7月)
 1926年7月に掲載された江戸川乱歩の独立短編
 ※原作に明智小五郎は登場しないが、1994~95年に公開された映画『RAMPO 』(監督・黛りんたろうとか奥山和由とか)で、主人公のお勢が明智小五郎と対決している

ex.2、短編『鏡地獄』(1926年10月)
 1926年10月に掲載された江戸川乱歩の独立短編
 ※原作に明智小五郎は登場しないが、2005年に公開されたオムニバス映画『乱歩地獄』の第2話『鏡地獄』(監督・実相寺昭雄)に明智小五郎が登場している(演・浅野忠信)

ex.3、中編『パノラマ島奇談』(1926年10月)
 1926年10~27年4月に連載された江戸川乱歩の独立中編だが、物語の終盤に明智小五郎に酷似した「北見小五郎」という人物が登場する
 ※原作に明智小五郎は登場しないが、のちに制作された多くの映像化作品で、北見小五郎に代わって明智小五郎が登場している

6、中編『一寸法師』(1926年12月 26歳)
 1926年12月~27年2月連載

ex.4、中編『陰獣(いんじゅう)』(1928年8月)
 1928年8~10月に連載された江戸川乱歩の独立中編
 ※原作に明智小五郎は登場しないが、のちに制作された多くの映像化作品に明智小五郎が登場している

7、長編『蜘蛛男』(1928年8月 28歳)
 1929年8月~30年6月に連載
 ※大人向け原作での明智小五郎の名サポーター・波越善四郎警部が初登場する作品

ex.5、短編『芋虫』(1929年1月)
 1929年1月に発表された江戸川乱歩の独立短編
 ※原作に明智小五郎は登場しないが、2005年に公開されたオムニバス映画『乱歩地獄』の第3話『芋虫』(監督・佐藤寿保)に明智小五郎が登場している(演・浅野忠信)

ex.6、長編『孤島の鬼』(1929年1月)
 1929年1月~30年2月に連載された江戸川乱歩の独立長編
 ※原作に明智小五郎は登場しないが、のちに制作された多くの映像化作品に明智小五郎が登場している

8、短編『何者』(1929年11月 29歳)
 1929年11~12月連載

9、長編『猟奇の果(はて)』(1930年1月 30歳)
 1930年1~12月連載

10、長編『魔術師』(1930年7月 30歳)
 1930年7月~31年5月連載
 ※のちに明智小五郎の妻となるヒロイン・文代が初登場する作品

11、長編『吸血鬼』(1930年8月 30歳)
 1930年9月~31年3月連載
 ※明智小五郎の永遠の「あやしい助手」こと、小林芳雄少年が初登場する作品

12、長編『黄金仮面』(1930年9月 30歳)
 1930年9月~31年10月連載

ex.7、長編『盲獣(もうじゅう)』(1931年2月)
 1931年2月~32年3月に連載された江戸川乱歩の独立長編
 ※原作に明智小五郎は登場しないが、本作などを元にして2004年に公開された映画『盲獣 VS 一寸法師』(監督・石井輝男)に明智小五郎が登場している(演・塚本晋也)

ex.8、長編『恐怖王』(1931年6月)
 1931年6月~32年5月に連載された江戸川乱歩の独立長編
 ※原作に明智小五郎は登場しないが、江戸川乱歩の没後の1972年8月に、探偵小説家・氷川瓏(ひかわ ろう 1913~89)によって子ども向けにリライトして出版された作品『恐怖の魔人王』に明智小五郎が登場している

ex.9、長編『蠢(うごめ)く触手』(1932年4月 32歳)
 1932年11月に刊行された書きおろし長編
 ※休筆中だった江戸川乱歩の原案をうけて、乱歩と親しかった小説家の岡戸武平(おかと ぶへい 1897~1986)が執筆した代作長編

13、長編『黒蜥蜴(くろとかげ)』(1934年1月 34歳)
 1934年1~11月連載

14、長編『人間豹』(1934年1月 34歳)
 1934年1月~35年5月連載

15、長編『怪人二十面相』(1936年1月 36歳)
 1936年1~12月に連載された、江戸川乱歩初のジュブナイルもの作品

16、長編『少年探偵団』(1937年1月 37歳)
 1937年1~12月に連載されたジュブナイルもの

17、長編『悪魔の紋章』(1937年10月 37歳)
 1937年10月~38年10月連載

18、長編『妖怪博士』(1938年1月 38歳)
 1938年1~12月に連載されたジュブナイルもの

19、長編『暗黒星』(1939年1月 39歳)
 1939年1~12月連載

20、長編『地獄の道化師』(1939年1月 39歳)
 1939年1~12月連載

21、長編『大金塊』(1939年1月 39歳)
 1939年1月~40年2月に連載されたジュブナイルもの

22、長編『青銅の魔人』(1949年1月 49歳)
 1949年1~12月に連載されたジュブナイルもの

23、長編『地底の魔術王』(1950年1月 50歳)
 1950年1~12月に連載されたジュブナイルもの

24、長編『透明怪人』(1951年1月 51歳)
 1951年1~12月に連載されたジュブナイルもの

25、長編『怪奇四十面相』(1952年1月 52歳)
 1952年1~12月に連載されたジュブナイルもの

26、長編『宇宙怪人』(1953年1月 53歳)
 1953年1~12月に連載されたジュブナイルもの

27、長編『鉄塔王国の恐怖』(1954年1月 54歳)
 1954年1~12月に連載されたジュブナイルもの

28、短編『兇器』(1954年6月 54歳)
 1954年6~7月連載

29、長編『化人幻戯(けにんげんぎ)』(1954年11月 54歳)
 1954年11月~55年10月連載

30、長編『影男』(1955年1月 55歳)
 1955年1~12月連載
 ※大人向け長編としては明智小五郎最後の事件

31、長編『海底の魔術師』(1955年1月 55歳)
 1955年1~12月に連載されたジュブナイルもの

32、長編『灰色の巨人』(1955年1月 55歳)
 1955年1~12月に連載されたジュブナイルもの

33、短編『月と手袋』(1955年4月 55歳)
 1955年4月掲載
 ※大人向け短編としては明智小五郎最後の事件

34、中編『黄金の虎』(1955年9月 55歳)
 1955年9~12月に連載されたジュブナイルもので、「魔法博士3部作」の第1作(翌年の長編『魔法博士』とは無関係)

ex.10、長編『十字路』(1955年11月)
 1955年11月に刊行された江戸川乱歩の書きおろし独立長編
 ※原作に明智小五郎は登場しないが、江戸川乱歩の没後の1972年7月に、作家・氷川瓏によって子ども向けにリライトして出版された作品『死の十字路』に明智小五郎が登場している
 ※乱歩の『十字路』は、探偵小説研究家・渡辺剣次(1919~76)の原案をもとに執筆されたものだったが、渡辺はリライトした氷川の実弟

35、短編『天空の魔人』(1956年1月 56歳)
 1956年1月に掲載されたジュブナイルもの

36、長編『魔法博士』(1956年1月 56歳)
 1956年1~12月に連載されたジュブナイルもの(怪人二十面相でない怪人物が活躍する「魔法博士3部作」とは無関係)

37、長編『黄金豹』(1956年1月 56歳)
 1956年1~12月に連載されたジュブナイルもの

ex.11、長編『赤い妖虫』(1956年2月 56歳)
 江戸川乱歩の独立長編『妖虫』(1933年12月~34年10月連載)をもとにして、作家・氷川瓏によって子ども向けにリライトして1956年2月に刊行された長編
 ※原作『妖虫』に明智小五郎は登場しないが、リライト版やその後の多くの映像化作品には明智小五郎が登場している

ex.12、長編『大暗室』(1956年4月 56歳)
 江戸川乱歩の独立長編『大暗室』(1936年12月~38年6月連載)をもとにして、作家・武田武彦(1919~98)によって子ども向けにリライトして1956年4月~57年3月に連載された長編
 ※乱歩の『大暗室』に明智小五郎は登場しないが、リライト版やその後の多くの映像化作品には明智小五郎が登場している

38、中編『まほうやしき』(1957年1月 57歳)
 1957年1~3月に連載されたジュブナイルもので、「魔法博士3部作」の第2作

39、長編『魔人ゴング』(1957年1月 57歳)
 1957年1~12月に連載されたジュブナイルもの

40、長編『サーカスの怪人』(1957年1月 57歳)
 1957年1~12月に連載されたジュブナイルもの

41、長編『魔法人形』(1957年1月 57歳)
 1957年1~12月に連載されたジュブナイルもの

42、長編『赤いカブトムシ』(1957年4月 57歳)
 1957年4月~58年3月に連載されたジュブナイルもので、「魔法博士3部作」の最終作

43、長編『夜光人間』(1958年1月 58歳)
 1958年1~12月に連載されたジュブナイルもの

44、長編『奇面城の秘密』(1958年1月 58歳)
 1958年1~12月に連載されたジュブナイルもの

45、長編『搭上の奇術師』(1958年1月 58歳)
 1958年1~12月に連載されたジュブナイルもの

ex.13、長編『緑衣(りょくい)の鬼』(1958年3月 58歳)
 江戸川乱歩の独立長編『緑衣の鬼』(1936年1月~37年2月連載)をもとにして、作家・氷川瓏によって子ども向けにリライトして1958年3月に刊行された長編
 ※乱歩の『緑衣の鬼』に明智小五郎は登場しないが、リライト版やその後の多くの映像化作品には明智小五郎が登場している
 ※乱歩の『緑衣の鬼』は、イギリスの探偵小説家・イーデン=フィルポッツの長編『赤毛のレドメイン家』(1922年)を翻案した作品

46、長編『鉄人Q』(1958年4月 58歳)
 1958年4月~59年3月に連載されたジュブナイルもの

ex.14、長編『三角館の恐怖』(1958年7月 58歳)
 江戸川乱歩の独立長編『三角館の恐怖』(1951年1~12月連載)をもとにして、作家・氷川瓏によって子ども向けにリライトして1958年7月に刊行された長編
 ※乱歩の『三角館の恐怖』に明智小五郎は登場しないが、リライト版やその後の多くの映像化作品には明智小五郎が登場している
 ※乱歩の『三角館の恐怖』は、アメリカの探偵小説家ロジャー=スカーレットの長編『エンジェル家の殺人』(1932年)を翻案した作品

47、長編『ふしぎな人』(1958年8月 58歳)
 1958年8月~59年12月に連載されたジュブナイルもの

ex.15、短編『二銭銅貨』(1958年9月 58歳)
 江戸川乱歩のデビュー短編『二銭銅貨』(1923年4月掲載)をもとにして、作家・氷川瓏によって子ども向けにリライトして1958年9月に刊行(リライト版『暗黒星』に併録)された短編
 ※乱歩の『二銭銅貨』に明智小五郎は登場しないが、リライト版に明智小五郎が登場している

48、長編『仮面の恐怖王』(1959年1月 59歳)
 1959年1~12月に連載されたジュブナイルもの

ex.16、長編『幽鬼の塔』(1959年2月 59歳)
 江戸川乱歩の独立長編『幽鬼の塔』(1939年4月~40年3月連載)をもとにして、作家・氷川瓏によって子ども向けにリライトして1959年2月に刊行された長編
 ※乱歩の『幽鬼の塔』に明智小五郎は登場しないが、リライト版に明智小五郎が登場している
 ※乱歩の『幽鬼の塔』は、ベルギーの探偵小説家・ジョルジュ=シムノンの「ジュール=メグレ警部シリーズ」の第3長編『サン・フォリアン寺院の首吊り男』(1930年)を翻案した作品

ex.17、長編『時計塔の秘密』(1959年8月 59歳)
 江戸川乱歩の独立長編『幽霊塔』(1937年3月~38年4月連載)をもとにして、作家・氷川瓏によって子ども向けにリライトして1959年8月に刊行された長編
 ※原作『幽霊塔』に明智小五郎は登場しないが、リライト版に明智小五郎が登場している
 ※乱歩の『幽霊塔』は、イギリスの探偵小説家・アリス=マリエル=ウィリアムスンの長編『灰色の女』(1898年)を、日本の小説家・黒岩涙香(るいこう)が翻案した長編『幽霊塔』(1899~1900年連載)を、さらにリメイクした作品。ややこしっ

49、中編『かいじん二十めんそう(『たのしい二年生』連載版)』(1959年10月 59歳)
 1959年10月~60年3月に連載されたジュブナイルもの

50、長編『かいじん二十めんそう(『たのしい一年生』連載版)』(1959年11月 59歳)
 1959年11月~60年12月に連載されたジュブナイルもの

51、長編『電人M』(1960年1月 60歳)
 1960年1~12月に連載されたジュブナイルもの

52、長編『二十面相の呪い』(1960年4月 60歳)
 1960年4月~61年3月に連載されたジュブナイルもの

53、長編『怪人と少年探偵』(1960年9月 60歳)
 1960年9月~61年9月に連載されたジュブナイルもの

54、長編『空飛ぶ二十面相』(1961年1月 61歳)
 1961年1~12月に連載されたジュブナイルもの

55、長編『黄金の怪獣』(1962年1月 62歳)
 1962年1~12月に連載されたジュブナイルもので、1965年に70歳で逝去した江戸川乱歩の遺作
 ※名探偵・明智小五郎と少年探偵団(と怪人二十面相)の最後の事件


以上、全55事件(ex.もあわせると72事件)中、
・大事件(長編)…… 41事件(74%、ex.もあわせると73% )

・繁忙期 …… 25歳(1925年)~60歳(1960年)
       ※ただし、太平洋戦争前後の1940~48年には活動の記録がない



 まぁ、「長編だから大事件」っていったって、戦後のほとんどの長編は「変質者と少年のポルカ」なんですけどね。やめないでけれ~!

 雑感は、つづり始めたらきりがないので、涙をのんで今回は割愛。


 さぁ次回は、「メディア化された明智小五郎の事件簿」だど~。

 やれるか? やれんのか!?
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