代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

続・TPP違憲訴訟 ―宇沢先生最後の闘いに連帯しよう

2014年11月05日 | Stop! TPP
 以前も書きましたが、宇沢先生が亡くなる直前に最後の運動として呼びかけられたのがTPP違憲訴訟です。

 日経新聞は、宇沢先生の経済学者としての業績を賞賛する記事をたくさん書いていますが、宇沢先生が命を賭して取り組んだのがTPP反対運動だということには触れようとしません。社の主張に反する不都合な事実は隠蔽しようということでしょうか。これで事実を伝えるジャーナリズムといえるのでしょうか。

 そうした中、東京新聞が11月3日朝刊の一面で「宇沢さんの闘い今も」と題して、以下のようなすばらしい記事を掲載してくれていました。さすが東京新聞です。紹介します。

 

『東京新聞』2014年11月3日朝刊


 宇沢先生は、お亡くなりになる6日前に、TPP反対運動を共に闘った山田正彦さん(元農林水産大臣)らの呼びかけに応え、TPP違憲訴訟の呼びかけ人に名を連ねました。

 記事中にある宇沢先生のパートナーの浩子さんの言葉を読んで下さい。
「TPP反対に心血を注いでいました。それが命を縮めることになりました」と。

 2009年に鳩山政権が成立すると、宇沢先生は、その政権公約に一定の期待をされ、普天間基地の辺野古移設反対や、ダム計画見直しなどの声をあげ、精力的に活動しておられました。
 宇沢先生と大熊孝先生の共編著『社会的共通資本としての川』(東京大学出版会、2010年)も、民主党の「できるだけダムに頼らない治水」の理念を後押ししようとまとめられたものです。先々月に若くしてお亡くなりになったルポライターの高橋ユリカさんも、その本に川辺川ダム問題を書いておられます。ちなみに私もその本に寄稿しています。

 そうした中、鳩山内閣は普天間問題で宗主国の逆鱗に触れて退陣に追い込まれ、同時に、民主党の政権公約である脱ダム方針も、なし崩し的に反故にされていきました。そして菅内閣で、降ってわいたように米国追従のTPP参加問題が浮上しました。公約のどこにもない、あまりにも破廉恥きわまりない民主党政権の裏切りに、宇沢先生は烈火の如く激怒されました。「TPPに反対するために棺桶から這い出してきた」とまでおっしゃって、ご高齢を押して「TPPを考える国民会議」の代表世話人をお引き受けになり、TPP反対運動を、お体に鞭を打って進められたのです。その無理がたたって、先生は脳梗塞で倒れられてしまったのです。まさにTPPは宇沢先生の仇です。

 宇沢先生がご自身の命を削って取り組んだのがTPP反対運動でした。

 以下のTPP違憲訴訟の会のHPから、訴訟委任状をダウンロードし、署名・押印し、一口2000円を振り込めば誰でも原告になれます。もちろん私も原告になりました。皆さん、宇沢先生の最後の呼びかけに応えましょう。


TPP違憲訴訟の会・入会申込/原告参加のページ
http://tpphantai.com/join/


 TPPは憲法の上に君臨する最高法規として日本国民を縛り付けるでしょう。欲望に目がくらみ、倫理観も正義感も全くなくなった、米国の強欲大企業の思うがまま、日本国民の健康と安全な生活を衰滅させていくでしょう。これが違憲でなくて何だというのでしょうか。

 皆さん、宇沢先生が、命を賭してまで訴えたことの意味を考えてください。TPP違憲訴訟の原告となって、宇沢先生と共に闘いましょう。

 


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2 コメント

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Unknown (12434)
2014-11-05 19:29:27
関さんが呼び掛けなかったから、多分私は原告ならなかったと思います。だから感謝しています。
私も一応協力してくれそうな所に頼んでいます。
どこまで通用するかはわかりません。しかし反対する者が多くなれば、それなりの歯止めになることもできるはずです。
TPP推進派に一泡吹かせてやりましょう。
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ありがとうございました ()
2014-11-11 23:07:34
12434さま
 返信おくれて申し訳ございませんでした。私も少しでも原告が増えるよう、身近なところに声をかけてみます。
 上下両院を共和党が制したことで、ますます利権ロビイストたちの策動は強まり、TPPへの圧力は米国内で強まりそうです。がんばりましょう。
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