代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

日中戦争を回避できるか否かの試金石

2014年09月19日 | 政治経済(国際)
 ひさしぶりに中国に行って、親日的な友人たちと話してきた。いかにして戦争の危機を回避できるか、最悪の事態を避けられるか、悲しいことだが、日中間の最大の懸案事項はそれになってしまっている。

 中国の親日的な人々は、ここまで事態を悪化させた中国側の原因は第一義的に江沢民派の策動によるものだと考え、習近平に期待している。その概略は以下のようなものだ。紹介しておく。

 ・・・・・・・

 尖閣にしても南沙にしても人民解放軍による挑発行為のバックには江沢民一派がいる。
 江沢民はもう長くない。いちぶには危篤説も流れている。
 習近平vs江沢民の権力闘争は、周永康の逮捕で終わるものではない。
 江沢民が亡くなったとき権力闘争が火を吹くだろう。
 習近平が勝ち、江沢民一派さえ一掃されれば、対日関係を好転できるだろう。

 ・・・・・
 
 今後しばらく予断の許さない状況は続くだろうが、中国政府が江沢民派を一掃できるかどうかは、戦争の危機を回避できるかどうかにも直結するだろう。習近平はこの間、日本批判を抑え、明らかに日中関係改善のためのシグナルを送っている。
 あまり日本に甘い顔をすると江沢民一派に恰好の反撃材料を与えかねない中で、習近平も懸命にシグナルを送っているのだ。ここは日本政府がそれに応える番だろう。11月のAPECでの日中首脳会談を成功させねばならない。

 私も個人的に習近平にはよい印象を持っているが、その理由は7年前に以下の記事に書いた。習近平は、江沢民のように己の欲望を満たすために権力を乱用し、近隣諸国との対立を煽ることも権力拡大のために利用してきた人物とは違う。目指すべき大義のために権力を用いようとしている人物であると思う。
 
http://blog.goo.ne.jp/reforestation/e/ed1982786a2fee67d85423c031dd7d77
 
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