代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

最悪のシナリオをどう回避するのか?

2008年05月03日 | 政治経済(国際)
 米国の住宅バブルが崩壊し、米国の金融業界が巨額損失を計上する中で、行き場を失った投機的資金が昨年から穀物市場に流入し、世界中の貧困層を飢餓の恐怖におとしいれています。すでにアフリカ諸国では暴動による死傷者も多く出ていて、穀物不足が戦争の原因にもなる懸念が大きくなってきました。
 私は昨年の9月19日の記事で以下のように書きました。

「失業も貧困も、まともな労働をせずして投機によって儲けようとする人々の存在の「裏」として存在します。投機で儲ける人々をなくさない限り、失業も貧困もなくならないでしょう。無益な戦争も、投機活動の失敗と、その後の失業やインフレといった社会的混乱状態の中で煽られて、引き起こされる場合が多いのです」


 ヘッジファンドがサブプライムによる巨額損失を取り返そうとすれば、穀物投機と原油投機で、世界中の貧困層を飢餓に追いやってでも、そんなことおかまいなしで貧困層から金をむしり取るしか手段がないという状況です。穀物価格の高騰は、内戦や国家間の戦争にまで至る可能性を十分に持ちます。金融恐慌から戦争へというのはまさに1930年代の悪夢の再現に他なりません。
 もっとも恐ろしいのは、「米国の金融業界が穀物投機で儲け、裏では米国の諜報機関が絶望的状況に追い込まれた貧困層を扇動しながら戦争に駆り立てて戦争を起こし、米国の軍事産業が武器輸出でさらに儲ける」、このシナリオを巧妙に工作しながら実行してしまうことです。
 
 この悪夢のシナリオを防ぐにはどうすればよいのでしょうか?
 
 そういえば、今年の3月のこの記事のコメント欄でリバータリアンのデルタさんと以下のようなやりとりがありました。以下赤字はデルタさんで青字は私のコメント。(私にしてはめずらしく色字など使ってみます)

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デルタ:何のことない日本の土地バブルをあの国で繰り返しただけにすぎませんね。証券化で「見えにくくしていた」のは事実ですけど、どちらにしてもはじけてよかった質の水ぶくれだと、私は思っています。健全になっていく過程です、て……。


私:先の世界恐慌の後には、日本は満州事変をおっぱじめて軍部の暴走が始まり、ドイツではヒトラーが出現し、米国も米国でTVAじゃ景気のカンフル剤として弱いから日本をカモに戦争でもしようかと・・・今度のバブルを「はじけてよかった」で放置してしまったら、こうした危機を防げると思いますか?


デルタ:米騒動のようなものは起きるかも知れない。けれど、戦争は始められない。市場には戦争を始める能力はないのですから……。
基本的に戦前の日本が国家主義になったのは、革新官僚の不況対策を軍部の力を背景に押し進めた(議会が停滞したから)という描像が一番実態に近くないですか?
政府に経済を「なんとかする義務」を負わせているために、「手段を選ぶな」と暴走した結果、戦争になってしまったわけですから、逆に、政府の経済対策にも限界がある、と「荷を下ろしてあげる」ことも一つの智慧だと感じるのです。


私: 市場原理主義 → 恐慌 → 政府の経済対策 → 軍事費増額 → 戦争、が先の大戦の基本構図でした。政府の経済対策がなければ、さらに多くの失業者、自殺者、餓死者も出たと思います。それと戦争とどっちが良いのかというと、「両方最悪」としか答えられません。私がいちばん問題にしたいのは、政府の経済対策として「軍事」が安易に選択されてしまった点です。それ以外の経済対策をすればよかったのに・・・・。それでこのブログの答えが「エコロジカル・ニューディール」となるわけです。

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 米国の住宅バブルが潰れて膿が出れば市場は健全化していくだろうというのが、リバータリアンのデルタさんの見解。 

 巨額の損失を出したヘッジアンドは速やかに潰れるべき、という点ではおそらくデルタさんと私の間に見解の相違はないのでしょう。
 国家が、市場の健全化の過程を傍観していれば戦争になどならないというのがデルタさんの見解です。しかし現実には、国家は傍観したりはしない。とくに政権と金融業界の癒着関係が甚だしい米国のコーポテートクラシーにあっては・・・・。ですので戦争の可能性は高まってしまいます。

 そこで、飢餓と戦争を回避するためには、国際的枠組みでヘッジファンドの投機活動に対して徹底的な規制をかける。そして米国の消費需要の衰退によって生じる世界各国の失業者対策として国際レベルでケインズ政策を実行すること。温暖化対策のエコロジカル・ニューディールの路線に沿って―― これが私の見解なのですが、この辺りにくるともうリバータリアンのデルタさんとは意見の一致をみなくなります。

 1930年代は何を間違えたのか。よく日本の高橋是清も、ドイツのヒトラーも、アメリカのルーズベルトも、ケインズが『一般理論』を書く前にすでにケインズ政策を実施していた、などと言われます。それはその通りです。それでヒトラーはケインジアンだったみたいな話しになって、「ケインズ政策は軍国主義を導く」という不当な攻撃が行われています。面白いことに、このケインズに対する不当な攻撃は新古典派陣営とマルクス経済学陣営の双方から発せられているようです。
 
 高橋是清はあくまで不況対策として軍事費の大増額をしたのですが、景気が回復してきたので「カンフル剤はもう必要ないだろう」ということで軍事費を削りました。しかしそれで軍部の怒りに触れて、高橋自身が暗殺されてしまいました。つまり、一度増額したが最後その道は後戻りできないものだったのです。これは高橋が甘かった。
 ヒトラーにしても最初のうちは国産車をつくって、アウトバーン(道路)を整備してといった具合に民生部門に予算を投じていたあいだは良かったのでしょう。しかし、それで国民の圧倒的な支持を勝ち取った後は、一気に予算を大軍拡と侵略戦争へと振り向けてしまったのです。 
 ルーズベルトが日本を戦争に追い込んだのだって、TVAだけじゃ景気のカンフル剤として弱いと考えたのでしょう。

 これだけ悪い事例が並ぶと、ケインズ政策の評判が悪くなるのももっともですね。しかしそうでない事例もあります。
 スウェーデンで大恐慌後に経済運営の舵をとったのはグンナー・ミュルダールでした。ミュルダールは、軍拡路線ではなく高福祉路線の財政政策を行いました。それでスウェーデンは一早く恐慌から脱し、国民も理性を保つことができ、第二次大戦にあっても中立を保ちました。格差を放置したために、とくに貧困層が戦争を熱狂的に支持してしまった日本とは大きく違う点です。
  
 ですので、今日の事態を1930年代の再現とさせないためには、世界各国がミュルダール型の財政政策を実施することなのです。
 日本において具体的には、何と言っても温暖化対策になり脱石油・エネルギー自給率上昇につながる自然エネルギー振興が必要です。さらに飢餓を回避するために、国をあげて休耕地を復活させ、食糧自給率を上層させねばなりません。その過程でワーキングプアの問題も解決されるでしょう。

 そういえば、昨年の11月のこの記事のコメント欄で、とむ丸さんから「IPCCが報告書を出す以前の問題として、最大の環境破壊である「戦争」を何とかしろ、と考えています」とのご意見をもらいました。

 二酸化炭素の排出権が新しい金融商品となって投機の対象になるのでは、など温暖化対策をめぐっては、胡散臭いと思う方が非常に多いです。しかし、太陽と風力を中心とした自然エネルギー振興という、正しい方法での温暖化対策を各国が進めていけば、石油をめぐる戦争を回避する力になります。反戦運動と温暖化対策はまったく矛盾せず、両立できるのです。正しい方法での解決策を訴えればよいだけなのです。 

 温暖化懐疑論者の方々は、「温暖化対策なんかよりも、戦争を防いだり貧困層を救ったりすることの方が先だろう」と考えるのかも知れません。しかし、正しい温暖化対策は、戦争の抑止もできるし、ワーキングプア問題の解決にもなります。要はやり方の問題なのです。
 
 
 最後に補足です。米国に対してヘッジファド規制を受け入れさせる際に武器となるのが、日本などが保有する米国債カードです。日本は他の米国債保有国である中国やドイツ、中東産油国などとも連携しながら、米国政府に対し、ヘッジファンド規制を受け入れるよう圧力をかけねばなりません。
 だから日中の戦略的連携関係はますます必要な状況なのです。チベット問題で頭をカーッとさせてはいけません。世界で発生しつつある飢餓をいかに回避するのかが、目下の世界における最重要課題だと思います。

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16 コメント

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素朴な疑問 (Chic Stone)
2008-05-03 10:55:50
まず最初に「飢餓を容認するか否か」があると思います。
飢餓を許さないのであれば、食料や基礎エネルギーを投機対称にすること自体が許されません。

また、資金と労働力が余っているなら世界全体で軌道エレベーター・太陽電池・風力発電・海洋開発・植林に注ぎ込めばいいと素朴に思っていますが、やはり「人間は愚か過ぎる」のでしょうか?
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補足にひっかかっちゃいましたけど (catmouse)
2008-05-05 22:42:36
過去の戦争がエネルギーの争奪戦であったことを考えれば、戦争の回避=温暖化対策 という数式が成り立つと思います。

ただ、チベットの問題も日本にとっては重要だと思います。あれは断じて中国の国内問題なんかではなく、放置しておくとチベットが片付いたら、中国の矛先はいつ日本に向かわないとも限りません。

しかし、おっしゃるとおり頭をカーっとさせてはいけませんね。抗議は熱く、同時にクールな対策準備を進めていくべきでしょう。(この点、福田内閣は、どうなのでしょうね。このままでいいのでしょうか?)

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Unknown (ななし)
2008-05-06 15:54:13
すでにご存じかも知れませんが一応お知らせしときます。
例によって例の如くあのお方が日本人の金で米金融機関を救えと仰っております。
どうせ日本株買い占めるのに使われるのに・・・
で、更に過酷な株主要求と対日要求を突きつけて来るんでしょう・・・
米国のなりふり構わぬ国益追求と日本のなりふり構わぬ売国追及、実に好対象ですw
情けなくなりますね。
しかもマスメディアが報道するんですから・・・
本当に馬鹿になったのか根っからの売国なのかどっちなんでしょうね?
そんな資金があるのなら国内に直接投資しなさいよと
いつも思うんですがねえ~。
邦銀や日本の証券・生保もサブプラ買うくらいなら日本株や不動産、日本企業に投資しとけよと。
政府・日銀・官僚・マスゴミ総とっかえするくらいじゃないとこの国はもう駄目でしょうね・・・
どこまで行っても財政難、デフレ不況は続くような気がしますね。
意図的にやってるってのは勘ぐり過ぎなのかな~。
昨日の報道番組での与謝野の発言聞いて鬱になりましたよ。

民営化した郵政はアメリカに出資せよ
http://diamond.jp/series/nippon/10003/
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例のお方って・・・ (catmouse)
2008-05-06 21:21:00
火付け盗賊改めのあの人・・・じゃなくて、もと勘定奉行のあの人のことですか?
まあね、日本は戦争に負けた国ですから。それもアメリカに。アメリカは日本に下請けの役割を期待していることでしょう。
そこから脱却するために、中国と連携? そしたら近い将来新彊日本自治区になるかも知れません。
どっちがいいでしょうかね。

それとも孤立を恐れず、自立路線をとりますか?しかし日本独自路線を行こうとする政治家はアメリカから足を引っ張られて失脚してますよね。catmouseは田中角栄さんがそれだ、と思ってるのですよ。安部さんもそうかも、って。

韓国と手を組んでオーストラリアなどとともに環太平洋経済圏をつくるというのは一つの手だと思います。しかし、オーストラリアって、実は日本のことあまり好きじゃないそうですね。韓国との間柄もイマイチだし。しかし、大国のエゴを食い止めるために、是非、中国以外の、近隣の東洋諸国と連携を深めて行きたいと思ってるんですよ。
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全部「個人で」できることでないですか? (デルタ)
2008-05-08 23:29:12
私は、「国益」という言葉が大嫌い。
日本国内に住んでいる人が、「心を一つに」と行動できると考えること自体が絵空事だし、そういう時代(庶民が自分の意見を持てなかった時代)は遠の昔のオハナシになった。そのことだけでも、戦後日本の教育てネウチのある成果を挙げている。

誰にしても、「偶然に」この日本に生を受けたにすぎない。だから、自分の信じることや自分の利益になることを、法律で強制する、なんてことを運動をすることは許されない。それはちょうど通勤電車の中で寄付金を強制徴収するのと変わりないことなのだ(収拾がつかなくなるという意味で)。増して、日本列島が未来永劫「日本人」のモノであるわけでもないから民族的・風習的な倫理感に頼ることも、僭越な話。
となると、残るのは論理だけ。
万一、自分が正しいと信じることがあるなら、自分がお金を出し、行動し、回りの人ひとりひとりを説得して回る必要がある。……それが、民主主義の原点だと私は思うのです。

だから、国を挙げてどこかの国と敵対したり友好的になったりなんていうのは、実現不可能な事態だし、大体にして愚かな結果に至ってしまうことは、歴史を見振りかえって薄々皆んな気付いているのでないだろうか?

……まあ、上は関さんに申し上げるべきことでなく、今の日本社会での「世論」と呼ばれるものの不可解さへの異議なのでした、失礼しました。(けれど、このような考え方が、市場原理主義の根底にあるのもお忘れありませんように)

関さんのおっしゃる内容というのは、その範囲においては正しいし、実現可能なコトも多いと思います。けれど、それを実行する段階では、社会に対する責任、まずは説明責任を伴います。
前にも書きましたが、なぜ自然エネルギーの筆頭に太陽光と風力が上がるのですか?(原発並の蓄電施設が必要で、それらが環境破壊することが必定なのに)
またUSAへの出資にしても、数ある投資先の一つに過ぎないのに(また多くの金融機関がそのように扱いはじめているのに)それをムシして、「国として」USからの投資を引き上げよう、などとは……。私はあえて素朴に問います。
「私はそれで利益を得ていますが、どうかしましたか?」
人それぞれに好みもあるし、先に対する見通しも違う。だからこそ、資金運用に多様さが現れて、結果景気の波を小さく均すことができるわけです。

一方バブルといえば?……着地点も考えず(考える暇や考える材料を出資者に与えず)国が旗を振ってオイシイ餌を撒いて煽る結果、みんなで同じ方向へ走ってしまう、そのようにして始まるのです(少なくとも日本では)
今の自然エネルギー投資にしても、CO2取引にしても、そういうバスに乗り遅れるな、になっていて、バブルの匂いを多分に感じるのです。
一投資家としては、非常に怖い。

だからこそ、なのです。
関さんのおっしゃるようなことに、自身でお金を出して掛けてみる必要があるのでないですか?と。
オカミなんて所詮は冷たいものです。(私は、琵琶湖の富栄養化防止条例以降の滋賀県庁の態度で身に染みています)
そして、そのようにして同志を積み上げていくことで、バブル性のない、地に足がついた企てになると私は思うのですが、いかがでしょうか。
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Chic Stoneさま ()
2008-05-09 11:03:33
>飢餓を許さないのであれば、食料や基礎エネルギーを投機対称にすること自体が許されません。

 まったく同感です。短期的な利潤最大化を求める人々は、人類全体にとって有用な技術を開発する長期的な視野の投資ではなく、投機をしてしまいます。規制する以外に人類を救う方法はないのではないでしょうか。
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catmouseさま ()
2008-05-09 11:29:00
>中国の矛先はいつ日本に向かわないとも限りません。

 いやー、中国の評判って、とてつもなく悪いですねー。歴史的に中華朝貢圏に入っていなかった日本は、中国の領土的野心の対象になることはあり得ないと私は思いますが・・・。
 福田内閣の対応ですが、基本的に、中国に対し敵対的に抗議するのは逆効果で、仲良くしながら友人とし言うべきことは忠告するという態度が正解だと思います。この観点からは、まずまずの対応だと思います。

 また福田政権で評価できるのは米国債の新規購入をしていないことですね。米国とはやんわりと距離を置こうとしている点に関しては評価できます。
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ななし様 ()
2008-05-09 11:38:13
 あのお方の妄言に関しては、この一つ前の記事で論じておきました。ご参照ください。
 http://blog.goo.ne.jp/reforestation/e/3cc41bdedcb0edf0b982b93e305d65cc
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デルタ様 ()
2008-05-09 11:51:07
>なぜ自然エネルギーの筆頭に太陽光と風力が上がるのですか?(原発並の蓄電施設が必要で、それらが環境破壊することが必定なのに

 太陽光と風力で水の電気分解を行い、水素にしてエネルギーを貯留しておけば蓄電施設は必要ないですよね? もちろん地熱もマイクロ水力も推進すべきだと思います。

>そのようにして同志を積み上げていくことで、バブル性のない、地に足がついた企てになると私は思うのですが、いかがでしょうか。

 デルタさんのような投資家ばかりだったらバブルも起きないのでしょうね。
 しかし現実には、国家機関と癒着しながら「ブーム」を煽って一儲けしようという投資家が米国には多いですよね。自立した投資家ではなく、国家に寄生した投資家です。
 オカミは信用できないというデルタさんの気持ちは十分すぎるほど分かるのですが、だったら信用できるオカミにしようというのが私の立場なのです。この辺、堂々めぐりの議論になりそうですね(苦笑)。
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朝貢圏に入ってない? (catmouse)
2008-05-10 16:17:09
え?日本も中華朝貢圏に入っていたと思ってました。
魏志倭人伝とか金印をもらったり、遣唐使を送ったりしてましたよね。
たしか生口何百人とか送ってたと思いますが。
韓国やチベットと違って、近年まで続いていたというわけではありませんが。
もちろん、それは昔の話。朝貢圏に入っているなんてことは絶対認めませんけれど。

しかし、中国にはその気があって、日本自治区と書かれた地図の存在もあるそうじゃありませんか。
そして、今、日本と中国がいい関係でいられるのは、中国が世界各国から非難を浴びているからで、中国とかロシアといった国は情勢によってはいつ態度を豹変させるかわからない国といった認識をしております。

福田さんに対する関さんの評価、参考になりました。福田さんはさすがにボロをださない(というかマスコミがたたかない)ので、どんな仕事をしているのかcatmouseの第六感は感知できませんでした。

ところで、デルタ様
国益という言葉がおきらいだそうですが、愛国心と同列にとらえていらっしゃるようですね。
国益というのは、早い話が、それによってどれだけ日本の国民が豊かさを享受できるかという問題で、エネルギーも食料資源も外国に頼っている日本は国益を考えないと、食料不足になり、エネルギー不足になるでしょう。
デルタ様はどんな暮らしがしたいですか?戦前の日本人のような暮らしができますか?

もっとも、低開発国の利益もかんがみ、彼らとともに歩んでいくため、冬の暖房、夏の冷房、車の使用をひかえ、食料の賞味期限などということは問題にするのはやめて、使いまわしOKということにするという生活を享受するのであれば、それはそれで、日本という国は物質の豊かさよりも精神的な豊かさを大事にする国ということで、ある種の国益が得られるかもしれません。

しかし、日本がそうしたとして、隣の中国、アメリカなんかはドッカドッカ、パイをぶんどっていくでしょうから、ただ日本が低開発国と同じように貧困になるだけ、という事態が生じると思います。

国全体の利益のことを国益といいます。
catmouseは大人として、子供たちを飢えさせるわけにはいきません。個々の暮らしに責任を感じているから、国益を考えたいと思います。

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