代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

「松井は郵便配達人」 国営郵便事業に米国人は好評価!

2005年08月26日 | 郵政民営化問題
 大リーグの公式ホームページに次のような記事が載りました。ヤンキースの松井秀喜は「小さいけれども確実に仕事をこなす、あなたの郵便配達人のようだ。派手じゃないので気付かないかも知れないが、ちゃんと確実に毎日毎日配達されている」というのです。以下のアドレスです。

http://mlb.mlb.com/NASApp/mlb/news/article_perspectives.jsp?ymd=20050825&content_id=1183830&vkey=perspectives&fext=.jsp
原文は下記の通り。 
He is all steak, little sizzle. Gets the job done, without attracting undue attention. Matsui is like your mailman; you never notice him but, day after day, when you get home, there's the mail, waiting for you.

 郵政民営化論者の皆さん、この記事の意味を考えてみましょう。「何でも民間の国」アメリカ合州国においてすら、郵便事業は数少ない国営事業の一つなのです。そして、「M&Aやレバレッジドバイアウトで一角千金!」ばかりが、アメリカ的価値かと思いきや、公務員として、収入は少なくても確実に仕事をこなす郵便配達人は、アメリカ社会でこのように好意的な目で見られているのです。
 
 私はこの記事を読んで本当に嬉しくなりました。郵便配達人が確実性のある松井に例えられたことを。郵便配達人と呼ばれることが、ある意味では、派手なスーパースター以上に高い評価であることを。
 儲けが減ったからといって、住民が困るのも素知らぬ顔で、すぐに撤退したり、値上げしたりする民間とは違った、高い評価なのです。

 そういえば、NBAのスーパースターの「神様」マイケル・ジョーダンのライバルだったカール・マローンも「メールマン(郵便配達人)」と呼ばれていました。
 マローンは、ジョーダンのエア・ウォークのような超人性はなかったですが、確実なシュートで仕事をこなしました。そして「郵便配達人」のマローンの生涯総得点は、「神様」ジョーダンをはるかに上回っているのです。

 不安定な現代社会の中にあって、派手じゃなくても、安心と確実を売り物にする郵便局があっても良いと思いませんか?
 

 
 

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2 コメント

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郵政民営化のこわさ (山岡酒店)
2005-08-26 23:59:41
少しずつ読ましてもらってます。関さんの相変わらずの勘の鋭さとアイデアに関心仕切りです。



さほどの意味も考えていなかった郵政民営化。今はアメリカの意図に戦慄を覚えます。



今回の選挙も、本来無意味な暴挙であり、それだけでも首相批判が行われて当然なのですが、実際の小泉続投・郵政民営化キャンペーン。あとは、世論調査にも現れてない、市民の良識を願うばかりです。
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元気そうで何よりです ()
2005-08-27 03:20:24
 元気そうで何よりです。

 またよろしくお願いいたします。



 いまテレ朝の朝まで生テレビを見ていたのですが、あの東洋大学のインチキ教授の松原聡のペテンに本当に腹が立ちました。「小泉だから借金の拡大はあれだけに抑えられたので、他の人だったらもっと増えてました」だってさ。バカ!!!!

 あの男は本当に経済学勉強したのでしょうか? このあいだも書きましたけど、小渕さんが首相だったとしても、小泉ほどには借金を増やすことはなかったでしょうね。

 あー泣きたい!



 もうテレビ観ていると精神衛生に悪いことこの上ないです。
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