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代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

恩師吉田松陰の志を踏みにじって佐久間象山を暗殺した弟子たち(1)

2014年03月04日 | 長州史観から日本を取り戻す
来年の大河ドラマの主人公は吉田松陰の妹で久坂玄端の妻・文である。久坂玄瑞は準主役級の登場人物として描かれるはずである。いったいドラマの中では、象山暗殺、長井雅楽暗殺計画、英国公使館焼き討ち、関門海峡での外国商船砲撃、そして禁門の変における京都御所への武力攻撃と京都焼き討ち・・・・いずれも久坂玄端がかかわった幾多のテロ事件をどのようにどのように描くのであろうか? 歴史を捻じ曲げるのであろうか? それとも人を殺しても、自分の正義を信じて疑わないテロリストの信条・内面と、それを支えた妻の苦悩を正面から描くのであろうか? . . . 本文を読む

長州神社の「招魂」の謎(2)

2014年03月03日 | 長州史観から日本を取り戻す
皇室を持ち上げているように見えて、じつはその御心を全く理解しようともせず、都合よく天皇を利用しているだけという安倍政権の姿勢。安倍政権の介入か、NHKなどは護憲を訴える天皇や皇太子のメッセージの肝心な部分をニュースからカットするという不敬なふるまいを繰り返しています。  何か既視感を感じませんか? そう、「幕末」において、孝明天皇を担ぎ上げながら、天皇の御心を踏みにじって、利己的動機から偽勅を乱発した長州藩の姿勢そのものなのです。彼らは、「天皇」という存在を権力奪取のための道具としてしか考えなかった。 . . . 本文を読む

長州(靖国)神社の「招魂」の謎

2014年02月28日 | 長州史観から日本を取り戻す
死者の魂を永遠にしばりつけ、死んだ人間の魂をも長州レジームのために働かせ、その死を美化することにより、生きた人々をさらに戦死に追いやる「装置」としての長州(靖国)神社。いったい長州神社の教義の核心である「招魂」の概念はどこから来たのか? それは日本の伝統的宗教観と合致するのか? なぜその概念は長州から来たのか? 国民的議論が必要だ。死者の魂は誰からも束縛されるべきではない、自由な存在だ。ましてや長州レジームによって殺された人々(「戦死者」の60%はじつは餓死と言われる)の魂が、死んでからも長州神社に束縛され続けるなんて、そんな理不尽な話があるか。戦死者(=多くは餓死者)の魂を、新たな戦死者を生み出すための「装置」として使われ続けるのはたまらない」と心から思うようになった。 . . . 本文を読む

宮崎市定氏による長州史観への挑戦

2014年02月23日 | 長州史観から日本を取り戻す
密貿易を通しての長州と朝鮮の緊密な関係についての指摘も注目に値する。東京招魂社(靖国神社)の「招魂祭」とは、日本の神道にも仏教にもない非日本的な儀式である。調べてみると「招魂の儀」とは儒教を起源とする儀式である。朝鮮儒教の「招魂の儀」が長州に伝わり、それが靖国神社に取り入れられたという説もある。長州=靖国神社の「国家神道」は、日本古来の神道とは無縁なものなのである。日本の自称「愛国者」たちは日本神道の伝統にはない朝鮮儒教の教義を礼賛しながら、ヘイトスピーチを垂れ流して韓国の批判を行っていることになる。皮肉なものである。 . . . 本文を読む

長州レジームからの脱却を!

2014年02月21日 | 長州史観から日本を取り戻す
安倍首相は、教育改革に関し「教育基本法は占領時代につくられたが、衆参両院で自民党単独で過半数をとっていた時代も手を触れなかった。そうしたマインドコントロールから抜け出す必要がある」と語った。 日本人が抜け出すべきは長州史観のマインドコントロールからである。正しくは、次のように言うべきであろう。 「教育勅語は長州藩閥の日本占領時代につくられたが、長州の末裔が首相になってその亡霊がよみがえりつつある。明治時代に長州が仕掛けたマインドコントロールから抜け出す必要がある」と。 . . . 本文を読む

江戸公儀の安政の五か国条約のままならば迅速に工業化していた

2014年02月19日 | 長州史観から日本を取り戻す
日本政府は、第一次の条約改正が行われた1899年になって、ようやく重化学工業に傾斜した関税政策を採用することができた。綿花や鉄鉱石などの一次資源に対しては関税率を低く設定する一方で、工業製品(完成品)に対しては15%程度の関税を賦課して、鉄鋼業などの国内産業の育成を図ったのである。 1899年の関税自主権の一部回復後、明治になってはじめて国家予算の10%以上を関税収入で補えるようになった。それを契機に重化学工業化を進めることができたのである。しかし財源に占める関税収入の比率10%を達成しても、まだ「幕末」期に達成した18%の比率には及ばなかった。 江戸公儀が結んだ安政の五か国条約の原型のままであったら、すみやかに日本は工業化していたはずであるという理由がわかるであろう。 . . . 本文を読む

下関戦争は日本におけるアヘン戦争である

2014年02月16日 | 長州史観から日本を取り戻す
 イギリスは「対日戦争の口実を見つけたい」と虎視眈眈と狙っていた。このイギリスの罠にはまったのが長州であった。下関戦争は、日本史においては「アヘン戦争」としての意味を持った戦争であったのである。長州藩の敗戦の責任を取らされて、日本は300万ドルもの賠償金を払わされ、関税率も国際水準の20%から中国・インド・タイの水準の5%へと変更を強要させられることになった。イギリスは、日本との条約でアメリカに先を越されてしまい、しかもその条約がイギリスが望んでいたような不平等条約ではなかったことが大きな不満であったのだ。イギリスは、何とか対日戦争を起こして、南京条約なみの不平等条約に変えさせたかったのである。  江戸公儀は、アロー戦争が終われば、英・仏が日本に対して戦争を仕掛けてくるであろうことを見越していた。米国のハリスには戦争の意図・侵略の意図がないことは明らかであったので、何としてでも英・仏がアロー戦争で動けないあいだに、米国とのあいだに最大限日本に有利な条約を結ぼうとしたのだ。この公儀の外交は見事であったといえる。 . . . 本文を読む

関税自主権喪失は長州藩の責任 

2014年01月17日 | 長州史観から日本を取り戻す
 「長州史観から日本を取り戻す」シリーズの続編です。今回はいわゆる不平等条約と関税自主権の喪失問題について。  外交能力・交渉能力のない無能な「江戸幕府」の大老の井伊直弼が、1858年に天皇の勅許を得ずに屈辱的な不平等条約を結び、日本は関税自主権を喪失した ― 「長州史観」では、このように説明される。これは誤りである。  事実は次のようになる。  堀田正睦(佐倉藩主)と松平忠固(上田藩主)と . . . 本文を読む

長州史観から日本を取り戻す 

2014年01月17日 | 長州史観から日本を取り戻す
松陰と晋作の後継者たちは、彼らの生き方に学ぶことなく、松陰の思想の誤った部分を肥大化させ「長州=靖国史観」を創り上げた。これは明確に害悪なのだ。  長州藩閥末裔の安倍晋三首相が、日本国憲法を「アメリカに押し付けられた憲法」と呼び、日本人の自主性にまったく依拠していない、憲法のイロハも分かっていない自民党改憲案を「自主憲法」と誇らしげに礼賛するあたりが、長州史観の害悪を明確に物語っている。  安倍首相個人の人柄は、とても善良で純粋な方だと思う。そして尊敬する祖父・岸信介元首相と父・安倍晋太郎氏が果たせなかった「自主憲法制定」の夢を自分でかなえようと、純粋な信念で動いておられるのだと思う。それだけに、その行動の大本にある「長州史観」の誤りを問題にする必要性は高いと思うのだ。 . . . 本文を読む

靖国神社は長州神社 

2013年12月28日 | 長州史観から日本を取り戻す
 アメリカを敵にしてまで靖国参拝を強行するとは見上げた度胸ではないか ―素直にそう思った。従米ポチ政権だからアメリカの意に反することはしないのだろうと思っていたが、宗主国を怒らせてでも、自らの政治信念を貫くとはなかなかできないことだと思う。感心した。今回の参拝強行でアメリカが「安倍降ろし」に動いた場合、私は「安倍首相を守れ」と叫ぶかも知れない。米国の胸先三寸で日本の首相のクビをコロコロすげ替えられ . . . 本文を読む