後ろ歩きの不思議おじさん

あっちこっちにポケットを一杯もった不思議なおじさんの特技は後ろ向き歩き。その右往左往振りは滑稽で、ちょっぴりもの悲しい。

5山の送り火

2007年08月17日 | Weblog
京都5山の送り火をテレビが生中継していた。
山折さんは、人生50年のときと比べて人生80年時代になると
(4苦の中の)「生きる」・「死ぬ」苦しみはともかくとして
「老いる」「病気になる」という2つの苦しみの比重が増すことを
覚悟しなければならないと述べられていた。

生老病死は、確かに辛い。苦しい。特に「生きる」ことが。
しかし、少なくとも私には不思議な諦観もあって、
生老病死を受け容れざるを得ないと思っている。
むしろ「順調に齢を取って来たな!」と考えることで
比較的簡単にその苦しみを軽減することすらできる。
さらに「死」については、「お疲れ様でした」と本当に思う。
ただしこれは他人の死に対してであって、自分の死とは別物。
「死んで楽になりたい」という願望に
どれほど誘惑されてきたか知れないが、結局は耐えてきた。

凡人には、むしろ生老病死の四苦よりも
八苦のうちの次の四苦のほうが苦しく感じる。
①愛別離苦・愛してしまうこと。愛さざるを得ないこと。これは苦しい。ただし別 離は愛することほどは苦しく感じない。受け容れて消化できてきた。愛が薄いせ いか?
②怨憎会苦・「嫌な人に会わなければいけない苦しみ」と解されているが、むしろ 自己の中の怨む心、憎む心の存在に苦しむというほうかより苦しくはないか?
③求不得苦・「財産、地位、名誉、知識、技能など欲しいものが得られない苦し 
 み」…うーーん、辛いなぁ。
④五陰情苦・「肉体、感情、理性、思考力など有難いものがあって苦しむ。何もな ければ苦しみもない。物質的、精神的に執着心から生じる苦しみ。存在してるこ と自体の苦しみ。」…これぞ「生きる苦しみ」そのもの。空即是色色即是空。




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