ネイビーブルーに恋をして

バーキン片手に靖國神社

「いずも」引き渡し式観覧記~或るレンジャー隊員の30年後

2015-03-28 | 自衛隊

コメント欄で「ひゅうが」にも昇降機は二基あるよ~、と教えていただいたことから、
観艦式でその「ひゅうが」に実際に乗艦しておきながら、後部甲板に昇降機があったことに
全く気づいていなかったことに気づきました(笑) 

しかも
このたび取り寄せた”DDH「ひゅうが」型護衛艦のすべて”というムック本によると、
見学者を乗せて稼働していたエレベーターよりもずっと大きいものだったんですね。


つまり昇降機の数は同じで、設置場所だけが違っていたということです。

そこでたった今思いついたのですが(笑)

「ひゅうが」の甲板を見ると艦橋横の昇降機はほぼ甲板の中央付近に位置しており、
これを戦闘機離発着に運用するのは
まず物理的にダメですよね?
なぜなら戦闘機の着艦には着艦フックを引っ掛けるアレスター降着装置が要るわけで、
もし「ひゅうが」に
アレスターを設置するとなると、この昇降機が邪魔でしょう?(小並感)

というわけで、「ひゅうが」就役時から近隣諸国とマスコミが空母だ空母だと騒いでいた割には

その可能性はほぼないに等しかったと言えるんじゃないかってことなんですが。


そこで「いずも」ですが、昇降機が外付けのようになっていて甲板に干渉していない、
つまりその気になれば実際に空母にすることは可能なわけです。

すなわち、いざとなると雷蔵さんのおっしゃるように、これから40年の間に
何が起こっても対応できうることを視野に入れて設計がなされていることは
ほぼ間違いないのではないかと思うわけです。 

しかもそれはNHKが言いたてるように「憲法に違反する」ことでは全くありません。

実際に「いずも」が空母に作り替えられることになるかどうかは、
その”近隣諸国”の出方によっていかようにも変わってくることだからです。

万が一そっちから攻めてくるようなことがあったら、これ空母にしちゃうからね?
もしそのときに憲法改正していなかったとしても、そっちが先に手を出したら、
こちらは堂々と、専守防衛の現行の範囲内で反撃できるんだからね?

という具合に「いずも」とこれに続いて導入される同型艦の導入は、我々が思っている以上に
相手に対してこういうメッセージとなっていることにあらためて気づくのです。
日本国に対して将来的に領土を蹂躙するという野望を持っている国にとっては、

これはとんでもない抑止力となるのではないでしょうか。

道理でメディアが一様に発狂するわけです。

そういえば、ちょうど今朝、TBSのある海外特派員デスクは在日朝鮮人で、朝鮮大学を卒業して
北京大学に留学した経歴を持つというスレッドがあがっていました。
日本のメディアで仕事をしておきながら、彼の報道人としての目標は”南北統一”なんだそうです。
なんだそれ。っていうかなんでこの人が日本にいるの?


我々日本人が思うよりずっと、メディアの中における非日本人の割合は多いらしいことに
わたしもあらためてショックを受けたのですが、これはTBSだけではなく、
各テレビ局が軒並み同じ状況であるとすれば、今の日本のメディアが国際関係の報道において
どのような立場から報道をしているかはどんなお花畑なリベラル頭でも気づこうというものです。


ところで今回いただいた非公開コメントの一つに、


「運用と搭載は厳密に違うし、空自との連携調整も一朝一夕では無理!」

というご意見もありました。
わたし自身もそう書いたわけですし、防衛省は実際あくまでもヘリ搭載艦から一歩も出ません、
と言い切っているわけだし、実際その通りだと思います。

しかし、可能性はゼロではなく、連中が空母だ空母だと騒ぐのもわからなくはありません。
空母であることを明確に否定しつつも、実際には空母改装への可能性を残すことで


どんな国際情勢の急激な変化にも即応できる

という含みを匂わせており、これが近隣諸国と非日本人のメディアに焦燥を与えているのでしょう。
しかしマスコミがどうキャンキャン吠えようが、近隣諸国に
日本の即応体制と反撃に出た時の軍事力を誇示せずして、なんの国防かと思うわけですよ。

そして、いざ有事に備えて、運用の問題も含めて対応するための「いずも」極秘作戦が

我が防衛省の地下深くで協議されつつあるに違いないとわたしは思っているのですが。

もちろん特定秘密保護法案の対象でねっ!(*^∀゜)ъ




さて、式典開始まで現場で立ち続けている間に撮った写真。
といっても、目の前に大きな壁が立ちふさがっているような状態では
写せるところは艦橋とマストと舷門くらいのものです。

艦橋の一番右側の窓に人影がありますね。

窓の上部にある機械はそこからワイパーが出ています。

窓の下から突き出しているものは、放射能塵洗浄装置だと思うのですがそうですか?
この装置は「あきづき」以降の護衛艦に搭載されるようになったもので、
艦の各所に配置された散水ノズルから海水を吹き上げ、その飛沫で艦を覆い放射能汚染を防止します。

これを導入するにあたって社会党が大騒ぎしたそうなのですが、その理由が


「原水爆反対」

だったということで・・・もしこれが本当なら、言った奴は確実に馬鹿に違いない。

艦橋は「ひゅうが」乗艦時にもこういう写真を撮りましたが、
艦橋の窓上部に付けられた防空システムのFCS-3のアンテナは
大小一つづつCバンドとXバンド、周波数帯が違うものがあったと思います。

こちらには一面に一枚しかアンテナが見当たりません。
「ひゅうが」のシステムをFCSと称するのに対し、こちらをOPS-50といいますが、
これは機能を対空捜索と航空管制に限定したシステムをいうそうです。




暇に任せて後ろ側も撮りまくり(笑)
こちらの式台の垂れ幕越しに見る「きりしま」の改装中のお姿。
日本の護衛艦はどれもピカピカで、横須賀に係留してある米海軍第7艦隊の軍艦が、
錆が浮き放題なのと比べると信じられないくらいにいつも綺麗にしているのに、
さらに大規模補修で全面塗り直しとかやっちゃうんですね。

こうしてみると塗り直しのできないレーダーの表面だけが汚い・・・(笑)

ところでこの岸壁に移動する途中にはゲートがあり、そこでは
出入りのたびに社員証や身分証明書を日頃はチェックするようになっていました。
護衛艦関係のドックなので、人の出入りには細心の注意を払っているんですね。



甲板の上からは式典を撮影しようとカメラが集まりだしました。
彼らの後ろからはときどき自衛官が顔を出します。

「これは見張ってますね」(笑)
「見張ってるんですね」(笑)

わたしとMさん。

 

撮るものがなくなったので、艦体の表面に注目してみました(笑)
「痩せ馬」仕様がよくわかりますね。



さらにもっと痩せ馬がわかる角度で。
この「痩せ馬」に関してはコメント欄で色々と御指南いただきまして、
かなり詳しくなったつもりです。
未だに「護衛艦 痩せ馬」で検索すると、一番トップに当ブログが出てきます(笑)

「いずも」の鋼板は今までにも増して薄そうですよね。



またマストかい、って?

だからマストくらいしか写すものがなかったんだよおおっ!


仕方がないから解説しよう。

一番上にお皿がありますが、これはヘリ搭載艦には全てついているもので、

戦術航法装置(Tactical Air Navigation, TACAN
 )といい、略称から「タカン」と呼ばれているものです。
航空機からの方位、距離測定を同時に行うものですが、雷蔵さんのコメントもあったように、
複数の船が固まって走っているときなどには、
パイロットがあてにするのは赤黄青の航空識別灯だということなんですね。



10分くらい前になって、「ようやく防衛省関係者が入場してきました。
皆足元を見ているのは自分の立ち位置を確かめています。
空自、陸自の制服は各一人ずついました。



そこにふと空気が変わる感じがして、小野寺元防衛相が入来。

ロビさんのコメントで知ったのですが、「いずも」の名付け親だったんですね。
本来引き渡し式に前防衛相が臨席することはなく、さらに駆逐艦クラスであれば防衛相も来ない、
というのが通例のようですが、やはりいろんな意味で日本の防衛と自衛隊にとって
エポックメイキングとなる大型艦の誕生となるわけですから、
当時の防衛相として思い入れもひとしおなのでしょう。


小野寺さんといえば防衛相退任の挨拶で号泣したという話にも窺えるように、
防衛相としてその職と、何より自衛隊にかなり「入れ込んで」いたのではないかと思いました。

「どうして辞めさせられたんでしょうね」
「辞退したって話ですけどね。スキャンダルが出そうになったので」

これについてはどんな情報も憶測の域を出
ていないのでなんとも言えませんが、
集団的自衛権の採択と時期的に重なっていたあのころ、野党やマスコミに付け入る隙を与えないように
慎重の上にも慎重を期して、という安倍さんの思惑もあったかもしれません。




小野寺さんの左側の男性も確か政治家だったような・・・。
ちなみに右側の後頭部と左端はSPです。



ふう、やっとのことで防衛大臣入場。

この中谷防衛相が防衛大24期で元レンジャー教官だったのは有名ですが、
レンジャー教官だった、ということは当然レンジャーだった、ってことでおK?

やおら「中谷元のレンジャー時代の写真は流出していないのかっ!」と思い立ち、
検索したら、ありましたよ。



ご本人のHPにも同じ写真が掲載されていましたが、これは転載フリーの心の広いブログから引っ張ってきました~!
うーん、 この目つき鋭いイケメンレンジャー隊員が・・・・、



ことわざに”三年経てば三つになる”と申しますが、30年経てば
こういう体型のヒトになってしまうとは・・(T_T)

いや、今でもイケメンであることにお変わりはないとは思いますがね。
興味のある方は、若き日、イケメン防衛大生であったころの元ちゃんのお姿など見てみてください。

中谷元ホームページ



・・・・って、全然「いずも」引き渡し式と関係ないし。


続く。


 



最新の画像もっと見る

6 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
中谷元・元レンジャー隊員 (ロビ)
2015-03-28 23:38:07
こちらの公式動画で小野寺さんが書した【いずも命名書】が1:20~あたりで見れますよ。
www.mod.go.jp/msdf/formal/operation/meimei.html

『国会が反日勢力に乗っ取られた!未曾有の危機にいま立ち向かう一人の男が!元特殊部隊隊員にして教官の経歴まで持つこの議員!体型に油断すると痛い目に遭うぞ!国会内で負けたことは無いんだ!次週の木曜迷画劇場、【沈黙の大臣!】ご期待ください!』

元特殊部隊隊員のコックと同じノリのネタですね・・・
失礼いたしました~
返信する
備えあれば憂いなし (雷蔵)
2015-03-29 06:27:04
運用と搭載は違う。一朝一夕に運用は出来ない。おっしゃる通りです。海上自衛隊で戦闘機を持てるかというと、予算や人の確保の面から言って、かなりハードルが高いと思います。

ひゅうが型やいずも型は、エリス中尉がおっしゃるように飛行甲板に拘束装置(アレスター)をつけるのは難しそうなので、搭載出来るとすれば、拘束装置不要の短距離離陸・垂直着陸のハリヤーかその後継機F-35Bくらいでしょう。米海兵隊は、岩国にハリヤーを配備しており、そのうちにF-35Bに機種更新されるので、そうなったら、ひゅうが型やいずも型で運用出来るか、試験も行われるのではないでしょうか。

ひゅうがは、2013年、本来、米海兵隊の訓練であるドーンブリッツ(Dawn Britz)2013に参加し、陸上自衛隊西部方面航空隊所属のAH-64DアパッチとCH-47JAを搭載し、米国西海岸で派遣訓練を行いました。ちょっと長いですが、その際の動画があります。

https://www.youtube.com/watch?v=6TgOUJ7eIwM

AH-64DもCH-47JAも陸上自衛隊の機体で、海上自衛隊では運用は出来ませんが、搭乗員と整備員を派遣してもらえば、ひゅうがから展開出来ることが実証されています。搭載さえ可能なら別の機種でも同じことでしょう。

航空自衛隊は、F-35Aの導入を決定し、すでに調達を開始しています。今のところ、F-35Bを調達する計画はありませんが、同型機なので、その気になれば導入はそれ程難しくないのではないかと思います。

普通の戦闘機だと長い滑走路が必要ですが、F-35Bだと100mくらいで離陸出来ます。どんなに高性能の戦闘機でも、滑走路を壊されると飛べませんが、100mくらいで飛べるなら、必ずしも基地からでなくても応急的に展開出来、柔軟な運用が可能な機体です。戦闘機も高い買い物で、一度決めたら、30年くらい使うので、それくらいの拡張性は考えているのではないでしょうか。

中国は、南シナ海の南沙諸島を不法に占拠し、強引に航空基地を建設しています。残念ながら、南沙諸島の領有を主張する国には、その現状変更を押し留める力はありません。東シナ海で同じことをさせないためには、我が国は、そうはさせないという国としての意思と能力を持ち、示す必要があります。その最もわかりやすいプレゼンテーションがドーンブリッツ2013でした。これ以降の日米共同演習は離島防衛がテーマです。

安倍首相が常々おっしゃっているように力による現状変更は認めない。これを担保する防衛力を維持するのが、国民の生命財産を守る自衛隊の仕事だと思います。

備えあれば憂いなし。
返信する
はじめまして (天助)
2015-03-29 16:41:44
エリス中尉こんにちは、私は天助と申します。
海自や旧海軍について少しずつ勉強中なのですが、自分ではなかなか遠出ができないので、エリス中尉のブログを楽しみにしています。先週、初めて呉に旅行に行き、大和ミュージアムやてつのくじら館、江田島に行ってきました。また板谷茂中佐とご縁があり、教育参考館にて銘碑を拝見することができ、感無量でした。それもこれも、このブログを見て興味を持ったからです。ありがとうございます。

ときどき素人丸出しの質問をするかもしれませんが、そのときはよろしくお願いします(笑)
返信する
天助さん (エリス中尉)
2015-03-30 10:05:08
初めまして。こちらこそよろしくお願いします。
まっとうな生業を持ち距離的にも時間的にもあっちこっちに動くことはできない大半の方々に成り代わり、
当ブログ上で追体験をしていただくべく東西奔走をしております。
そうですか、海軍の「聖地巡礼」をなさったのですね。
当ブログもその際少しはお役に立てましたら大変嬉しく存じます。
コメントはわたしはあまりあてにならないことも多いかとは思いますが、
コメンテイター陣は豪華布陣を敷いておりますので大船に乗った気でどうぞ。
返信する
防衛相と支那海軍 (昭南島太郎)
2015-03-30 10:30:44
エリス中尉

自衛隊レンジャー隊員で教官だった方が防衛大臣って全く根拠ないんですけど心強く感じますね。
まあ現職昭南島国防大臣は確かお医者さんだったような。。。

でも支那海軍も国産空母建造しているようですけど、汚職で兵器横流ししたり、隊員の錬度に疑問があったり、風向きでコロコロ向きを変える空母と随伴艦が衝突したりとマイナス面に期待できる半面、でも金満独裁国家で腐るほど人民がいる隣国は脅威ですよね。

やはり日本を守り、周辺海域の安全秩序を守るためにも「いずも」の就役は頼もしいですね。

涙雨の国父国葬翌日の今日は快晴の昭南島より

昭南島太郎
返信する
窓洗浄装置 (お節介船屋)
2016-01-14 20:21:40
>窓の下から突き出しているものは、放射能塵洗浄装置だと思うのですがそうですか?

今頃になってコメントさせて頂くのは気が引けますが、潮風等の塩分が乾くと窓から外界が見えにくくなりますので、真水を噴霧する窓洗浄装置(車のウオッシャ液を噴霧させ、ワイパーで拭き取るのと同じ)です。

窓下でなくて、右側に上と左向きのノズルが放射能塵洗浄装置と思いますが?
クレームになってしまいますが、エリス中尉の撮られたこの写真は艦橋でなくて航空管制室ではありませんか?
であればその前は第2煙突の右舷側ですのでこの散水ノズルは赤外線対策散水管のノズルとなります。
赤外線ホーミング・ミサイルの攻撃から防御するため、高温となる煙突を冷却するために海水散水して温度を下げるためのものです。放射能塵洗浄のためのも使用しますが。

放射能塵洗浄だけでなく、毒ガス、細菌を洗浄するため、合わせて甲板散水管装置が数群に分かれて海水管が配置されていますが、甲板等はノズルが突起していると危険なため、通常はノズルは外して蓋がしてありますのでなかなか分からないのではと思います。
返信する

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。