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アヴァターラ・神のまにまに

精神世界の研究試論です。テーマは、瞑想、冥想、人間の進化、七つの身体。このブログは、いかなる団体とも関係ありません。

七日間で悟りを得る-1

2023-02-03 06:58:17 | 丹田禅(冥想法8)neo

◎リフレッシュ&トライ

(2006-05-27)

 

鉄山の瓊禅師は、例の雪巌禅師の下で修業して無字の公案に取り組んでいた。

 

『雪巌禅師が

「あなたがたは、長い間座布団の上に坐って居眠りしている。地上におりてぐるりと一回りして、冷たい水で顔を洗い、口をすすぎ、両方の目をパッチリ開いて、再び座布団に上がって、背骨をまっすぐ立て、山や岩が壁のように切り立っているように端座し、公案をひたすら工夫すべきである。

 

このように修行すれば七日間で必ず悟りを得るであろう。これは私が40年前に既に用いた方法である。」と。

 

私はそこで、第一日に雪巌禅師の言われたとおりにやってみたが、その工夫の仕方が普通と違っていることを自覚した。

 

第二日には、両眼を閉じようとしたが、閉じることはできなかった。

 

第三日には、この体が虚空の中を行くような気がした。

 

第四日には世間のこと、すなわち外界のあることを知らないような気持がした。その夜てすりに寄り掛かってしばらく立っていた。するとぼんやりして何もわからなくなった。

 

それで公案を点検してみたら、忘れてはいなかった。早速引き返して座布団の上に上った。するとたちまち、頭から足に到るまで、ちょうど髑髏を打ち割ったように、また万丈の深い井戸の底から空中に引き上げられたように感じた。

 

その時その歓喜を告げる人もなく、雪巌和尚に話した。ところが、和尚は「まだだ、もっと工夫して来い」と言われた。』

(禅関策進/筑摩書房から)

 

ここは七日間で悟りを得なかった。

最後の四日目のレベルも、初禅と言われる、うれしく、楽しい状態までも至らない、欲界定レベルではないかと思われる程度であるが、とにかく、とっかかりがあったことは事実である。

 

「潜在意識を使ったメソッドで、あなたは一週間で開悟できる」とは、最近流行のキャッチ・コピーそのものだ。禅では、願望が叶うとか、金がもうかるとか、先祖供養が足らないなどの無粋なことは一切言わない。

 

スピリチュアルな体験は、私だけの特別な体験であるものだから、誤解しやすいものである。すっかり有頂天になって、誤解してしまわないように、正しい指導者のいることはありがたいものである。鉄山の瓊禅師は、更に工夫を続けていく。

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