goo blog サービス終了のお知らせ 

アヴァターラ・神のまにまに

精神世界の研究試論です。テーマは、瞑想、冥想、人間の進化、七つの身体。このブログは、いかなる団体とも関係ありません。

正受慧端-4

2023-04-26 16:19:42 | 丹田禅(冥想法8)neo

◎正受慧端の修行時代

(2005-08-02)

 

1.屋根の下から足を突く

正受は、師家の至道無難に付いて修行を続けていたが、ある日屋根の修復を命じられた。正受が屋根に登ったところで、師家は、下から杖を伸ばして老人の足を突いて、『香厳の樹上の公案はどうだ、さあ見解を言ってみろ、言ってみろ。』と責めたてた。

 

※香厳の樹上の公案:口に枝をくわえてぶら下がっているところで、正しい見解を言わねばならないという公案。言えば枝から落下して大けが、言わねば修行としては不合格。

 

2.師匠の著作を火に投ず

ある時無難禅師が、和文で書いた法語を出して、正受に与えて言うには、「これは、私の睡眠中のたわごとである」。

そこで正受は、これを開いて2~3枚読むと、立ち上がって、炉の中に投げ入れてしまった。

無難が「何をする」と言うと、正受は「老師こそ、何をなさいますか」と答えたところ、無難も黙ってしまった。  

 

 

一人でも半人でも、得道した人間を育て上げるのは、得道した人間の使命であり、かつその育て上げた弟子は、師匠のレベルを上回っていなければならないと聞く。

 

中国古代の聖天子の一人、舜は、やはり屋根の上で、下から火をつけられたが、屋根の上で足を突かれる話は、それに比べると、ましかもしれないが、危機の中に陥れるという点では、十分な鍛え方と言えよう。

 

また、自分の法語を焼き捨てられるのは、師匠として、その場は非常に気分を害したろうが、納得した部分もあったのではないだろうか。師匠のレベルを越えるという意味で。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 正受慧端-3 | トップ | 正受慧端-5 »

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

丹田禅(冥想法8)neo」カテゴリの最新記事