詠里庵ぶろぐ

詠里庵

オペラ観劇

2006-04-12 22:11:04 | コンサート・CD案内
の話を一つ。3月のヨーロッパ出張の折、スロヴァキアの首都ブラティスラヴァで夜時間のとれる日があったので、ホテルから歩いて3分の国立劇場でオペラを観ました。と言うと、それ本場なんですか?と思うかもしれませんが、うーん、かなりいいと思いました。他の国から何台もバスツァーが来ていたほどです。

演目はヴェルディの「仮面舞踏会」。登場人物の服装が現代的なのが印象的でした。ヴェルディの時代より明らかに現代的な服装なので、これはそういう演出なのだなとはわかりました。言葉がわからないので大体しか追えませんでしたが、歌・オケ・指揮・大道具小道具・衣裳は第一級に思えましたし、観衆もまたいでたちから振る舞いから決まっていました。見せ場やカーテンコールでの拍手も、観客に同化してできました。帰ってからインターネットで解説を探し、そこでやっと鑑賞が完結した気になりました。橋田さんの解説がわかりやすいですね。

仮面舞踏会にはストックホルム王室を舞台とするオリジナル版と、ボストンを舞台とする通常版があります。ストックホルム国王暗殺の史実に基づいたオリジナル版では、当時まだ生々しいと思われたらしく、検閲に引っかかってボストンが舞台ということになったそうです。今回の演出はオリジナルヴァージョンでした。

さて、私はまだとてもオペラ通とはいえませんが、これはかなりのものだったのではないかと思います。歌の迫力もすごいし、歌手達の力量に明らかな差がなかったのも安心して聴ける一因でした。何と言っても音楽だけ勉強した人たちでなく、表情や仕草もプロの役者という感じです。昔日本で観たオペラでは、日本人歌手と本場歌手が混在していて、歌の力量や役者としての自然さに差があるなあと思ったことがありました。本場歌手はいつ指揮者を見ているんだろうと思うくらい仕草が自然ですが、日本人歌手は要所要所でチラッと指揮者を見たりしていました。それも昔のことだから今は進歩しているかもしれませんが。

配役などは次の通りです。知らない人ばかりですが、オペラ通だと知っているのでしょうか?
Gustav III: M. Lehotsky
Renato : J. Durco
Amelia : L. Rybarska
Ulrica : D. Hamarova
Oscar : J. Bernathova
Cristiano : D. Capkovie
Horn : M. Malachovsky
Ribbing : J. Peter
Armfelt : I. Pasel
Sluha : J. Hora

Conductor : P. Selecky
Orchestra of the Slovak National Theater(SND) Opera
コメント
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