「だれかに話したくなる山本周五郎日替わりドラマ」
(NHK-BSP 2月18日(木)・19日(金)・23日(火・祝)・24日(水)・25日(木) 夜7時)
きっと誰かに話したくなる“ほろっ”といい話!山本周五郎の短編を30分ドラマ化!
山本周五郎原作の「はたし状」「泥棒と若殿」「晩秋」「女は同じ物語(前・後編)」
を5回シリーズでドラマ化。
「はたし状」
藤島英之助、今泉第二(だいじ)、八木千久馬、和田しのは幼馴染みだった。
その中で英之助と第二は大親友だった。
第二は幼馴染のしのと婚約したが、参勤交代で江戸勤めとなり江戸に行った。
江戸に住む第二に父親から、しのから婚約破棄されたとの手紙が届く。
やがて千久馬から、英之助としのが結婚するという手紙が来た。
第二は絶望し、心をふさぐ。
3年あまりたって江戸から帰った第二は、英之助に「はたし状」を出す。
親友とはいえ、婚約者を奪ったことは許しておけなかった。
だがある日、しのが現れ、英之助としのが結婚した本当の理由を語り始める。
「あなたが江戸に行った秋のことです。私が裏山に山菜とりに行くときに、
千久馬様が一緒についてきたのです」
そのときにしのは、千久馬に辱められた。
そのあと千久馬は、結婚しようといったが、しのは辱めを受けた男と結婚したくはなかった。
しのは、自害しようと川に向かったときに英之助に助けられた。
生きる力を失っていたしのを、英之助は励ましてくれた。
「ただ怪我をしただけだ、自分がその怪我を治そう。自分を医者だと思って嫁に来い」
結婚してから英之助は、第二のことを考えて苦しんでいた。
英之助は第二との友情が破れることが一番辛いことだった。
英之助のそんな苦しみも分からずにいた自分を、第二は嫌悪する。
しのを迎えにきた英之助に、第二は詫びる。
<以下の番組説明はNHKサイトより>
「泥棒と若殿」
成信は、家督争いの末、廃れた屋敷に隔離されてしまう。ある晩、屋敷に忍び込んだ泥棒・
伝九郎と出会った成信は、何故か泥棒を気に入り、一緒に暮らすことになる。それは、成信
が初めて味わう人間らしい暮らしだった。だが、そんなある日、成信の元に家来が訪れ、
家督を相続してほしいと伝える。
今の暮らしを守るか以前の暮らしに戻るか、成信は苦悩する。
「晩秋」
都留が身の回りを世話することになった進藤主計(かずえ)は、父を切腹に追い込んだ仇で
あった。世話をしながらも、懐刀を忍ばせ仇討ちの機会を伺う津留。しかし、一心不乱に書
き物をし質素を守る主計の姿は、非道を重ねてきた男には見えなかった。そんなある日、津
留は、その書き物が藩政を大きく揺るがす内容であることを垣間見てしまう。
「女は同じ物語(前編)」
城代家老の子息・広一郎は、許嫁に見向きもしない女嫌い。案じた母は「綺麗な侍女をつけ
れば、女に興味を持つだろう」と“紀伊”という侍女を広一郎につける。次第に紀伊を女と
して意識し始める広一郎。そして、紀伊が佐野要平という男からしつこく縁談を迫られ困っ
ていることを知った広一郎は、意気揚々と解決に乗り出す。
「女は同じ物語(後編)」
決闘の末、広一郎は佐野要平に紀伊から手を引くことを承知させる。そして、許嫁“つな”
との婚約を解消し、紀伊と結婚したいと考えるようになる。しかし、両親は大反対し、紀伊
は暇を出されてしまう。広一郎はとうとう許嫁“つな”との祝言の日を迎えてしまう。
全部よかったですが、その中で「はたし状」が一番山本周五郎という感じでした。
私は久しぶりに、山本周五郎の短編集を読んだ気持ちになりました。
この「山本周五郎日替わりドラマ」は、またいつか新しいものが放送されるそうです。
楽しみです。