戸惑う爺

2008年01月13日 | 健康・病気

今年初めて孫に会いに行く。
昨日、女房が息子に「遊びに行きたい」とメールを送っていた。
約束の時間は午後2時。
おれが仕事のときにはくポリエステル製の防寒ズボンを、
ホームセンターで買ってから行った。
これからの寒さを予想すると、買わざるをえなかった

ケーキやお菓子を買って持っていった。
案の定、おれたちの顔を見て孫は口を歪ませて泣いた。
それが可愛い。
爺、婆にとってはどんな孫の仕草も可愛いですね。

女房が、イナイイナイバーなどをしてあやす。
すると歪んだ孫の顔が普通になった。
ややもすると笑ったりする。
「あんたもやりなよ。かっこつけてちゃだめだよ」
なんて女房がいう。
それは分かっている。
孫の世界に入り込まなければ、受け入れてくれないことは。
そういわれても、どうもそんなことができない。

息子にしばらく抱っこされていたが、
10分もすると孫は床に降りた。
それでもなかなかパパの膝と別れたがっていた。
積み木を出してあげるとそれをつかんでパパ、ママに渡す。
「ハイ」と、はっきりした声を出して渡す。
その声を聞き、大きくなったなと思った。
女房が「ちょうだい」と手を出すと、女房にも「ハイ」と渡した。
おれもおずおずと「ちょうだい」と手を出すが、くれない。
まだ爺は孫の世界に入れてもらえないことを自覚した。
ちょっとおどけた高い声で「チョ~ダイ」といったら、
「ハイ」という声とともにいただけた。
“お姫様”ありがとうございます、てな心境だ。

孫とお近づきになるには、
おれのへんな虚栄心を捨てなければいけない。
たまに会うから照れてしまう。
息子たちを育てたときには、
おれは必死になってアホになって付き合っていた。
どうも孫にはよそよそしい接し方をしてしまう。

息子の家には1時間半ほどいただろうか。
最後のほうには、孫は女房にうちとけていた。
孫とおれとの間には、浅くて小さな川が流れていた…な。
次に会うときは、おれはもう少し爺らしくなろう。


コメント
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