かつてのひまな野球人の記

野球が好きだった医者が書きたいことを書き散らすブログ。今は保健センター教員をしつつ神経内科医と研究者もやっています。

誕生! part 2

2019年08月08日 23時38分50秒 | 一般
いよいよ今日は手術の日。
頑固なことに最後の最後まで赤ちゃんは頭を下に向けることはなく、今日の手術は予定通りに行われることになった。
前回は陣痛が来てからの慌ただしい入院になったが、今回は予定入院だったのでそういう意味では落ち着いて迎えることができたとも言える。
手術は午後の予定だったので、昼前に病院に行って昼食を病院の食堂で済ませてから、デイルームで呼ばれるのを待った。
いつ呼ばれるかわからないこともあって、何となくそわそわして落ち着かないところではあったが、子どもを嫁さんのお母さんが相手してくれている中で時間が過ぎていった。
呼ばれたのは午後3時半頃。家で待機していた自分の母を呼び出して、嫁さんとともに手術室へ向かった。そして、手術室そばの待合室でひたすら待った。これまでに待った時間のほうがはるかに長かったはずなのだが、感覚的にはそこからの待ち時間のほうが長く感じられた。手術が始まってから赤ちゃんが出てくるまではそれほどかからないということはもちろんわかっていたのだが、手術室に入ってから手術が始まるまでの時間がどのくらいかかっているのかがわからず、ただただ待つしかなかった。
どのくらい待っただろうか、中から呼ばれて生まれたばかりの赤ちゃんを見せてもらった。前回は立ち会い出産で産声から何から全部見て聞いていたのだが、今回はそうではなかったので静かに眠っている赤ちゃんを見るのは不思議な感じだった。上の子どもよりも一回り大きかったが、生まれたての顔は上の子どもとよく似ているように思った。
生まれた赤ちゃんはすぐに新生児室に連れて行かれ、再び待合室で手術が終わるのを待つことになった。前回がダイナミックに事態が変動する中で生まれてきたのに対して、今回は粛々と進んで生まれてきたので、生まれた赤ちゃんと対面したときは、自分でもおかしくなるくらい冷静だったような気がする。何というか、静かな感動に包まれていた。何よりも無事に生まれてきたことがうれしかった。
手術は無事に終わり、再び中から呼ばれて嫁さんとともに病棟に戻った。嫁さんは少しぼんやりとしていたが、わりと元気そうで安心した。
しばらく病棟で嫁さんに付き添い、しばらくしてから家に帰った。外に出て思ったことは、前回は雷雨の中で生まれたのだが、今日はずっととてもいい天気だったということで、そのことは特に意味があるわけでもないが、前の出産の時のことが色々と思い出された。あれから5年が経ち、再び我が家に赤ちゃんがやってきてくれた。
こんにちは、赤ちゃん!待ってたよ!