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『ハケン飯友』シリーズ最新刊…♪

2023-08-28 10:57:28 | Weblog
シリーズ4作目、主人公坂井寛生クンと人間に化けられる“猫”とは相変わらず仲良く美味しそうな夕食を共にしています。

              
『ハケン飯友 猫と僕の、小さな食卓 椹野道流著 集英社オレンジ文庫
1話完結のお話が4本。
1話目では坂井クンと“猫”が1泊2日の小旅行に出かけて、これまであまり明かされなかった“猫”の昔の飼い主や人間に対する思いが語られ、そして“猫”の本名というか個人名が明らかになります。
2話目は坂井クンの雇い主で≪茶話 山猫軒≫の女主人沖守静さんが夜中に熱中症になりかけ、坂井クンに助けを求めたことからお話が始まります。
坂井クンはちっとも迷惑なんかじゃない、役に立ててよかった、遠慮なく頼って欲しいと本心から思ってますが、迷惑をかけてしまったと自責の念を抱えた沖守さんはそうじゃない、すっかり意気消沈してしまうんです。そんな沖守さんの気持ちのありようを教えてくれたのが叶木神社の宮司猪田さん。
沖守さんの沈んだ気持ちを引き上げるきっかけは“猫”の飾らない率直な言葉です
3話目には坂井クンの実妹が登場します、事情があって別々に暮らし現在はシカゴ在住だという妹の葉菜さんは、坂井クンとはほぼ対極にあるような人物。そんな妹との再会を機に坂井クンもまた1歩前進。
4話目は宮司猪田さんのパン職人としての弟子となっている鳥谷クンが、寝泊まりしているパン屋の2階でボヤを出し…ってお話で、沖守さんやるなぁって
どのお話でも人と人の関わり方、心の関わり方が通奏低音になっています。
人間は、分かってはいても言葉にすることを遠慮したり控えたり、言葉にするにしても持って回った言い方をしたり角が立たないように気を使ったりしますけど、“猫”はただただ正直で真っ直ぐです、だからこそ“猫”の言葉は聞く人の心に刺さる。
カバーのイラストからして若年者向けの作品かもしれませんけど、深いところで考えさせられる、それでいて心地いい作品です
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