二月の下旬頃に楽しんだ『わが殿<上・下>』を再読しています
物語の主舞台である越前大野藩土井家、その当代藩主である土井利忠公は英邁果断な名君で軸の太い人物。自分が生まれ落ちた環境に甘んじて周りに補佐されながら安穏と日を送っている人間ではなく、要不要を見極める目を持ち、先を読み、今風に言えば常にアプデが出来る人。
そんな殿より四歳上の十九歳で出仕してから十年余り後、いよいよ内山七郎右衛門は藩の財政立て直し=借金返済に駆けまわることになる。
内山七郎右衛門、内山家の長男でパッと見は生真面目な極々普通の中程度の家格の藩士だけど、実に芯の太い人物で視野が広くアタマが柔軟、商才もあり理財家財務家としての抜群の才もある。
土井利忠公も内山七郎右衛門も七郎右衛門の弟たちもみな実在の人物だけど、再読しつつ改めて知らなかったなぁと思う…、江戸時代後期から幕末、明治初期にかけての歴史の移り変わりのうち知ってる(知ってるつもりになってる)のは、江戸と京阪、薩摩・長州・水戸・土佐・会津を中心とした政争と動乱のドラマが主ですもんね
当時の越前といえば松平春嶽公の福井藩しか知らなかったけど、その近隣に大野藩というわずか四万石の小藩があり、その小藩が藩財政改革を成し遂げ、いち早く軍備を洋式化し、さらには明治維新が成ったとき借金を抱えていないどころか金を生むことのできる商会を複数保持していたなんて、本当に知らなかった
幕末維新期の有名人の陰に隠れてはいるけど、こういう傑物ってまだまだいるのかもしれないね
物語の主舞台である越前大野藩土井家、その当代藩主である土井利忠公は英邁果断な名君で軸の太い人物。自分が生まれ落ちた環境に甘んじて周りに補佐されながら安穏と日を送っている人間ではなく、要不要を見極める目を持ち、先を読み、今風に言えば常にアプデが出来る人。
そんな殿より四歳上の十九歳で出仕してから十年余り後、いよいよ内山七郎右衛門は藩の財政立て直し=借金返済に駆けまわることになる。
内山七郎右衛門、内山家の長男でパッと見は生真面目な極々普通の中程度の家格の藩士だけど、実に芯の太い人物で視野が広くアタマが柔軟、商才もあり理財家財務家としての抜群の才もある。
土井利忠公も内山七郎右衛門も七郎右衛門の弟たちもみな実在の人物だけど、再読しつつ改めて知らなかったなぁと思う…、江戸時代後期から幕末、明治初期にかけての歴史の移り変わりのうち知ってる(知ってるつもりになってる)のは、江戸と京阪、薩摩・長州・水戸・土佐・会津を中心とした政争と動乱のドラマが主ですもんね
当時の越前といえば松平春嶽公の福井藩しか知らなかったけど、その近隣に大野藩というわずか四万石の小藩があり、その小藩が藩財政改革を成し遂げ、いち早く軍備を洋式化し、さらには明治維新が成ったとき借金を抱えていないどころか金を生むことのできる商会を複数保持していたなんて、本当に知らなかった
幕末維新期の有名人の陰に隠れてはいるけど、こういう傑物ってまだまだいるのかもしれないね