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長浜曳山祭りの子供歌舞伎…♪

2024-06-22 10:59:14 | Weblog
昨夜NHK Eテレの『芸能きわみ堂』では滋賀県長浜市の曳山祭りで催される子供歌舞伎を紹介してました。
織田家の武将だった羽柴秀吉が長浜城主となってから始めたお祭りが起源のようですが、そのなかの見どころの一つが子供歌舞伎、曳山を有する各町内の5歳から12歳までの男の子から役者が選ばれ、3週間のお稽古を経て数回上演するそうです。
番組で取り上げていたのは青海山を有する町の子供歌舞伎でした。
役者に選ばれた子供たちが和服姿でお稽古場に集まって指導を受けるのですが、この指導がセリフもお所作も全て口伝で一人の指導者が全部の役を演じながら教えるんです、しかもこの指導者(振付というそうです)、歌舞伎役者でも舞踊家でもない素人なんですがまぁお上手です
台本があるとはいえ歌舞伎のセリフ回しには独特の抑揚がありますし、お所作にしても通常の身のこなしとは違います、それをその場その場で教えられて覚えていくわけですから大したものです…、セリフなど子供たちにとっては意味すら分からないものも多々あるでしょうし、着物を着慣れてる子(女方は振袖)もいないでしょうしね。
上演時間40分という芝居を、歌舞伎芝居には縁のない子がたった3週間のお稽古でモノにしちゃうわけですから大したものです、素晴らしい
お稽古の終盤にはちゃんと義太夫も入って合わせてましたが太夫も三味線も町の人が務め、衣装も鬘も子供サイズではあるもののちゃんとした物でした、けっして宴会用品のような安物ではありません、そうした品々も曳山とともに大切に受け継がれてきてるんですね。
青海山の演目は『神霊矢口渡』より頓兵衛住家の場、悪人の頓兵衛を演じた子はおじいさんもお父さんもかつて同じ役を演じたのだそうで、今年、おじいさんは負担人という纏め役のようなお役を、お父さんも若衆として世話役を務めてました……、そんな風に芝居の役も祭りの役目も受け継がれてきたんでしょう。
息子が演じている舞台が見える場所で頭を下げたまま一心に祈っているお父さんの法被姿が印象的でした
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