プレリュードを踊る、あるいは指導をするときにいつもイメージから外せない景色があります。
それはもうずっと以前のある夜に見た景色です。
当時、近所に人が住まなくなって放置されたままのお家がありました。
手入れをする人のない庭木や鉢植えなどは放置されたままで、季節ごとに好き勝手に花が咲いたり実が生ったりしてました。
柔らかなピンク色の大輪の蔓薔薇が咲いたり、紫式部が色づいたり、ホトトギスが咲き乱れたり、白い曼殊沙華が咲き笹ユリも咲き、ブドウが実をつけ烏瓜が実り、ヘクソカズラまで盛大に…。
庭だか原野だか判然としないほどに乱れたその場は、それはそれでまぁ賑やかと言えば賑やかで…。
盛夏のころの夜遅い時間の帰途、その荒れ庭を遠めに見たとき、さまざまな植物が入り乱れた生垣の上に真っ白いものがポゥ…ポゥ…ポゥ… といくつも浮いていました。
何だろうと恐る恐る近づいてみると、それは烏瓜の蔦から出ている…、つまり烏瓜の花
日没後から花開く習性があるものだから、見たことがなかったんですね。
真っ白い繊細な花に、おりしも中天にある満月からの光が届いて、その美しさが際立っていました
月の光が白銀の細い糸となって一つ一つの花と繋がっているような幻想的な情景でした。
その白銀のような光の糸も、なにやら透明な音を響かせているような錯覚すら覚えたくらい…。
それがプレリュードのイメージ、静謐で寂しい印象ではなく艶やかに華やかな印象の“夜”、そんなイメージが私のプレリュードです
それはもうずっと以前のある夜に見た景色です。
当時、近所に人が住まなくなって放置されたままのお家がありました。
手入れをする人のない庭木や鉢植えなどは放置されたままで、季節ごとに好き勝手に花が咲いたり実が生ったりしてました。
柔らかなピンク色の大輪の蔓薔薇が咲いたり、紫式部が色づいたり、ホトトギスが咲き乱れたり、白い曼殊沙華が咲き笹ユリも咲き、ブドウが実をつけ烏瓜が実り、ヘクソカズラまで盛大に…。
庭だか原野だか判然としないほどに乱れたその場は、それはそれでまぁ賑やかと言えば賑やかで…。
盛夏のころの夜遅い時間の帰途、その荒れ庭を遠めに見たとき、さまざまな植物が入り乱れた生垣の上に真っ白いものがポゥ…ポゥ…ポゥ… といくつも浮いていました。
何だろうと恐る恐る近づいてみると、それは烏瓜の蔦から出ている…、つまり烏瓜の花
日没後から花開く習性があるものだから、見たことがなかったんですね。
真っ白い繊細な花に、おりしも中天にある満月からの光が届いて、その美しさが際立っていました
月の光が白銀の細い糸となって一つ一つの花と繋がっているような幻想的な情景でした。
その白銀のような光の糸も、なにやら透明な音を響かせているような錯覚すら覚えたくらい…。
それがプレリュードのイメージ、静謐で寂しい印象ではなく艶やかに華やかな印象の“夜”、そんなイメージが私のプレリュードです