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詐欺

2019年02月10日 | 社会派らぼ
当初「オレオレ詐欺」と呼ばれていた詐欺は、その後名称案を公募し、「母さん助けて詐欺」「ニセ電話詐欺」「親心利用詐欺」など様々な優秀作品を輩出しました。県警によって「うそ電話詐欺」「電話de詐欺」など異なる名称を採用した経緯などもありますが、今では「特殊詐欺」の中の一つとして「振り込め詐欺」、その「振り込め詐欺」の一つに「オレオレ詐欺」がある…というところでしょうか。「オレオレ詐欺」以外には「架空請求詐欺」「融資保険金詐欺」「還付金等詐欺」など、手口が名称として使われています。

要は、名前はどうでも良いんですよね。実際に詐欺のターゲットにされた時に、「もしかしたら、これって詐欺?」と気づく前知識になれば…という為の名称ですね。巧みに人の心理を突いてくる詐欺は、知能犯と呼ぶほどの値打ちも無いと思いますが、人を騙す工夫は満載ですので、気を付けて欲しいと思います。が、こういうのって、どちらかというと、高齢者がターゲットで、若い世代は自分たちがターゲットにされているかも知れないという意識は低いかも知れません。

最近「googleマップ詐欺」(名前は今、勝手につけました 笑)というのが、登場しています。これは、少なくともGoogleマップを利用する人をターゲットにしていますので、高齢者というよりもう少しITなどに詳しい世代に被害が広がりそうです。アジア各地に被害が広がっていて「リバースビッシング」と呼ばれているそうです。「Googleマップ詐欺」では無いんですね。「ビッシング」というのは「ボイス(声)フィッシング」の略称で、「リバース」逆のという語がついています。

何が「逆」かというと、通常の詐欺は犯人側から電話がかかって来たり、ハガキが送られて来たりと、犯人側から接触して来るものですが、これは被害者側から犯人に電話をかけて接触してしまうというもののようです。Googleマップを利用する人は多いと思われますが、Googleマップに記載されている銀行や金融機関の電話番号に電話をかけると、犯人のところに繋がってしまうのだそうです。マップの情報は、第三者が修正を提案する機能がついていて、提案数が多かったり、信頼できるユーザーからの提案だったりすると、簡単に情報が書き換えられてしまいます。つまり、あらかじめ犯人側が自分の番号に修正させておいた電話に、まんまと電話をしてしまう…という仕組みです。

「IT」は恐ろしいスピードで進化を続けています。本来、もっと丁寧に作られなければならないデータが、「もっと簡単に」「もっと便利に」と、人手をかけずにクラウド(群衆)の力で構築しようという方向に進んでいます。Wikipediaも、「正しいとは限らない」…と言われながらも、結構利用することも多いものです。群衆の力…と言うのは、平均化され、淘汰され、ある程度洗練浄化されるのかも知れませんが、一方で故意の悪意には弱いかもしれません。

ネット社会の中での「自分の立ち位置」をシッカリ自覚すると共に、信頼のおけるコントロールされた「上位ネット」のようなものを構築することはできないでしょうか。