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いじめ

2019年02月09日 | 社会派らぼ
大津市では全国に先駆けて、AIを活用して、いじめ深化を予測する取り組みを始めると発表しています。過去のデータを理論的に分析することで、先生の経験値に頼らずに、それぞれの事案に対応できるとしているようです。教師という職業は、ベテランとか新米とかにかかわらず、学級担任を持てば、全く同一に扱われます。若い先生が経験不足で…、重篤ないじめを見逃すことが無いように…といった趣旨なのだと思われます。これまで報告があった事案について、発生時期や場所、加害者の人数などを解析するのだそうです。

大津では2011年に、当時中学2年生の男子生徒が、いじめを苦に自殺するという、いわゆる「大津いじめ自殺事件」が起きています。事件前後の学校や教育委員会の隠ぺい体質が大きく問題にされました。全国の現場で似たようなケースが起きているにも関わらず、何かにつけ「大津いじめ自殺事件」が引き合いに出されることも多かったかと思います。

…だから、今度は大津が率先して…という気概は分かります。が、いじめの深刻化をAIに分析させる…というのは、少し違っていませんでしょうか。遡るのなら年金問題、近くは厚労省の統計不正を見ても分かるように、コンピューターは大量のデータを管理分析するのには威力を発揮しますが、その元々のデータに間違いがあると、金輪際正しい結果は分析できません。

いじめなどの事例に対して、教師の経験年数がどのくらい影響があるのかは分かりません。ですが、少なくとも数字を見ていても「いじめ」は見えては来ません。ベテランであろうが、新米であろうが、受け持ったクラスの30人か40人かの目の前の顔を見ることでしか、見えてこないのではないだろうかと思うし、教師としての経験や人間としての経験は確かに大きいとは思いますが、愛情をもって40人それぞれを見る事によってしか予見することはできないのではないでしょうか。

教育委員会や文科省ができる事があるのだとしたら、現場の先生の雑務をすっぱり無くすことでしょうか。先生は、教室内で授業をすることだけに専念していただける環境を作る方が先決ではありませんか。将来コンピューターにとって代わられることによって、無くなる職業というのが、話題になりました。一人一人の表情や態度から、子どもの勉強の理解度や悩みをくみ取ることは、コンピューターには決してできない事です。理解度というのは、試験で何点だから、理解できている、何点だから理解できていない…というものではありません。何に躓いているかを見極められること、教えたとおりに取り組んでいるのか否か、モチベーションがどの程度保たれているのか…、コンピューターに判別することはできないのです。彼が(彼女が)いつ、諦めたのか、どうしたら気持ちを燃やすことができるのか。そういうものが見えていることが大切です。教師の力量というのはそういうものではありませんか。

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「互換性」の文字を消したい

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