ぱそらぼ (ぱぁと1)

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授業の無駄

2012年06月26日 | 社会派らぼ
教育現場には、「電子黒板」というものが導入されているようです。聞くところによると、ここ滋賀県草津市は結構、導入が進んでいるのだそうです。確かに、電子黒板には様々なメリットがあるだろうことは、簡単に想像できます。画像や映像を見せるのにはうってつけですし、板書する時間も要らず、字の乱れもあり得ません。

時代が進んでしまえば、キットこの電子黒板は当たり前のツールとなるでしょうし、加えてデジタル教科書なども必須のアイテムになることは間違いありません。タブレットを一つ持っておけば、それがどんな科目の教科書にでもなるわけですから、とても便利です。そんなものに反論を唱えていると、いまどきの冷蔵庫や洗濯機を否定するのと同様、言っても相手になどされない時代になるのだろうと思われます。

それでも、電子黒板を現場に導入することに、どれほどの意味があるのだろうか?は、疑問です。要するに、教員の負担軽減(過渡期の今は、かえって不慣れな先生方の負担を増やす側面もあるでしょうけれど…)、教師力の補強といった効果が大きいのではないでしょうか。

丁度、パワーポイントの講座の最中です。パワーポイント講座の時には、必ず話させていただいている事があります。それは、パワーポイントというのは、あくまで良いプレゼンテーションをするための補助的な役割しか持たないということです。良いプレゼンテーションには、話し手がどれだけ熱い思いを語れるか…にあるのであって、プレゼンテーションの見場の好いスライドショーを作成することとは、別次元の話のはずなのです。

黒板に、癖のある字で、時間をかけて板書をする先生の誤字を見つけて、得意そうに指摘する子ども。子ども達に背を向けて板書をしているのに、なぜか後ろで遊んでいる子どもたちの様子がお見通しで把握されている先生。何もかもが手軽でリアルであればそれで良いのか…というと、私はそうは思いません。リアルで無いからこそ、想像力が必要とされるのであって、想像力が欠如していくと、人の痛みもわからなくなっていきます。

「時代の流れ」というものの中であっても、忘れてはならなに「何か」を忘れないようにしたいと思います。その大切な「何か」は、結構「無駄」な事の中に隠れていたりします。



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