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その蜩の塒

徒然なるままに日暮し、されど物欲は捨てられず、そのホコタテと闘う遊行日記。ある意味めんどくさいブログ。

甲斐駒ヶ岳黒戸尾根~仙丈ヶ岳縦走(8)

2015年07月11日 | 北ア・南ア縦走記

 4:02。むしろ夜明け前の光景の方が好きかもしれません。この日の日の出時刻は4:23。


 雲海もびっしりでいい感じです。


 富士山、北岳、間ノ岳の1,2,3が揃い踏み。


 甲斐駒の向こうに御来光。「いいもんだろう日本。日出ずる国の美しさをもっと魅せようじゃないか。by津嘉山正種」



 あれっ、上がったと思ってたら上がってなかったのね。山頂までは仙丈小屋裏道の方が、分岐経由より近いです。


 山頂付近でイワベンケイも咲いてましたが、ミヤマダイコンソウ同様葉の先が赤くなってました。右上;マメ科オヤマノエンドウ。


 ミヤマシオガマとイワウメ。


 伊達政宗の三日月型の兜のような残雪が、モルゲンロートに染まってました。


 アオノツガザクラとコイワカガミ。


 チングルマ。


 ツツジ科ミネズオウ属ミネズオウ。


 甲斐駒ヶ岳とその奥に八ヶ岳連峰。


 仙丈小屋で同宿だった愛知の方。甲斐駒をピストンするそうです。早くて追いつけませんでした。


 広河原方面へのバス停は、こもれび山荘から徒歩10分ほどのところにありました。新しいバス停が出来ると、山荘前ですから探す必要はなくなると思います。


 広河原に着いてから、乗換で20分ほどの時間がありましたので、北岳を撮ってみました。バスは北沢峠~広河原750円。広河原~甲府2,050円(協力金込み)でした。乗換時間含め甲府駅に着くまで約3時間かかりました。

甲斐駒ヶ岳黒戸尾根~仙丈ヶ岳縦走(7)

2015年07月10日 | 北ア・南ア縦走記

 眼下に仙丈小屋。




 日本三大カールのひとつ藪沢カール(他は涸沢カールと立山山崎カール)。氷河の淵に岩石が堆積して出来たモレーンが手前に見えます。このカールは、約2万年前の氷河時代につくられたものだそうです。



 小屋はまだ新しめでしたね。素泊まり5千円でした。寝具なし割引はなし。宿泊客は、私の他に30前半と思われる娘さんとご両親、そして単独行の中年男性の5人。就寝前まで食堂の薪ストーブをつけてくれました。


 4時間かかって漸く到着した仙丈小屋で、まずは生ビールを注文。 


 管理人の宮下氏のお話を聞くと、小屋前の庭園は15年かかって作り上げたそうです。右上;極小のクロユリ。仙丈小屋周辺がテント泊禁止になっているのは、無類の花好き管理人がそこらじゅうにロープを張って立ち入り禁止にしているからでしょう。するとロープを越えて写真を撮っていた親子がいたんですよ。位置関係からすると、私が太った雷鳥を見かけたところなので、雷鳥とのツーショットを狙ったのかもしれません。普通怒声になるところなんですが、優しさ溢れる声掛けでした。それでいて伝えるべきことは的確に伝わってるんですよね。人柄とは一朝一夕に生み出されるものではありません。


 食事時間になると、私のみ自炊でした。尾西のチキンライスは旨かったですね。ドライカレーはそうでもなかったですが。色々話をしていると、七丈小屋からは休憩なしで10時間なので、11時間で着いたのは御の字じゃないかということでした。宮下氏はその七丈小屋の管理人を8年間やってたそうで、その後今の管理人に引き継いで仙丈小屋へ来たそうです。




 一時辺り一面を覆ってたガスがとれて、ダイナミックな雲海が広がりました。


 残雪のおかげで水が豊富にみえますが、8月になると涸れてしまうそうです。一部ろ過装置を使ってるようです。



 小屋前から見えた夕景なんですが、太陽は北アルプス方面へ沈みました。

甲斐駒ヶ岳黒戸尾根~仙丈ヶ岳縦走(6)

2015年07月09日 | 北ア・南ア縦走記


 山頂から北沢峠こもれび山荘までは3時間36分。長衛荘から名称が変更になったんですが、食券はそのまま。スープカレーやソースかつ丼などのご飯ものはまだやってなくて、かけうどん600円を注文。あまり美味しくなかったです。山に登るのにこんなんじゃ力が出ないですよ。


 山荘前にはクリンソウが群落をなしてました。中には白っぽいのや薄いピンクのも。



 ナビのルート設定を藪沢経由にしてたんですが、巨大なクレバスが口を開けていて危険だということで通行止め。そのため小仙丈経由のピストンにしたんですが、ルート設定が残ってたため藪沢ルートに入り込んだと勘違いし、途中から戻ったりして30分ほどのロス。


 大滝の頭(五合目)から馬の背ヒュッテまでのトラバース道も通行止め。



 相変わらず登山道はゴーロ。シャクナゲが咲き始め。樹林帯が終わると背丈のあるハイマツ帯。大滝頭が2,510mなので、森林限界は2,600mほどか。


 曇ってきたので雷鳥の出現にはいいコンディション。案の定この先で見ることに。


 見つけたはいいけど足が早くて撮れども撮れども後姿ばかり。ようやく撮ったのは坂を上るため羽根を広げた状態でした。個体識別の足環がされてました。





  残雪は登山道には皆無でした。アイゼンは重いし嵩張るので持ちたくありませんが、この時期は微妙なんですよね。


 キバナシャクナゲとミヤマキンバイ。仙丈小屋の管理人がここのキバナシャクナゲはピンクが入ってるのが特徴だと言ってましたが、たしかに中にはそういうのもありました。



 山頂と仙丈小屋の分岐から小屋方面へ少し下ったところで、2回目の雷鳥発見。岩に紛れて結構見つけにくかったりします。この個体も足環をされてましたが、丸々と太っていて動きが鈍かったです。

甲斐駒ヶ岳黒戸尾根~仙丈ヶ岳縦走(5)

2015年07月08日 | 北ア・南ア縦走記

 七丈小屋から2時間46分かかって漸く山頂に到着。甲斐駒ヶ岳は『2,967m憎むな』と覚えてください。


 ハイマツ越しに八ヶ岳連峰。


 これから向かう南アルプスの女王仙丈ヶ岳3,033m。


 北岳と間ノ岳。北岳は昨年同時期登頂したんですよね。悪天候で全く見えなかったですけど。


 右上;鋸岳方面。登攀装備と技術がないと行くことができない超難関。


 甲斐駒ヶ岳本社とのコルに駒津峰への分岐。


 一旦見納めの富士山。(仙丈ヶ岳から再び見えます)


 左上;黒戸尾根と北沢峠の分岐で、お二人とお別れ。私だけ単独で仙丈ヶ岳へ。右上;下方に見えるは摩利支天。



 赤いプレートが立っていますので、下山ルートは明確でした。急斜面ですが、足元はしっかりしてました。山頂付近は花崗岩の砂礫で白くなってまして、風化も進んでますね。岩に触るとボロボロと崩れ落ちてしまいます。


 途中摩利支天への分岐がありました。


 六方石という奇岩。


 甲斐駒ヶ岳直登ルート。下山は直登ルートを避け、摩利支天経由で迂回した方がいいです。



 樹林帯へ入るまでは岩も多く、峰越えになるので標高も下がらず。でも黒戸尾根とはまた違った趣があります。



 分岐は仙水峠と双児山。ハイマツは赤い花を咲かせ始めてました。ゴーロの登山ルートは苦手です。



 双児山を経由して北沢峠の標識が見えてからが九十九折の単調な道を下りることになり、非常に長く感じました。新しい山小屋でも造るのかなと思いきや、道路を挟んで長野県と山梨県双方のバス停を建設中とのこと。

甲斐駒ヶ岳黒戸尾根~仙丈ヶ岳縦走(4)

2015年07月07日 | 北ア・南ア縦走記

 左上;第2七丈小屋前から日の出前(4:07) 右上;40分後日の出後。第2七丈小屋では就寝前にストーブは消しましたが、夕方より寒くてダウンを着てました。もちろんダウンを着たままシュラフに潜り込みました。この時期、山小屋泊する場合には防寒具は必須ですし、テント泊はセータが必要かも。


 七丈テント場より。


 早朝は雲海が楽しめます。


 剣に降り注ぐかのような太陽光線。


 森林限界を超えると左上のガンコウランや2mほどのハイマツが出現。右上;八合目御来迎場2,608m。


 尾白川が朝日を浴びて光ってました。


 何度も載せてますが、標高が上がるにつれ見え方が違ってきます。


 こちら方面から見える北岳は意外とピラミダルです。




 梯子の替わりに鎖場が増えてきて難所続きでした。


 ハクサンイチゲとミヤマダイコンソウ。ミヤマダイコンソウは葉の先が赤くなってました。


 宝剣岩と鳳凰三山の後ろに富士山。


 宝剣岩の下方に登ってきた黒戸尾根。


 ギリギリ富士山、北岳、間ノ岳の標高1,2,3を一枚の写真に収めることができました。


 左上;逆光で残念なイワヒバリ。右上;イルカ岩のような。


 残雪が美しい乗鞍岳。



 ルンゼに足を入れないと登れない箇所とか、まだまだ予断を許しません。


 山頂の少し手前にある駒ヶ岳神社本社。