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ぼくらは都市を愛していた、読了

2012-07-14 | 読書【SF】

神林長平の新作長編書き下ろし「ぼくらは都市を愛していた」(朝日新聞出版)、読了。

 

久々の神長の新作です。

アンブロークンアロー以来だから、3年ぶりか。

初っ端から、うぐっ?という内容である。

男が基本、一人しか出てこず、あとは女3人が主要登場人物という、

摩訶不思議、過去にこんなのあったかな?と思う変化だ。

 

弟視点と姉視点が今後にストーリーは進む。

著者の携帯電話に対する回答みたいなものがある。

それは言葉世界による逆襲というより、穏やかな宣言といったところではないかと。

まあ、だれがなにを言おうと、我は我である、といういつもながらの宣言ではあるのですが。

分裂していく意識に世界はどう答えるのか、現実とはいったいどこまで希薄になるのか、

強い意志を持ち、なにとどう戦うべきなのか?

相変わらず意識を強く持て、というメッセージが残る一冊である。

データがどう変容しようが、変わらないものがここに。

言葉使い師、を読み返したくなった。

 

倉橋由美子祭りのあとは、数年ぶりの夏のSF崩しです。

未読本を片づけたいが、読まず嫌い本の方からかな。

 

 

 

 

 


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