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乙4危険物

2010-02-18 | 教材研究

この前、受けに行って来た乙4、合格しました。

12月の半ば、突然勉強したくなった危険物。

実は、ストーブに灯油をトクトクと注ぎながら、

これって火が点かないはなぜかな、という単純な疑問からでした。

生活に身近なことなのに、学校で灯油に火が点かない理由を教えてくれない化学も

いかがなものかなと思いますが…。

でも、就職する子にはあってもいい資格かな、と思い、自分でも取ってみようと思いました。


受験会場では、工学・理学系の大学生からおっさんまで、

予想とおりのルックスの方々が居られました。

あと、工業系の高校生もたくさんいました。

勉強には、

「乙種危険物試験 完全攻略」(オーム社)という本一冊の必要な部分を2周しました。

名前は、完全攻略ですが、オーム社の本はページの都合なのか、

割愛されている部分が多いので、試験対策としては内容が

たぶん足りないだろうなと思って、勉強していました。

(案の定、実際の試験ではちょっと知識量が足りなかった気がします…)

1カ月半、次の日の授業の準備の後、三日坊主にならない程度に

コタツで半分眠りながら1周目をしました。

2周目は、ノートに要点をまとめながら、手と声で脳みそにたたき込みました。

あとは、試験会場で頭をしぼりながら、6割以上を目指した闘いでした。


正直、エッセンスだけでなく消防法の法令などのお決まりの文章をちゃんと

読んでおいた方が良かったと思いました。

次は、乙種の残り2つのどれかを受験し、

甲種を目指してがんばります。








公害と環境問題①

2010-01-03 | 教材研究

さて、昨年からずっと(というよりもその前からですが)考えてきたテーマについて、少し書いてみたいと思います。

それは“公害と環境問題の違い”です。

実は21世紀に入ってからというもの、【公害】という言葉は影を潜め、【環境問題】や【エコ】という言葉がたくさん並んでいます。前者は、病気・会社との訴訟問題など、高度成長の負の意味を表す言葉として持てはやされ今はあまり話題に上らない言葉です。後者はそれに代わり、90年代から急激に用いられるようになった、緑の地球を表す言葉として用いられてきました。この言葉使いの変換が、巧妙に行われた結果、今では公害問題が忘れ去られたような印象さえ受けます。でも、戦争と同じで公害の問題は今も終わっていないはずなのです。それは、今も病で苦しんでいる人が居られるからです。

しかしながら、私はそういう議論ですらも、机の上で考えているだけなのではないかと最近思うようになったのです。知識というのは確かに必要なのですが、それだけでは何もならないなと、思うようになりました。それだけ年を取ったからかもしれませんが、単なる小説的な感動よりも、もっと他に必要な感動があるだろうと思うようになったのです。具体的にどう行動すればよいかは、まだ思案中ですが、そろそろ頭だけではなく手を動かし、身体を動かす必要があるなぁと、個人的に思うのです。

話は戻るのですが、公害という言葉は、会社・企業という加害者がはっきり分かる場合に用いられ、環境問題という言葉は、個人個人が地球規模で加害者であり被害者なのだから、自己責任なんだよというあまりに、んなアホな、という意味で使われる言葉だといわれます。そう言われるとそうかな~とも思うのですが、環境科学と呼ばれる人達にしてみれば、公害は環境問題の一種である、というんだから、定義があまりにズルイ。だから、私は環境科学ではなく地球物理学を専攻したのですが、そろそろやっぱり逃げられないなと思います。健康や病気といったものを追っていくとどうしても最後は、食べ物と排泄物に行き着きます。要するに身体の中身は、まだまだブラックボックスで、生命現象は分からんことだらけ、ということに帰結します。そうなると、自分の口にしている食べ物はどこから来たのか、どういった環境でできたのか、と自然にそういった話題に目が行ってしまいます。長生きしたいとか健康でいたいとか、そういう思いが強いわけではないのですが、結局、生活に直結して来る話題に興味が行ってしまうようです。

今回のテーマの根底には次の3冊があります。

石牟礼道子「苦海浄土」(講談社文庫)
レイチェル・カーソン「沈黙の春」(新潮文庫)
有吉佐和子「複合汚染」(新潮文庫)

どれも、非常にテーマが重たい本であり、批判も多数あります。
あとはこれに加えて、岩波新書の公害問題関係のラインナップが何冊もあります。
こういった本を加えて、このテーマについて、少し考えていきたいと思います。





basic mathematics for the physical science

2009-12-27 | 教材研究

「〔復刻〕科学を志す人のための基礎数学」(アグネ技術センター)という本を紹介します。

原題basic mathematics for the physical scienceです。

物理数学のように、高等な内容ではなく、

あくまで基礎数学なので、高校数学の内容+αなレベルです。

測定(誤差解析)やデータのグラフ化のように、

実験の道具に必要な数学の要素も網羅してあり、

このような入門書が今まであったのかという感じです。

レベルが少し物足りないなという人ももちろんいると思いますが、

数学を1からやり直したい人にはもって来いの一冊。

数学が単なる計算や概念ではなく、少しでも実学に役に立つものと、

単なる平易な文章で書いてあるだけの新書より、

はるかに頭を使えるのが大変よいです。






数研の問題集

2009-11-23 | 教材研究

数研出版の「スタンダード数学演習Ⅰ・Ⅱ・A・B受験編」という本を手に取った。

(なぜか、K書店では店頭で販売しているイカツイ問題集です)

似たような問題集に「オリジナル数学演習Ⅰ・Ⅱ・A・B受験編」という本があります。

こちらは、スタンダードよりハイレベルだそうです。

(こちらも、一部の書店では店頭で販売してます。)

(まあ、数研の営業の人が間違えて店頭に置いていったのだと思いますが…)

数研出版の本は化学の重要問題集に関しては

高校生の時にまあまあお世話になったのですが、

この数学の本はお世話になった記憶がありません。

でも、よく受験の時に使われていると聞くので手にとってみました。


数研出版の問題集は解答があっても、解説がほぼ皆無という、

荒行のようなものばかりなので、最近の学生には嫌われている印象があります。

苦しみを求めるM属性の人にしか向かないようなところは確かにあるのですが、

問題と解答をにらめっこしながら、何でこうなるんだろうと、

頭をフル回転するのには、いい問題集だと思います。

時間を効率的に使いたいという人には不向き。

(というか時間を効率的に使える人がいればの話ですが…)

つまり、数学を単なる暗記科目と思っている人達には不向きということです。


1時間で2、3問しか進まない時はウツになりますが…、

解けたときのアハ体験が楽しいのです。

(やっぱり、M属性の人向きではあるかも)

というか途中から、何でこうなるんじゃ~と、

問題と解答にブツブツ文句をたれながら勉強している

変な人になってます。







センター地学09

2009-06-13 | 教材研究

すっかり間が空いてしまいましたが、今年のセンター地学を解いた感想です。

(教採の勉強も兼ねて解いてみました)

ビールを一本飲んだ後、40分くらいで解いて、点数は69点でした。

何だか知らんがセンター地学、やっぱり難しいな…。

ケアレスミスもあったので、実際には70点後半だったのですが、以下解説。

大問は5つです。

①地震・火山・プレート
②岩石・鉱物
③図学・化石
④海洋・気象
⑤天文・宇宙

と非常にバランスがよい出題です。

その分、受験生に求められる勉強量が半端ないですが…。


まずケアレスミスをした問題から、

1.ボーエンの系列で斜長石Ca→Naの鉱物晶出の順番をNa→Caと勘違い。
  というか逆だと思ってた。

2.石灰岩の時代を図をよく見ず、中生代と勘違い。
  でもジュラ紀と白亜紀のどっちか決まらないよ、と思いながらも、
  ジュラ紀を選択。そこで気付けよ、わたし。

3.面積速度の問題。どう考えても逆を選択してしまった。

4.連星の問題、暗くを明るくと勘違い。pdfの文字が小さ過ぎる…。

ここからは忘れていたもの

5.乾燥減率と湿潤減率、絶対安定と絶対不安定を選ぶ問題。
  逆を選んでしまいました。
  これ気温減率が小さい・大きいは逆なんですよね。
  横軸が温度で縦軸が高さになるので、
  グラフの傾きの大小が反転していることは覚えていたのに…。

6.雲ができる高度。B→Cも入ることを分かっていて間違えた。

さて以下、解いていて意味がよく分からなかった問題。

7.海水の表面温度と熱エネルギーの関係。
  
  「海面付近では加熱期に形成された暖水の層が、
  冷却期に対流により上下にかき混ぜられる。」

  という問題文中の文章からイが12月ということが分かります。
  図2のイが最も混合層が厚いのが読み取れます。
  でも、図1の海洋から出る熱エネルギーのグラフだけをよくよく見てみると、
  9月が最大、3月が最小と分かるので、答はすんなり出るようです。

8.地衡風の問題。これは意味不明な問題だなと思いながら、間違えました。
  そもそも飛行機がなぜ遅れるかというと進行方向に逆向きの風が吹くためで、
  西向きの風を吹かせればよいだけの問題なのです。
  問題文にある“冬”は、(いわゆる西高東低とか)何も関係ない…。
  よって、西向きの地衡風を吹かせるには、気圧傾度力を北向き、
  コリオリ力を南向きにすればよいのです。
  なので、高気圧は南にあればよいのです。

9.可視光線でなぜ太陽系外がよく見えないかという、ハーシェルの問題。
  “分子雲”か“宇宙塵”のどちらかを迷います。
  分子雲というのは、太陽がバーストした後に密度が大きくなってできるものなので、
  太陽系ができた後の残りカスではないのです。
  そもそも、太陽系の外にある“オールトの雲”は、彗星の源といわれているので、
  分子雲ではありません。
  ということで残った宇宙塵(うちゅうじん)が正解なのです。
  というか難し過ぎるだろう、この問題。


以上、センター地学の間違えた問題の解説でした。


間違え過ぎたといえばそれまでですが、地学かなり難しいです。
どう考えても物理Ⅰの方が簡単です。
私は文系という人は、独学で地学を勉強するぐらいなら、
理系の友達に物理Ⅰを教えてもらいながら勉強してください。
そのぐらい、地学Ⅰはマニアックで難しいです。
平均点が低いのも納得です。

それでも勉強したいという人は、
まずは地震・火山・プレートテクトニクスからはじめて、
岩石・鉱物・化石を暗記し、
地質図学・海洋・気象・宇宙・天文を理解して下さい。
計算問題の数は少ないです。
典型的なものは、
アイソスタシー、ケプラーの法則、フェーン現象、ハッブル定数、湿度など
全部で10問あるかな?

計算問題の数が少ないから地学Ⅰを選ぶというのなら、物理Ⅰの方が絶対によいです。







Math is fun ?

2009-03-30 | 教材研究

さて次年度から理科講師改め、数学・理科教員になります。

そのうち理科は10%程度なので、ほぼ数学の教員です。

数学は英語と並ぶ(教えられる方が)非常にキビシイ2大巨頭なのです。

つまり、自分で自分の手とあまたを動かさないと何にもならない教科なのです。

積み重ねが重要で、個々に対していったいどこから補修するべきなのか、

その辺が問題。

普通の四則演算はまだしも、+-の四則演算、カッコのはずし方・まとめ方、

平方・累乗の計算、そして中3ではやらない方程式の解の公式に続いていく…。

問題を解く楽しみを与えることが大事なんだろうとは思うのですが、

それを具体的にどうすればいいのか、思考錯誤は尽きないのです。

やりがいがあるとはいえ、しばらくはうまく行くはずもなく、

焦らずゆっくり進んで行くことにします。






サイエンスの入り口

2009-03-12 | 教材研究

今年度、物理を教えていた子が大学に受かった。

足りない点と努力は、少子化が救ってくれた、ってオイオイ…。

まあ、よかったネ。


さて、読書はポール・ド・クライフ「微生物の狩人 上」(岩波文庫)。

理科基礎でパスツールの実験が出てくるので参考にと思って読み始めたのですが、

科学伝記モノとしては、非常に読みやすく、

顕微鏡を作ったレーウェンフックから始まる微生物の狩人の歴史がおもしろいです。

(下巻は申し訳ないのですが知っている人がいないので、上巻で十分かな。)

しかし、物理や化学に比べて、生物学は歴史が浅いなと思う(これは明らかに偏見)。

宇宙論に関しては、サイモン・シンの「ビックバン宇宙論 上・下」(新潮社)もお薦めです。

非理系者に人気のサイモン・シンですが、

理系の人も十分、読んで楽しめると思います。

(でも、ちくま学芸文庫のラインナップと比べると天地ですが…)


そもそも、科学モノ(数学を含めて)の文庫は


ハヤカワ文庫
河出文庫
ちくま学芸文庫
岩波文庫 青900番代
朝日文庫
講談社学術文庫


などがありますが、いったい誰が買っているのか、という疑問はいつもある。

ベストセラーとは無縁(この辺、新書は違う)。

詳しく知りたければ、その分野の入門書や専門書に当たればいいということで、

一般市民には十分、入り口としての役割を果たしているということか。

とはいえ、値段的にも内容的にも相変わらず敷居は高い気がします。

(最近、1000円を越える文庫を買うのにほとんど抵抗がなくなって来てはいるのですが…)

手軽な新書が万人に受けるのは、納得がいく分、どこか悔しいです。






センター09数ⅠA

2009-01-20 | 教材研究

気分転換に解いた数学ⅠAについて。

間違えたのは確率の一問目。

組み合わせが減っていくのを不思議に思っていたら案の定、

足していかなければならないダメでした。簡単にひっかかてしまった。

あと、三角比も苦手。

たぶん、難しく考えすぎてしまうのと、

ひらめきがないと図形問題は解けないという思い込みがあるため。

まあ、そんなに今年の図形は難しくなかったと思います。

必要十分条件も間違えた。これは意味がよくわからないまま解いていたので…。

相変わらず、90点以上を取るのは数ⅡBより難しいなと感じた数ⅠAでした。




センター化学09

2009-01-20 | 教材研究

一日空きましたが、化学です。

基本的な問題が多く、昨年よりだいぶ簡単になった印象。

ふつうにやっていれば80点は取れるはず。

(私は、大問1(小問集合)と大問4(有機化合物)をいつも間違えます)

今年の物理と同じで「1秒間に1C流れるときの電流を1Aとする」

ということを知らないと電気のところはちょっときびしいかな。

あと弱酸としてよくでる炭酸水素ナトリウムは、今回はひっかけ、反応せず。




センター理B09

2009-01-18 | 教材研究

つぎに、さくっとセンター理科総合Bを解いてみました。

4問も間違えてしまった(84点)。

がっくり。以下不覚にも間違えてしまった問題の解説。


1-6 バナナにだまされた。実験の条件に最も関係ないものを選ばなくては。

3-1 クロレラは植物なので動物は食わない。ひっかかってしまった。

3-4 ゾウリムシは単細胞生物というのにひっかかってしまった。

4-1 季節変化を除いてトレンドを読むとC > B > Aなのですが、
   最大・最小で見るとB > C > Aであり、Bが赤道で、Cが北半球と分かる。
   ただ、南緯10度と北緯20度の二酸化炭素の変動差の原因となるという
   太陽と生命活動についてが本文中に具体的に何も書いていない気がするが…。

さて、全体の印象はえらく地学が多くなったなという感じです。

正誤問題の選択肢が多すぎて、時間がかかってめんどくさいです。

といっても、知識は相変わらずいらない問題が多いです。

地震については日頃よく耳にするし、進化についても常識問題ばかり。

生物分野が激変したのが気になります。

でも、一月ほど前に予想したとおり、

今回、“太陽放射と地球放射”と“地震”が出たので

良かったです。


次は化学ですが、頭が痛くなって来たので明日にします。