美味い団子の店があるとラジオで言っていたので、今週は幡ヶ谷へ出掛けてみた。
幡ヶ谷。京王新線の駅。
実はボクが上京して来た時、最初に住んだのが幡ヶ谷だった。そして、大学の約4年間を幡ヶ谷で過ごしたのだ。だから馴染みがある。
このホームの幡ヶ谷駅の看板も、改札を出てすぐ横の友愛の広場の壁のモニュメントも、昔のままだ。変わらない。そして、地下にある幡ヶ谷ゴールデン街は、さすがに店舗は変わっていたが、雰囲気は昔のまま。上のスーパーセイフーはダイエーになっていた。
この地下への怪しい入口も変わっていない。
ただ、昔よく行った店はことごとく消えていた。駅周辺に多数あったビデオレンタル店、よく靴を買った靴屋さん、スタミナ飯とジャンボ餃子を食べた天下一、24時間営業のスーパー丸正、みんなみんな無くなっちゃった。
この京王線の踏切。ここを渡って丸正に買い物に行ったり、銭湯へ行ったりしていた。
その踏切から少し歩くと・・・えっ? まさか? なんと!
昔住んでたアパート篠田荘がまだあった。アパートの名前はシノダハイツとハイカラになっていたし、おそらく中もリノベーションされてはいると思われるが、建物の外観はあまり変わっていない。これは凄い。
当時は風呂無しの四畳半、共同トイレで月1万9千円の家賃だった。大学の友達の溜まり場にもなっていたし、バイト先の上司が泊まりに来たり、同居者ができたり、まあ本当に色々あった。10代後半から20代前半の一番眩しい季節を過ごした場所である。幡ヶ谷に思い入れがあるのも当然だろう。
さて、嫁が行きたがっている団子屋は、6号通り商店街を進み、水道通りを越えた先にあるらしい。昔からあった店のようだが、大学の頃は高級和菓子を買えるような身分ではなかったので、全く覚えていない。この団子屋の前を通って、その先のコインシャワーに何度か行ったはずなのに。
さて、この「ふるや」というのが目当ての団子屋である。ふるや古賀音庵本店、1936年創業。買ったのは「古賀音だんご」。黒胡麻の団子だ。一箱5本入りで1296円。
蓋を開けてみると、箱の中はほぼ胡麻で一杯。その胡麻の中から団子を掘り出す。
うおー、胡麻たっぷり。美味そー!
一口食べると、これがまた美味いのなんの。まず団子が柔らかい。さすが賞味期限1日、当日のみ。作り立て。
そして、たっぷりの胡麻の風味。スッキリとした甘さ。ベタベタしていない。甘さが軽い。これは贅沢な団子だ。
幡ヶ谷の本店だけでなく、品川駅のエキュートなどでも売っているらしいから、見かけたら買うようにしよう。
ところで、この胡麻。たっぷり過ぎて、団子を食べ終わった後にも箱の中にズッシリと残っている。
この胡麻を捨てるのは勿体無い。
ほうれん草の胡麻和えに浸かっても美味いと聞いたが、ボクは翌日の朝食でバタートーストに塗ってみた。
コイツがまた美味い。一箱で二度美味しい。古賀音だんご黒胡麻。超オススメである。