石玉さんちで石油の配達の記事があった。ガソリンスタンド側の立場と消費者側の立場の違いがよくわかり、なかなか悩ましいものがある。でも、もう時代が違うのだから消費者も考え方をかえなきゃね。
私のカフェはとにかく最初のコンセプトからして、できる限り機械で出来るものは機械に任せ、人手を省き、誰でもいつでも同じ味が出来るように、と言う事で、コーヒーマシーンを三台、締めて450万円、食洗器、ミルクフォーマーなどなど、すべて最新式を導入した。15年前の話である。最初のころはすばらしかった、しかし、10年もたつとそこらじゅうで故障が出始める。機械というのは絶対にそのメーカーのメンテナンス要員に頼む事になる。
「はい、出張料1万円、部品代が5千円、技術料は5千円、全部で二万円になりまーす。」、いつでもこんな感じ。製品の価格は安いけど、修理代は恐ろしいほど高くつく。
レジが壊れた、はい二万円。冷蔵庫が壊れた、はい1万五千円・・・・、たmに新聞に載ってるけど、冷蔵庫が冷えないといってサービスマンに来てもらったらコンセントが抜けていたって話。「えー、何も直さないのに出張料取るの?」、「エー、決まりですから・・・・。」、「冗談じゃないわよ・・・」、なんてよくある話です。
だから家電業界は出張料を安くして、その代わり技術料を高くせざるを得ない。
そのように、人件費はとても高く、サービスマンなんてのは言葉だけ。
私が一番驚いたのはコーヒーの焙煎機の修理だ、人から譲ってもらってすぐにモーターが止まってしまった。メーカーに問い合わせると、「焼きつきましたね、モーターを送りますから自分で直してください。」とのこと、「いやー、できないですよー、来てよ・・・」
「当社は出張料がものすごく高いのですが、いいですか?」、「いいですよ、自分で直せないし、他に聞きたいことがあるから・・・・、ほんで、いくらなんですか?」、「名古屋ですと、基本料金が5万円で、日当が3万円、それからモーターが一万円で、取り付け費が・・・・、まあ、10万円ですね。」、「それでもいい、ですよ、おねがいします。」・・・・・ほぼ一時間の修理で10万円。まいった、まいった、今度は自分で直そうね。
このころは景気が良かったから我慢したけど、ぼったくりじゃないかと思ったね。
昔の商売はほとんど人件費がただのように考えてきたけど、今は違う。灯油5缶でいくらかはよく知らないけど、配達して配達料が請求できないなら商売にはならない。だから当然ロット(発注単位)を言わざるを得ない。商品に配送費を含める事が出来ればいいのだが・・・・。
一缶でも五缶でも手間は一緒である。石玉さんも五缶でしか配達しませんというべきで、それを理解できない人は自分で買いにいくしかないのではないかな。ただし、上客に関しては別個の対応はするべきです。
お持ち帰り客はすこし価格を安くするとか・・・・。このように時代は変わってきたのだ。強いものは勝ち、弱いものには苦しい時代なのだ。
昔のように商品で儲けることが出来た時は良かったけど、いまはもうそんなことはない。
社員が自分の子供の進路を私に相談に来た。私は「なんといっても星崎製作所が一番。冷蔵庫や製氷機は絶対に壊れるから、好不況は関係ない。メンテナンスが一番。」・・・これほんとの話。