マヨの本音

日本の古代史から現代まで、歴史を学びながら現代を読み解く。起こった出来事は偶然なのか、それとも仕組まれたものなのか?

水利権のお話

2009年11月18日 09時19分40秒 | ひとりごと
昨日の午後、岐阜県の山間部から来客があった。何でも私の父親がホンの少々だが、山林に仮登記をつけているのだという。そこへ砂防ダムを作りたいので、ぜひ仮登記をはずして欲しいという話だった。ご承知のように、仮登記といってもそれをはずすには、相続人全員のはんこと印鑑証明が必要である。
「たぶん、親父が借金のかたに仮登記をつけたんじゃないかな?」
「はい、そのように考えますが、なにぶん、元の所有者が行方不明で・・・。それで弁護士を通し、裁判所へ申し立てをしますが、とりあえずマヨ様に仮登記をはずしてもらえないかと・・・・。」
「で、その土地の価格はどれぐらいなの?」、「大体、平米あたり、300円ぐらいかと・・・」
「なに?300円、全部で5万円なの?」、「まあ、名古屋の人にはわからないでしょうが、山林はそんなもんです。」
「ふーん、それはいいけど、相続人は全部で4人、僕が回って印鑑をもらってきてもいいけど、手ぶらじゃいけないよね・・・。」
「はい、もちろんですとも・・・」
・・・・なんて、役人をからかいながらも、いろいろとお話を聞けて面白かった。

特に、水利権の話は面白い。「ところで、河村さんが渇水の時は木曽川の水を有効利用したいといってたが・・・どうなの?」
「いやー、水利権というのは、徳川時代から存在していたものだから、木曽川の水利権はほとんど愛知県がもってますわ。河村さんがいくら欲しがっても無理じゃないですか?」
「徳川時代というと、尾張藩ということ?」、「もちろんです。天領ですから、誰も触れませんわね。」
「それと・・・・、いくら渇水時でも木曽川に水がなくなることはあり得ないじゃん。どうしてその水を取っちゃいけないの?」、「それは、毎時何百トンという水を下流に流す申し合わせがあるのでしょう。いわゆる漁業権にもつながると思いますが・・・。」
「ふーん、むずかしんだ。で、揖斐川、長良川は?」、「はい、そちらの川はオール・フリーでして、我々の市もその水系から水をいただいてます。」・・・・・・・・云々。

お分かりかな?今でも徳川時代の利権は文章として残っていなくても存在しているのだ。
以前、平安時代に出来上がった荘園システムは、戦後GHQですら気が付かなかったが今でもなくなっていないと書いた。つまり、例えば、財務省は藤原の何々家のもので、国土交通省は何々家が支配している、みたいなことがありうると言う事だ。特に戦前の内務省の権益は最大だっただろう。

今回の政変で気が付くのは、財務省の大幅な復権である。これは平成になって大蔵省が徐々に解体されていったことを考えると、まさに正反対の動き方なのだ。つまり、大蔵省を握っていた家系が小泉改革でぼろぼろにされ、今回の政変で見事に逆転を演じたと言う事なのだ。
大蔵省はどこが握っていたの?という疑問には現在のところお答えできない。なぜなら私は知らないから・・・、でもこのような仮説を積み上げていけば徐々に秘密が見えてくるような気がする。