・・・新聞のエッセイ欄で、私が勉強になる記事を読んだので、ここで紹介する。
先回も、紹介したが、週刊で掲載されている生物学者福岡伸一氏の文章である。
文章の題は「失ってこそ得られるもの」である。
私なりに題を書き直すと、「必要ないから、省かれたのか、省かれて、進化したのか」である。
その文書の内容を以下に、紹介する。
ヒトが存在する以前から、地球に存在する、微生物あるいは植物はどんなアミノ酸であっても、内部合成できた。
しかし、ヒトを含む動物はこの大事なアミノ酸の合成能力を進化の過程で失ってしまった。
そして、豊富な食物で、必要なアミノ酸を得るようになった。
進化のこの過程を考える中で、先ほどの題「必要ないから、省かれたのか、省かれて、進化したのか」の疑問が出てくる。
植物や微生物から動物への進化を考えると、ある時アミノ酸を合成できない動物が出てきたとすると、植物を食べる行動を起こせる者だけが生き残り、進化し、動物や人になってきたと考えられる、すなわち、まず動物ありきでなく、アミノ酸合成能力の欠如ありきなのかもしれないと云う文章であった。
とてもその考え方が面白いと感じた。