あれは,あれで良いのかなPART2

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アメリカがくしゃみをすれば,日本は千の風になる?

2007年08月19日 20時37分40秒 | 経済全般
アメリカのサブプライムローンに絡む株安が世界中に影響し,日本も一気に全面安となりました。それに引っ張られてドル安も加速し,一時は1ドル111円にまで落ち込むなど,さまざまな影響が出始めています。

円、114円台前半=不安定な値動き続く-NY外為 (時事通信) - goo ニュース

個人的には円高大歓迎なんだけど

まず,超個人的な話からしますと,来月ワイハーに行く関係がありますので,これからしばらくは円高大歓迎なのです。あとは,今TCやドル現金を両替しようか,それとも円高が進むならばクレジットカードで買い物をしようかなど,自分中心で考えると今の傾向は大歓迎なのです。
だけどもだけど,経済界は戦々恐々としています。輸出関連メーカーにとっては,115円を割り込むことは死活問題らしいからです。ただでさえ原油高で経費が圧迫されて中で,円高が進めば,そりゃ経費だけが増えることになりますから,当然粗利は減ります。粗利が減れば,再投資が難しくなりますから,業績の成長は見込めません。下手すれば,またも給料カットということになりかねません。
もちろん,輸入業者は喜びますが,メジャー輸入業者たる石油関係業界は,「そもそも値上げが続いている」という状況からすると,円高の恩恵はあまり受けません。
結局,「自称景気がいい」という日本経済は,この一連の問題で,一気に失速する可能性があります。ただし,一方で,もともと景気が良くなかったという多くの中小企業からは,「でもそんなの関係ねー」という声も聞こえてきそうですが・・。

昭和の時代,「アメリカがくしゃみをすれば,日本は風邪を引く」という格言がありました。アメリカ経済がちょっとぐらつけば,日本は一気に不景気になるという意味です。
今回のサブプライムローンの問題は,ある意味では,当然発生が想定されることでした。アメリカとしては,リスクヘッジのために日本を含む多くの諸外国からの投資を求めていたわけで,そういう意味では,今回の株安はアメリカのリスクヘッジ策が見事に当たっただけに過ぎません。
問題はここからで,未だにアメリカ経済にすべてを頼っている日本経済がどうなるかということです。おそらく,アメリカのバブル経済はこれを機に一気に破綻する可能性があります。日本の15年くらい前の状態と非常に似ています。当然,アメリカバブルが崩壊すれば,アメリカの機関投資家の多くも資金回収に走りますから,日本の株も一気に放出されます。とすると,日本の株式市場は一気に下落することになります。しかも,アメリカ投資家の多くはもはや株を買う資金すらありませんから,日本市場から完全に撤退します。すると,日本市場は,日本人と中国人だけの市場となります。
ただし,中国人投資家も相当したたかですから,日本市場が冷え込んだと判断すれば,とことん底値を狙ってきます。つまり,しばらくは「売り」を中心にしていくことになります。一方,日本人投資家は,村上事件やライブドア事件の影響を引っ張っており,あんまり無茶な投資は敬遠する傾向にあります。それよりなにより,日本は決して景気がいいわけではありませんから,市場を引っ張れるような機関投資家はほとんどいないでしょう。

以上の状況を踏まえると,これからの日本市場は,かなり冷え込んでしまうのではという怖さがあります。かつてのように,「アメリカのくしゃみで日本が風邪」など生やさしいものではありません。アメリカのくしゃみが「日本の多臓器不全」を呼びかねないのです。多臓器不全,すなわち「日本経済の死亡」です。

ちなみに,イラク特措法の問題がいやな時期に絡んでいまして,民主党は11月1日までにこの法案を成立させない方向で進めています。特措法の是非は別にして,もしこれが否決された場合,アメリカは当然日本に対する事実上の経済制裁に出ますから,そうなるとふらふらな日本経済に一気にとどめを刺す可能性もあります。

以上はあくまでも最悪のシナリオです。経済ジャーナリストの多くは,今回の問題は短期間で解決できるとみており,日本経済の影響も最小限ですむと見ています。しかし,あらゆる可能性は考えておく必要があるでしょう。当然,日本企業としても,今以上にリスクヘッジの経営を構築する必要があるかもしれません。
そして,株式の個人投資家の方,今回の動きをどう読むかはあなた次第です。株を売るか,放置するか,買うか,その判断はすべて自己責任で決めましょう。
当然,私もドルにいつ両替しようかは,自己責任です。困った,困った・・。

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