失恋レストランのメニューに殺人を載せないで

町田市の女子高生殺人事件で，同級生（１６歳）が殺人の容疑で逮捕されました。この少年は，この女子高生に冷たくされたのが理由とのことらしいですが，警察では引き続き動機等について追求するということです。

そんなことで人を殺すのか？

動機の解明にはもう少し時間がかかると思いますので，この点は，今後の捜査に委ねたいと思います。しかし，仮にこの動機だけで人を殺してしまったのであれば，今後「失恋殺人」なんていう輩が増えてしまうのではないでしょうか。そうしたら，日本は無法国家になってしまいますぞ！！

ところで，今回の報道でも案の定被害者の人となりを家族構成や卒業文集までさがして紹介していますし，一方加害者についても家庭状況など限りなく本人が特定できるような情報をどんどん報じています。
明らかに報じるべき内容の核心から離れて，興味本位の内容になりつつあります。
今さらのことなので，もうこれ以上いいませんが，「メディアスクラム」だけは謹んでほしいと思います。特に被害者の母親のショック状態はただものではないはずですから。

それと，おそらくこの容疑者の少年について，今後「ゲーム脳」とか「ネットにはまっている」とか「発達障害」とかで報じることでしょう。もちろん，大なり小なりの人格障害や適応障害はあるでしょうが，単にそういう単純な事情でこの事件は発生しているわけではありません。ゲームのやりすぎによる影響は否定しませんが，ゲーム＝悪，ネット＝発達阻害などという単純な方程式を作り上げて仮想敵国を作ることだけは止めてほしいと思います。
とにかく，まずは捜査機関による動機の解明を待ちましょう。そして，おそらく本件は逆送（通常の刑事裁判）になると思われますので，その裁判の中でどう判断されるのか，その結果を待って，今後の教育等にフィードバックしていけばよいと考えます。

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