今朝のわたしの即興詩 2 「居留守」
/老婆の髪が丁寧に束ねてある。痴呆が進んでいるが、周りは見守ることにしている/
/老婆がいつも言う台詞は決まっている。ふたことだけ。このところ、いつもそう/
/「そこにいるのは誰ですか」「今日はわたしは留守なんです」/
/恐がっているふうではない。むしろ逆。そわそわして嬉しそうにしている/
/いい人がお迎えに来てくれているらしい。遊びに連れて行ってくれるらしい/
/でも、老婆は留守をしているらしい。此処にはいないらしい/
/遊びに行けなくてひどく残念がる。いい人は帰って行く。と、すやすや入眠する/
/今日はわたしは留守なんです。まあ。いるのに、居留守なんかつかったりして/
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