<おでいげ>においでおいで

たのしくおしゃべり。そう、おしゃべりは楽しいよ。

陶淵明の「桃花源記」を読む。

2024年06月05日 09時27分01秒 | Weblog

「桃花源記」    陶淵明

 

晋の大元中、武陵の人、魚を捕らうるを業(なりわい)とす。

渓に縁(そ)うて行くに、路の遠近を忘る。

忽ち桃花の林に逢う。岸を挟むこと数百歩、中に雑樹なし。芳草は鮮美なり。落英(らくえい)繽紛(ひんぷん)たり。

漁人甚だこれを異(あや)しみ、復(また)前(すす)み行きて、其の林を窮めんと欲す。

林は水源に尽く。便(すなわ)ち一山を得たり。山に小口有り。髣髴(ほうふつ)として光有るが如し。

便ち船を舎(す)てて口より入る。初め極めて狭く、僅かに人を通すのみ。復(また)行くこと数十歩、豁然(かつぜん)として開朗す。

土地平廣にして、屋舎厳然たり。良田美池桑竹の属あり。阡陌交々通じ、鶏犬相い聞こゆ。

其の中に往来し種作す男女の衣著は、悉く外人の如し。黄髪(おうはつ)垂髫(ていちょう)す。並びに抬然として自ずから楽しめり。

漁人を見て、乃ち大いに驚く。従(よ)りて来たる所を問う。具(つぶさ)に之に答う。

便ち要(むか)えて家に還(かえ)り、酒を設け鶏を殺して食と作(な)す。村中、此の人有るを聞きて、咸(みな)来たりて問訊す。

自ら言う、先世、秦時の乱を避け、妻子侶人を率いて此の絶境に来たり、復(また)出ず、と。遂に外人と間隔す。

問う、今は是、何の世ぞ。乃ち漢あるを知らず。魏晋に論なし。此の人、為に一々聞く所に言(こた)う。皆、歎惋す。

余人も各々復(た)延(まね)いて其の家に至らしめ、皆、酒食を出す。

停(とどま)ること数日にして辞去す。此の中の人、語りて云わく。外人の為に道(い)うに足らざる也、と。

既に出て、其の船を得(う)。便(すなわ)ち向(さき)の路に扶(そ)いて、処々に之に誌(しる)して郡下に及ぶ。

太守に詣でて、説くことかくの如し。太守、即ち、人を遣わして、其の往(ゆ)くに随って、向(さき)に誌しし所を尋ぬるに、遂に迷って復た路を得ず。

南陽の瀏子騎は高尚の士也。之を聞いて欣然として往かんと規(くわだ)つに、未だ果たせず。尋(つい)で病んで終わる。後には遂に津(しん)を問う者なし。

***

この桃源郷の元になる話を高校時代にお習いしました。大好きな大塚文彦先生に。落英繽紛たる桃の林を想像して、ぞくぞくしました。わたしの住んでいる村里も、大方同じ、異次元世界です。

 

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嗅覚は動物の聴診器。

2024年06月05日 06時53分09秒 | Weblog

種物屋さんに昨日行きました。牛蒡の種を買いました。種物屋さんが、牛蒡の種は、種を三日ほど水に浸しておくと発芽がしやすくなりますよとのアドバイス。さっそくそうしてみました。

畑を空(あ)かしておくのはもったいないのです。そんな気になります。雑草を抜いて、耕して、有機石灰を撒いておきました。準備はできています。三日経ったら種蒔きをして上げようと思います。

牛蒡の香りが大好きです。葉っぱや茎の匂いも好きです。牛蒡の臭いは人を元気にします。薬になります。

ここからは蛇足です。

(人間には鼻があります。嗅覚が発達しています、くんくんと嗅ぎます。これで動物嗅覚に等しくなれます)

(高等人間を離れて下等動物になれれば、元気機能が回復します)

(臭いは嗅ぎ分けるときにも使います。センサーの役目をしています。わたしを好いていてくれている人とそうでない人とを嗅ぎ分けるときにも便利です)

(動物は臭い付けをします。マーキングをして縄張りを主張します。オスメスは互いの臭いを持っています。これで互いの健康発達現状を嗅ぎ分けます)

嗅覚は動物の聴診器でもあります。価値があります。

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