李白一斗詩百篇 (李白一斗 詩百篇)
長安市上酒家眠 (長安市上 酒家に眠る
天子呼来不上船 (天子呼び来たれども 船には上らず
自称臣是酒中仙 (自ら称す 臣は是 酒中の仙と)
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是は杜甫の詩です。李白を讃えています。
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李白さんは酒をぐいぐい飲み干して一斗も飲んでしまうが、それだけでは終わらずに、詩が百篇もつぎつぎに出来上がって来る。まったく李白さんには叶わないよ。誰も叶わないよ。
都の長安の町中の飲み屋さんで酔い潰れて眠っていると、時の天子が彼に詩を書かせようとして呼びに来るが、知らん顔、遣わされた船にも乗ろうとしない。不届き千万。自分で自分のことを「おれさまは酒に隠れているだけの隠者よ」と称して誰憚ることもない。
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いいなあ。詩が百篇もできるのかあ! 酒を嘗めたら、たちどころに、どどろどどろと百篇の詩が生まれて来るのかあ!
駄作だったらこのオレにもできるけれど、豪放磊落な李白になると、詩の百篇がみな不朽の名作の百編である。
ま、よかろう、酒好きなところだけなら真似ができるんだから。よしとしようよしとしよう。万事をヨシとして生きるのが特上。羨むまい。羨まないのも特技の一つ。ここで勝負だ。
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