役に立ちました、お爺さんでも。嬉しいです。
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「台所の水洗い場のところに、守宮が出ました。守宮はキライ。気持ち悪い」と、ご近所のお嬢様が我が家に太助を求めて来られました。みな出払っておられて、誰も居ないのだそうです。
落ち着かせて聞いてみる。夕食の準備をしようとしたら、窓から守宮が落ちて来たらしい。お嬢さんはキャアーと悲鳴を上げた。触るとにょろっとして冷たい、くにょくにょする、そこがキライでもうなにがなんでも苦手らしい。
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で、わたしと家内と救助に向かいました。台所の洗い場のシンクタンクのところに、それがいました。幼いこどものようです。割り箸で捕まえて、ビニール袋に押し込んで、玄関の外にぽいと捨てて、終わりました。苦手の人は徹底して苦手のようです。
というわけで、わたしたちは、人様の役に立ってのです。これは大事件でした。役に立っていなかったお爺さんお婆さんが、なんと、人様のお役に立てたのです。存在が、人を救ったのです。嬉しくなりました。顔の皺が3mmくらいのびました。