今日は昼間、友人が来て玄関先のホーリーウッド(柊)のザンバラ髪の散髪をして行ってくれたらしい。風邪養生の僕は、この日もベッドでやすんでいた。ぐっすり寝込んでいて、気がつかなかった。
夕方、家の中から、すっかりハリウッドスターのようにいい男になった柊を眺めた。僕以上に柊が喜んだことだろう。
今日は昼間、友人が来て玄関先のホーリーウッド(柊)のザンバラ髪の散髪をして行ってくれたらしい。風邪養生の僕は、この日もベッドでやすんでいた。ぐっすり寝込んでいて、気がつかなかった。
夕方、家の中から、すっかりハリウッドスターのようにいい男になった柊を眺めた。僕以上に柊が喜んだことだろう。
死ぬときには、快感ホルモンのエンドロフィンが、脳内で、大量に分泌されるらしい。それで死の直前には人の頰が桜色に染まるらしい。
人は、おだやかで安らいだ、いい顔になって、死んで行けるらしい。人間万歳だ!
エンドロフィンは脳内麻薬とも呼ばれているらしい。痛み、苦しみを軽減してくれるらしい。
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ふううん、有り難いなあ。僕の場合も、よろしく頼むよ、エンドロフィンさん! 死ぬ苦しみはイヤだ。
手は触れるためにある。皮膚は触覚を持つ。ものに触れる。猫に触れる。人に触れる。ここから快感を受け取っている。
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オキシトシンという快感ホルモンは落ち着きをくれるホルモンらしい。スキンシップ・ホルモンなどとも称されるらしい。お母さんが赤ん坊に触れると、赤ん坊は泣き止んでおだやかになれる。これは片方通行ではなく、泣き止んだ赤ん坊を抱いているお母さんにも、きっと同様のホルモン分泌が促されているだろう。
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親と子の場合だけではない。男性が女性の手を握る。女性が男性に肩に触れる。肌を合わせる。これも同様の効果を促す。よくしたもんだ、体内に埋め込まれている快感ホルモン・オキシトシンに操作されて、親子、ならびに男女は睦まじい時間、安らいだ一日を過ごせるのである。
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書く事に事欠いて、こんなことを書いてしまった。ホルモンのことなんて無知なくせに。たまたまネットにホルモン情報が垣間見えただけなのに。
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「いいなあ、人間って」と思って。「快感ホルモンに誘導されている人間って、いいなあ」と思って。
懐炉冷えて上野の闇を戻りけり
正岡子規
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明治の頃の、懐炉ってどんなのがあったのだろう? 焚き火に石ころを埋めておいて、熱を持ったのを、布にくるんでいただろうか? 想像がつかない。
寒い日、着物の懐の奥に、これを忍ばせておくとあたたまっていられる。現代人は、空気に触れると発火する仕組みの、市販の紙製の使い捨てを使っているようだ。背中などにぺたんと貼り付けてもらって。
わたしはこれをやらない。やっとことがない。
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どうだっていいけど、作者正岡子規は夜中上野の辺りの真っ暗な通りを歩いていたが、冷え込む。これじゃ、この後、夜会の歌会に集中できない。もう一度家に戻って新しい懐炉を手に入れて、再出発をした。そこが俳句になっている。俳人が詠めば俳句になる。わたしがどんなに工夫を籠めても、わたしのは俳句にならない。フシギだ。
11月22日、水曜になっています。晴れています。無風です。9時40分現在の外気温は14℃。南向きの窓から光が差し込んできます。網戸にしているので新鮮な空気がたっぷりです。
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老化するということは、一日一日、体と心が死ぬ準備を進めていることだそうです。あれこれの疾患が起こってきます。そのたびに、飛行速度飛行高度がしだいしだいに緩やかに落ちて来ます。衰えが目にも見えてくるようになります。
そうやって、おだやかなソフトランデイング着陸を計っているのだそうです。体と心が計画をしていてくれているのだそうです。有り難いことです。わたしは終わりにゆっくり近付いています。
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熱が下がりました。インフルエンザ治療薬のタミフルは5日分10錠を病院からもらって来ています。たくさん残っています。もう飲まなくて良いのかなあと思ったりしますが、家内の弁によると、飲み終わらねばならないのだそうです。口内が爛れを起こして食欲が戻って来ません。