今日、昼から、大木と化していた紅葉の古木の枝を思いっ切り切ってもらいましたので、庭が明るくすっきりとしました。樹齢数十年の古木でした。公道の上にまで枝を伸ばしていました。台風で道をふさぎはしないかと心配するほどでした。これでもうこの心配はしないですみます。切り倒された枝を細かく裁断して、裏の焼却炉まで一輪車で何度も運びました。無風の時に燃やしてしまおうと思います。老爺の仕事が出来ました。
阿弥陀如来 成仏已来 於今十劫 浄土宗系経典「仏説阿弥陀経」より
あみだにょらい じょうぶついらい おこんじっこう
阿弥陀如来は、成仏されてよりこの方、今に十劫なり。
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今夜は此処を味わって寝ることとする。阿弥陀仏を思って今日を終える。そうできることのできる己は、結果的にはまことに功徳者であった。大いなる功徳を享受した者であった。
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法蔵菩薩は阿弥陀仏に成られた。衆生済度の誓願を建てられて、それが成って、仏に成られた。衆生済度の誓願が成就しない内は、「わたしは仏に成らない」という誓願だった。誓願は成った。成就した。法蔵菩薩は阿弥陀仏になられた。それは十劫の昔のことであった。十劫という途方もない時間を経て、この誓願がわたしに届いて来たのである。わたしは今夜、阿弥陀仏を念じている。そのように、せしめられたからである。
6
わああい。酔っ払い万歳。無責任男の酔っ払い。捨て鉢の放棄者。とろんとろんとなれば、握力が落ちている。握れない。把握ができない。
仏陀、釈迦牟尼世尊は「大いなる放棄者」であった。「こうでなくちゃならない」というガンジガラメの箇条書きを放棄してしまった。己をがんじがらめにする束縛を解き放ったのだ。どれだけ己を束縛していることか。
しかし、自慢するなよ。酒を飲まないでここへ到達できる者がいる。彼らこそは上の上の人物だ。
5
とろんとろんの効用を力説しすぎてしまったかもしれない。
とろんとろんになれば、人生の専門家をやりたがる必要性が薄くなる。嘯かなくてよくなる。誠実に生きているなどという自慢をしなくてよくなる。理屈を離れてしまう。
理屈というのは窮屈窮まる。こうでなくちゃならないなんて言う。言いたがる。理屈を捏ねない方がいい。人はそもそも自由の領域に棲息しているのだ。
とにもかくにも、酔った方が勝ちだ。とろんとろんとなっている方が、第一、安上がりじゃないか。
4
とろんとろんとろん。とろんに理屈はない。理屈ではないからだ。敢えて言えば、鷲掴み。十把一絡げ。大掴みのフィーリング。こちらの勝手な受容である。どうせ勝ってなら、いい方に受容した方がいい。酔ってしまうのがいい。
などと、だらしなくなる。だらりとなる。ふんわりになる。雲になる。握る手の握力が極端に弱くなる。
3
音楽も分からない。誰が指揮棒を振っていようと分からない。一流も二流もない。誰がバイオリンを弾いていようと、同じにしか聞こえない。弦楽器は魔物だ。聞いたらとろんとなる。酔ってしまう。
とろんとなれば、判断は不能だ。正確な判断が下せない。この世に正確な判断なんてあるのか、などとクダマイテしまう。そんなもんあるはずがないとタカヲククル。
2
さぶろうは、まるで分からない。何を飲んでも、うまい。1升が1000円でも、2000円でも、5000円でも、違いが分からない。アルコール分が含まれていれば、それで済む。酔う。
さぶろうは、まるで分かっていない。この世のことがまるで分かっていない。
1
とろんとろんとろん。酔っ払いの目はとろんとろんとろん。焼酎1合のお湯割りでこうなるものね。安く付いている。
「醒めていろ」「ごまかされるな」なんて高尚なご宣告もあるけど、聞かないことにしている。
宇宙とわたしの関係性、ねえ。そんなもん、有るのだろうかね。ない? そんなことはない。
そんな狭い宇宙ではない。それもこれもを含んでいるのが、宇宙だ。そのはずだ。広大な宇宙だ。無限の宇宙だ。含まないものはない。
宇宙とわたしの関係性は、ある。あるのだ。あるから、わたしが此処にいるのだ。この宇宙に居るのだ。主客だ。わたしは宇宙の主客だ。もっともっともっと存在を主張していい。
わたしは小さくはない。小さいけれども小さくしていないでもいい。大きくしていてもいい。大きくして、宇宙大に広がっていてもいい。
3
ところがだ、オレはこの頃、ビデオを見ている。NHKの番組をビデオに撮っている。毎週だ。これが溜まって溜まっている。一年分は溜まっている。見て、消す必要に迫られている。コズミクフロンテという特集番組だ。ざっと一時間はある。宇宙の話だ。大好きだ。宇宙がどうして成り立っているのか、知りたい。宇宙が何処まで続いているか、知りたい。なぜ、宇宙が空中に広がっているのか、知りたい。宇宙とこのわたしとの関係性を知りたい。宇宙の始まりも終わりも知りたい。そのビデオを見ている。見終わったら消す。理解をしていないが、ともかく消す。これを繰り返している。もうビデオ枠がいっぱいで、次が撮れなくなっているためだ。眠いのに、無理して目を開けている。