The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

今更ですが『刑事ヴァランダー』 とタイムリーな関連トピックス

2017-11-16 | 海外ドラマ
“Wallander” & “Murder on the Orient Express”+”Thor Ragnarok”



凄~く今更なのですが、ドラマのご紹介としては何度か取り上げながらも 遅ればせながらやっと
取り掛かる事に致しました。
(先ずはS1を中心に)

2008年~(英/スウェーデン)
制作総指揮 : ケネス・ブラナー
出演 : 
クルト・ヴァランダー : ケネス・ブラナー
ブーグルンド : サラ・スマート
ホルゲゾン : ダディー・シミン
スヴェードベリ : リチャード・マッケイブ
マーティンソン : トム・ヒドルストン
リンダ・ヴァランダー : ジーニー・スパーク
ステファン・フレッドマン : ニコラス・ホルト



初めてこのドラマを観たのは もう5,6年前位だったでしょうか。 その後も何度となく再放送で
観直してはいたもののなかなかじっくりと取り掛かる機会がありませんでした。

内容に触れる前に このドラマ、出演者についての入門編です。

原作は、スウェーデンの推理作家ヘニング・マンケルの小説「クルト・ヴァランダー」の映像化作
品でスウェーデンの制作会社と英国の制作会社が共同制作し、BBC Oneで放送されたものです。
S1は2008年主人公ヴァランダー刑事の故郷でもあるスウェーデンのイースタで行われました。
なので、スウェーデンの実際の景色、空気感が非常に良く描かれている様に思えます。

この原作本は又もや大昔に読んだのですが、全くと言って良い程忘却の彼方なので 原作とは別に
新たな視点で観る事にしました。

出演者に関しては、
ケネス・ブラナー(Sir Kenneth Branach)
 
RADA(The Royal Academy of Dramatic Art)を主席で卒業後 ローレンス・オリビエの再来と言われ
シェークスピア俳優として知られ、その後自身でRTC(The Renaissance Theatre Company)を設立舞
台上演にも力を入れながら、映画、ドラマの主演、制作、監督を務めています。

以前拙記事でもご紹介した”ハムレット”をはじめ、
日本でも良く知られた作品としては、
”ハリー・ポッターと秘密の部屋”(Harry Potter and the Chamber of Secrets)
”マリリン7日間の恋”(My Week with Marilyn)
話題になった
”ダンケルク”(Dunkirk)
これから公開予定の
”オリエント急行殺人事件”(Murder on the Orient Express) 
等に出演
”オリエント急行殺人事件”と云えば、少し話が逸れますが、どのエピソードだったか(いい加減)で、
捜査会議で事件がまるで『オリエント急行殺人事件』の様だというクダリがありました。
チームメンバーが、ピーター・ユスチノフだったっけ?、アルバート・フィニーだったっけ?と盛り上が
る中 ヴァランダーが苛立つ・・・というシーンでした。
この時には、サー・ケネス自身も自分がポアロを演じるだろう事は考えていなかったのだろうなぁと
ちょっと嬉しくなったりしました。

 で、タイムリーなトピックス その(1) :

サー・ケネス版の『オリエント急行殺人事件』リメイク版は12月8日公開予定です←必ず観ます!
公式サイトは、
http://www.foxmovies-jp.com/orient-movie/

以前ご紹介した記事はこちらから ↓
『オリエント急行殺人事件』2017 リメイク版が豪華です!

又、監督としても、
”マイティー・ソー”(Thor)
”シンデレラ 実写版”(Cinderella)
等を手掛ける硬軟取り混ぜて幅広い分野で活躍しているベテラン役者さんですね。

そして、「ヴァランダー」ではブロードキャスティング・プレス・ギルドの主演男優賞を、英国アカデミー
(BAFTA)で最優秀ドラマシリーズ賞を含む6部門を受賞しています。
この後S4迄制作されています。

 
他の出演者に関しては、今や日本でも大人気のトム・ヒドルストンが若き日のクルクルヘアーでヴァランダー
の相棒マーティンソンを演じています(可愛いです!)。 但しS2迄です。 残念!
トムヒと言えば、経歴が素晴らしくて イートン校からケンブリッジ大学を経てRADAを卒業。
又家系も元は貴族の家系に繋がるといったように 生まれ、学歴、演技の基礎、経歴そしてルックスと正に
非の打ちどころないサラブレッドなんですよね。 只者じゃありません。
そして、ヴァランダー出演を機に ケネス・ブラナーから「マイティー・ソー」のロキ役を打診さえたとの
事で、以後 アベンジャーズの多くの作品(今後公開予定も含み)で”ロキ”を演じています。
その他、割と最近日本で公開された 「キング・コング 髑髏島の巨神」にも出演していたし、
TVドラマでも 「ホロウ・クラウン」、「ナイト・マネジャー」等にも出演してました。
そう言えば、007の次期ボンド役が噂されていたけど 某人気女性歌手とのスキャンダルでご破算になったの
かしら? トムヒのボンド見たかったのに~。

 そしてタイムリーなトピックス その(2)として :

只今”マイティ・ーソー バトルロイヤル”が絶賛(勝手に”絶賛”つけました)上映中です。(未だ観に行け
ていませんが近い内に行く予定)

”マイティー・ソー バトルロイヤル”公式ページは ↓
http://marvel.disney.co.jp/movie/thor-br.html

 
又今回再度観直してやっと気づいたんですが、S1E1にニコラス・ホルトがゲスト出演していました。
”X-Men”シリーズでもお馴染みだし、これから公開予定(の筈だった)で最近話題になっている”The Current
War”でベネディクトと共演、二コラ・テスラを演じています。(この映画何時か観る事が出来るんでしょうか・・、
もぅね、全く 怒!) 
このドラマの時点では未だ幼い少年の様な雰囲気でE1の重要な意味を持つ役割を演じています。

他ゲストスターは、
S1 ジョナサン・アリス、 S2にルーパート・グレイブス 等シャーロックチームも出演していました。

脇を支える共演者の演技も光るドラマで 重厚な仕上がりになっていると思います。
その他、脇を支えるキャストの演技も光る作品で、重厚な仕上がりになっている。

S1 2008年
S2 2010年
S3 2012年
S4 2016年(The Final)

話を”ヴァランダー”に戻しまして、ヴァランダーのキャラクター、ストーリー設定に関して・・・
この主人公ヴァランダーはありふれたヒーローでは無く、仕事にのめり込み 私生活でも妻との別居(離婚)、娘や
父親との確執に苦悩しながら 健康問題を抱えながら人間としての弱さも隠しきれない不器用で普通の中年刑事。
しかし、真摯に事件に向き合う姿を描いています。
被害者にも感情移入してしまい、時に涙を見せたり(結構何度も泣いています)人間らしい姿も見せます。
又、このドラマに関しては、同僚の刑事達との関わり親密で ヴァランダーに対しては概ね好意的で彼の行動や私生活
を思いやる優しさが垣間見える。
ただ、トムヒ演じる部下のマーティンソンは何かとヴァランダーに反発する事もあるが 若々しいオーラでヴァランダー
との温度差を感じさせ 自分の扱われ方に不満を抱える未熟な刑事である事実を明確にして奥深いキャラクター像を演
じています。 出演回数が少なかったのは残念な所。

ストーリー展開は、1つの事件が起き、そして物語が進むにつれて 一見関係なく懸け離れて起きた別の事件と思われ
た事件が後に密接に繋がり そして最後にそれぞれの点が1つに纏まり解決に導かれるというのがドラマの方程式の様
になっている様に思えます。 その為途中気を抜けなくて目が離せなくなるサスペンス・ドラマとしても秀逸。
又現代社会が抱える問題を提起していて 社会派の一面も併せ持ち、派手なアクションや直ぐに
拳銃を撃ち合う事もあまりなく(時々ありますが)、ストーリー展開と登場人物の心象風景を的確に伝えるドラマです。

今回は取りあえずの入門編(今更ですが)及び関連情報を書きましたが、何れ余裕があれば
各シーズンに関しても感想を書きたいと思っています。