①②「羆撃ち」の本の表紙も気に入ってます。 ③かごミーミー♪
久保俊治「羆撃ち」(小学館)お世話になっているノマドの宮下さんのブログで見て、読んでみたいなあと思いました。昔テレビで話題になった「大草原の少女みゆきちゃん」の父が作者であり、自叙伝です。「みゆきちゃん」は予告編しか見なかったけど、泣きながらヒグマが出そうな道を登下校するみゆきちゃんの姿がすごく印象に残っています。そのみゆきちゃんの父である俊治さんは、ハンターであり、今は牧場をされています。牧場をされる前は、ハンター一本で暮らし、山にこもり、エゾシカやヒグマを追う毎日を過ごします。こんな生き方もあるんだなあ、こんな世界もあるんだなあと思い、その自然と共に生き、命をいただく過程一つ一つに、一緒に山に入っているかのような気持ちになって読んでいました。そして、何よりもアイヌ犬の相棒「フチ」との山行には、ドキドキハラハラ、そして、大いに感動し、また、別れには号泣してしまいました。犬は飼ったことがないけれど、やっぱり犬には犬の凄さ、素晴らしさがあるんだとしみじみ思いました。
向谷地生良、辻信一「ゆるゆるスローなべてるの家~ぬけます、おります、なまけます」(大月書店)「べてるの家」の本を読むのは久しぶりです。「べてるの家」はいつか訪ねてみたいところの一つ。本を読むと、どれだけ自分も含めて今の人間が気を張って、緊張して、闘って、追いつめられて生きているか・・・と考えさせられてしまいます。そうじゃないとやっていけない、生きていけないのも今の時代の一つの真実かもしれないけど。でも、だからこそ「降りていく生き方」「大事なことは何をしないかということ」「安心して絶望できる人生」「弱さによって人はつながる」「弱さの情報公開」「変革は弱いところ、小さいところ、遠いところから」などなど、べてるを語るときに出てくるキーワードにすごく共感もするのだと思います。
瀬尾まいこ「図書館の神様」(ちくま文庫)よぎょさんが以前すすめてくれた1冊。文芸部の垣内君がとてもいいです。何か好きなものを持っていて、熱中できるってとてもステキだし、それが文学というのもいいなあ。その垣内君と「私」との関係も、距離が程良くて、いいです。
村松友視「アブサン物語」(河出文庫)猫好きには有名な村松さんの愛猫「アブサン」との出会いから21歳での別れまでのお話。初めて読みました。とにかく泣けて泣けてしかたなかったです。うちのにゃんちんとも何だかだぶってしまいました。
宮本雅史「『電池が切れるまで』の仲間たち 子ども病院物語」(角川文庫)病院での待ち時間に読んでいたら、涙がつつつーっと流れてしまい、読むのを断念して、家に帰ってからまた読みました。「電池が切れるまで」を読んですごく感動しましたが、この本を読んで、また感動を新たにしました。子どもたちの前向きに生きていく姿と支える家族、医療スタッフ、教師、それぞれの思いがずーんと伝わってきました。私もしっかり生きていかなくては。
茨木のり子「よりかからず」(ちくま文庫)題名となっている有名な詩、「よりかからず」(「よる」の字がうまく変換できませんでした・・・)もいいですが、他の詩もいろんなことを感じさせる、考えさせられるいい詩ばかりです。たまには詩もいいものだなあ。