昨年の1月、旭岳に行ったときの写真です。この時期には珍しく晴れ間も見える天気でしたが、雪はいまひとつだったです。
でも、前日にテントをはって寒いなか泊まり、宴会をしたのは楽しかったし、夜中に見たダイヤモンド・ダストもきれいだったなあ。これもいい思い出の一つです。
夕刊に、米原万里さんの訃報が出ていました。56歳、卵巣がんだったそうです。
米原万里さんは、ロシア語の翻訳者、作家、コメンテーターとして有名ですが、闘病中とは知りませんでした。
私も入院中にエッセイ「ヒトのオスは飼わないの?」と「ガセネッタ・シモネッタ」を読みました。共感できるところが多くあり、文章もとてもおもしろくて一気に読んでしまい、とても才能のある方なんだなあと思っていました。いつか小説も読みたいなあと思っていたのですが・・・。
そして、ねこ(確か・・・無理ちゃんと道理ちゃんというねこちゃんもいたはず)を飼っていらっしゃることからもなんだか身近に感じていただけに、ショックを受けました。
介護されていたお母さんはすでに亡くなられていたようですが、のらちゃんの犬やねこたちを引き取って一緒に暮らしながら、広く才能を発揮していただけに、無念の思いもあるのではないかと思います。
正しい情報かはわかりませんが、ネットでみたところによると、腹腔鏡手術で卵巣嚢腫を摘出後がん(Ⅰ期だったようです)と判明、手術での卵巣・子宮の摘出と抗がん剤治療を医師にすすめられるのを断って代替治療をいろいろ試されたそうですが、1年数ヶ月後に再発し、その後は抗がん剤治療をしていたようです。週刊文春の読書日記でご自分の闘病生活について書かれていたそうです。
卵巣がんは、進行がはやいけれど、抗がん剤も効きやすいケースが多いと聞いていましたが、いろいろと難しい状況だったのでしょうか。
絵門ゆう子さんの場合もそうでしたし、先日柳原和子さんのお話を講演で聞いてもそう思いましたが、その時その時でどんな治療を選択するかというのはなかなか難しいものです。
その人の性格、人生観や生きてきた経歴にもよるでしょうし、そのときの出会い(特に医療者になりますが・・・)にもよると思うのですが。
でも、その選択が米原さんの納得できるものであったなら、いいな・・・。
米原さんの残した言葉の数々、著書の数々はこれからも残っていきます。そのなかで、米原さんは生き続けることでしょう。
どうぞ安らかに。